撮影日
2025.6.29
2025.7.13
2025.8.14

TONARIの 色撮り撮りの「その他」

安浦町のリュウノヒゲモ
広島県呉市安浦町中央

(2025年6月29日撮影)
リュウノヒゲモ
 以前、安浦駅から南薫造記念館へ向かう途中、道沿いの用水路に見慣れない水草があり、気になっていた。花もなく、当時は撮影するほどではないかと見過ごしていたが、後日「やすうら夢工房ブログ」さんで、それが「リュウノヒゲモ」と紹介されているのを発見。広島県内では安浦が唯一の自生地とのことだった。

 紹介されていた時期は7月中旬〜下旬だったが、少し早めに様子を見に行くことにした。

 安浦駅から西へ歩きながら用水路を観察。
 傍から見れば不審者のようだが(笑)、病院近くの水路で、少数ながら長い葉を揺らすリュウノヒゲモを確認。

 水は澄んでいて、小魚も泳いでいる。
リュウノヒゲモ
 さらに上流へ向かうと、葉はまだ若く短めながら、群生している場所もあり、緑が美しい。

 ただ、水中の被写体はマニュアルフォーカスではピントが合いづらく、PLフィルターが必要なようだ。

 水面の青空の写り込みや水流による像の流れもあり、シャッタースピードを上げても効果は限定的。撮影方法を改めて調べる必要があるようだ。
  線路近くの水路
 中切川の手前で線路側に伸びる水路に入ると、リュウノヒゲモが多数生育しており、それほど葉っぱの長さはないが、流れに沿って優雅に揺れている。

 さらに上流へ進むと水路は線路の下に潜り、そこで一旦途切れる。
 
リュウノヒゲモ
リュウノヒゲモリュウノヒゲモ
  中切川
 線路をくぐって小学校付近へ向かうが、中切川にはリュウノヒゲモは見当たらず、下流側も草が多くて確認できなかった。

 川に降りる必要があるが、装備は持ってきていないし、学術調査をしているわけでもないし、さすがに降りることは出来ない。
  リュウノヒゲモ
 その後、南薫造記念館で絵画を鑑賞し、再び安浦駅方面へ戻って東側の水路を確認。

 こちらでは他の水草と共存する形でリュウノヒゲモが見られ、葉は長く成熟している印象。

 望遠レンズでようやく蕾を確認できた。いや、花と言って良いのか。

 見頃は7月中旬頃?確認のため、また訪れる必要がありそうだ。

  水路リュウノヒゲモ
 なお、花を大きく撮るには500mmのレンズでも距離が足りず、750mm相当までクロップしてようやく形になる。

 水草の花というとバイカモ(梅花藻)が有名であるが、リュウノヒゲモは地味な茶色で、見ようとして見ないと気付かれないだろう。

 ところで、白い部分は花の構造のどこに当たるのかな?
 
(2025年7月13日撮影)
リュウノヒゲモリュウノヒゲモ

 前回から約2週間後、花の開花を期待して再訪。
 駅から西へ進み、藤三の手前の用水路を覗くが、蕾は確認できず。上流へ向かうと、前回より葉が短く感じるが気のせいかもしれない。
 高架をくぐって右に折れると、リュウノヒゲモが多く見られる。
 蕾は見つけにくいが、後で写真を確認するとそれらしいものが?はっきりしないのでどうかな?
 
リュウノヒゲモと魚リュウノヒゲモ

 一旦、厳島神社のムクノキとイチョウを撮影し、再び安浦駅に戻って東側の水路へ。
 前回蕾を確認した場所で再びその姿を見つける。
 花が開いたようには見えないが、リュウノヒゲモの花はこれが開花状態なのかもしれない。
 ネットで画像検索しても参考になる写真が少なく、正確な姿が分かりづらい。
 
リュウノヒゲモリュウノヒゲモ

 今回はPLフィルターを使用しているため青空の写り込みは抑えられたが、水中の被写体はどうしてもブレやすく、超望遠では手ブレも気になる。
 シャッタースピードを2000まで上げると暗くなるが、後で現像すれば明るさは調整可能。
 高級レンズがあればもっとクリアに撮れるのだろうが、予算的に現実的ではないので、軽量コンパクトなレフレックスレンズで工夫する。
 
リュウノヒゲモの花リュウノヒゲモの花
リュウノヒゲモの花リュウノヒゲモの花

 蕾はあちこちに見られ、これが開花状態なのか、花序としてもっと伸びるのかは不明。引き続き観察が必要だと感じた。
 

(2025年8月14日撮影)

 1ヶ月後の様子を確認しようとやって来た。
 藤三の近くの水路にあったものはなくなっており、数日間大雨だったので流されかもしれない。
 水路に沿って西に向かって歩く。こちらは葉っぱは長くないのだが残っていた。

 高架をくぐって奥まで進み、住宅のそばを流れる水路に入る。こちらも葉っぱは流されていないようだが、葉っぱは短めで花はついていなかった。
 ここで花が見られると大きく写せるのだが…
 
リュウノヒゲモリュウノヒゲモの花

 駅まで戻り、東に向かう。こちらは葉っぱは長くしっかりしているので、流されることなく残っている。
 前回も花を確認しているが、今回はより多くの花を見ることが出来る。花は咲いているが、ぶつぶつとした茶色と地味な見た目なので、興味がないと見過ごされるだろう。花の白い部分が見えるものは少なめで、多くは茶色い丸に見える。この白い部分は何に当たるのか。丸の内側に沿って周囲を取り囲んでいるので葯のように見えるが違うようにも見え、はっきりしない。生長に従って、土筆の穂先のような花序がだんだんと伸びるようで、丸と丸の間隔が広いものも見られ、よく見れば実になっているものが見られる。

リュウノヒゲモの花リュウノヒゲモの花
リュウノヒゲモの花リュウノヒゲモの花
 周りから見ると川に向かって望遠レンズを構えるおかしな人?なので、付近に駐車した男性から「何を撮っているのですか?」と声を掛けられたので、「リュウノヒゲモの花を撮っています。」と応える。

「これがリュウノヒゲモなんですか」と少し驚かれるが、名前自体を知っているので地元の方なのだろう。小学校で保存活動をしているらしいし。

 別の場所でも声を掛けられたが、リュウノヒゲモのことはご存じのようだった。観光客が訪れる所でもないし、まあ不審者?だよな

 後日、会社関係の人に、「安浦に居た?」と訊かれて驚く。歩いている人も少ないし、余所者は目立つよなぁ。

 しかし、水の中の花の撮影は難しいな~もう少し近くで撮影できると違うのだが、今の私の機材ではこれくらいが限界に近い。
 流れる水のせいか、正確なピント合わせが難しい。500mmクラスはレフレックスレンズしか持っていないし、クロップされるが、70-300のレンズで450mm相当なら、オートフォーカスが使えるから少しはマシになるかな。大きく写っているのはトリミングしている。まあ、これくらい写せれば良いか。
 
ハグロトンボオオカナダモ

 川にはハグロトンボが多く飛んでいて、メタリックな緑の体と黒い羽がよく目に付く。
 アナカリス(オオカナダモ)の花も咲いていて、見栄えとしてはこちらの方が良いなぁ。

 花の時期の様子はこれで分かったので、また、来年以降、タイミングを見て訪れることにしよう。
 

<アクセス>
 
 生息範囲は広いので、歩きで訪れるのが良いだろう。
 JR安浦駅へ行き、水路に沿って歩くと良い。
 

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