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TONARIの 色撮り撮りの「その他」 |
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鞆・町並ひな祭り’08 |
08/3/2 |
広島県福山市鞆町鞆 |
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古い町並みのあるところでは、ひな祭りの時期にお雛様を飾るようになっているが、今年は一度も行ったことのない福山市鞆の浦のひな祭りに行くことにした。
鞆の浦自体も初めてで、山の中腹を走る県道251号線を走って、眼下に町並みをチラッと見た程度である。 |
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<アクセス>
ネットで調べると、町中に駐車場は少なく、人が混雑するこの時期は1qほど北に臨時駐車場があるそうなのでそこを目指してゆく。呉方面からは国道185号線、国道2号線と東進する。尾道バイパスに入って終点まで行き、神島橋の手前を右折して川に沿って県道22号線を南下する。やがてひな祭り用の臨時駐車場の案内があり、そこを左折するとグラウンドがあってそこに駐車する。料金は300円。
係の人にお雛様を飾ってある場所が載っている町の地図を貰う(ホームページからのダウンロードも可能)。9時半からシャトルバスが出ているので、往復はこれを利用すれば良い。時間を充分に見て9時頃到着したので、30分も待つのもなんなので歩いて行くことにした。
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臨時駐車場から中心部へ |
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道路に出て左折し、下の道路(県道22号線)をそのまま進んでも良いのだが、少し先で山側に登って行く。鞆の浦を通らずに抜けていく上の道路グリーンラインに行く道である。途中でグリーンラインへ右折するところがあるが気にせずに直進する。
登るに従って海が見えるようになり、鞆の浦の町並みと仙酔島が見えてくる。
←朝は逆光になるので写真的にはイマイチ^^ |
安国寺 |
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坂を下り、下に公園が見えたらその先の細い道を下り、次の道を右に折れて下ると安国寺の端に着く。
そばに大きな木があった(左の写真)。葉っぱもないので樹種は不明だが、樹形的にはムクノキあたりかな?
正面の門まで回り込んで境内に入り、お堂の中に飾ってあるお雛様を見学(お雛様を見るのは無料)。この安国寺は重要文化財となっており、拝観料が必要なのだが、朝早いので係の人が居なくてどうしようかと悩む。早い時間なので呼び出すのも迷惑だろうし...結局後回しにすることにして次に向かうことにした。結局後で寄ることを忘れてしまったのだが(^^;
ここには天然記念物のソテツがあるのだが、台風で倒壊して今は萌芽がある程度らしいのでその確認をと思っていたが、無断立入を警告する看板が出ていると心情的に入りにくい。別にお金を払わず入るつもりはないのだが、勝手に入って注意されるのも癪なので...(^^A |
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山側はお寺が並んでいるのだが、まずは混むであろう町中から歩くことにし、通りを変えてお雛様が多いと思われる通りに移動。この辺がお雛様を飾ってあるところの北端になる。
お店の中や民家の中にお雛様が飾ってあり、市販されているお雛様を飾っているとばかり思っていたが、手作りのお雛様が結構多い。 |
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町並みは昔の面影を残しているものはそう多くなく、その点は残念であるが、現代の住居の方が暮らしやすいのだからそれは仕方がない。
京都のように碁盤の目のようになっていれば簡単なのだが、お雛様を飾ってあるところを全部効率よく回るのはなかなか難しいので、ある程度選んで見に行く。お雛様を飾ってあるところには小さめの旗が出ている。
普通のお宅に入る場所も多く、最初は入るのに少し勇気が要るが、ひとつでも入ってしまえば、お家の方が忌憚無く出迎えて下さるので結構気軽に入れるようになる。
中には入り口に出て自分の所へ見に来て下さいとアピールされる方も^^
玄関だけでなく上へ上がるようになっているお宅もある。
お雛様は紙だけでなく鱗やら貝殻などを利用して作ってあり、町全体でひな祭りを盛り上げようと活動されている様子が窺えて好印象である。 |
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一旦シャトルバスの発着場所になっている東側にあるトモテツバスセンターに移動。テントが張ってあり屋台が出ている。
このセンター内にもお雛様が飾ってある。朝早い段階ではまだ人通りはまばらだったが、1時間も経てば人通りが多くなってきた。
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入江保命酒 |
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バスセンターを出て町のメインストリートを進む。まずは鞆の浦と言えば保命酒が有名なので、白い樽が店先にある入江保命酒へ(左の写真)。
試飲が出来るので飲ませて頂く。
イメージとして養命酒のようなものかと思っていたが、割と飲みやすく、子供用の風邪薬のように、無理矢理飲みやすくさせるために甘くした感じではない。
この後味はどこかで飲んだか食べたかした覚えがあるのだが思い出せない。 |
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今買うと重いので、後で買いに来ますと取り敢えず店を出る。
すぐに赤樽のあるお店(八田保命酒)があるのでこちらも試飲。こちらは黒砂糖のようなコクのある味で、先程とはまた違う。店によって結構味が違うようだ。どのみちこの後山登りが待っているので、ここも何も買わず店を出る。
少し進むと保命酒の資料館があるので入ってみる。ここも入り口で試飲が出来る。奥に行くとタンクがあり、二階は資料館になっている。
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鞆の津の商家 |
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資料館を出て更に進むと、商家の家がある。鞆の津の商家として重要文化財になっている(左の写真)。
商家の家の反対側には駐車場があり、その先の小高いところに歴史民俗資料館がある。
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ここでは(おそらく保命酒の酒粕の)甘酒が振る舞われていて、昔の商人に扮した人が蝋人形のように座っている(左の写真)。奥にもお雛様が飾られている。
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メインストリートとはいえ、道は狭めで結構車の往来があって少し危険。通行止めに出来ればよいのだが、沼隈−福山を繋ぐ道路でもあるのでそういう訳にもいかないようだ。
住民はともかく、観光客の車だけでも通行止めにすればよいと思う。通り抜け組は上のグリーンラインに上がって貰えば良いだろう。
私は事前にHPで駐車場の確認をしているので福山から南下して臨時駐車場を利用したが、県西部からだと松永から沼隈に下りて鞆の浦に向かおうとするのもあり得る。一番賑わう3月第1週と第2週の土日だけでも通行止めが出来ると良いのだが。
歴史民俗資料館は後回しにして(結局行かなかったが^^)そのままメインストリートを進む。混まないうちにどこかでお昼にしたかったが、まだ少し開店時間には早いようで、そのまま町並みの散策を続ける。
着物姿の若い女性も時折り見られ(冒頭の写真)、着物の貸し出しもしているようだ。ちゃんと着ているというよりは、ただ羽織っている感じなので、気軽に歩けるようになっているよう。 |
常夜燈と雁木 |
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港に行く道に出たので左折。重要文化財の大田家の所まで出て、すぐ先の港に出ると雁木と常夜燈のあるところに出る。鞆の浦の景色としてよく紹介される場所である(左の写真)。
ちょうど鞆の浦架橋計画の反対署名をやっていた。アマチュアカメラマンの目としては、橋がない方が絵にはなると思うが、デザインによってはこの風景と合う可能性はある。
先程のメインストリートの混雑ぶりを見ると、通り抜け組が中心部を迂回して行ける橋は必要性を感じる。
心情的には架橋に反対ではあるが、冷静に比較した場合はどっちとも言えない。細見谷の大規模林道などは必要性を感じない(どころか自然破壊な)ので反対であるが、ちゃんと必要な理由がある場合は判断が難しい。よって私には判断できないので署名はしなかった。
歴史的な景観を残して町作りをしたいのか、現代的要素を融合させた町作りにするのか。将来を見据えて住民がどう考えるかである。ただ、新しい物はいくらでもお金さえかければ作れるが、歴史的景観は作りようがない。世界遺産になるかどうかは分からないが、観光で生きていくのなら橋を架けずに他の代替案を探るべきでは?とは思う。 |
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この付近はいろは丸展示館と太田家住宅などがあるが、今回はパス。また次の機会にして元のメインストリートに戻り、突き当たりにあった食事処に入りじゃこ飯をいただく。
←時代物の黒いお膳などレトロな雰囲気となっていた。
外の通りは観光客の団体さんが通り、車も通りと賑やか、いや騒がしいかな^^ |
岡本亀太郎
本店 |
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食事後はさらに西に進み、ちょっと通りから入った保命酒の岡本亀太郎本店へ。ここは入って正面の飾り看板が目を引く(左の写真)。
ここでも試飲させて貰い、やはり前の2軒と味が違う。
こちらでは梅と杏の保命酒があり、私はこういうリキュールが好きなので後で買うことにした。何度も言うが、ここですぐ買わないのは次に山登りが待っているからである。
ここに来る途中にあった地蔵院のお雛様。
少し外れているので、見る人が少なかった^^ |
楢村幸男
美術館 |
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元の通りの戻って少し西に進み。左に折れてすぐを右に折れ、坂道をぐんぐん登って行く。だんだん鞆の浦の町並みが目線の下になってくる。
途中に個人の美術館(楢村幸男美術館)があるので寄らせて貰う。庭の梅の木が立派である。中にはお雛様の絵や闘牛の版画などが展示してある。 |
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医王寺 |
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再び元の道に戻って少し登れば医王寺に到着。ここにはきらびやかなお雛様が飾ってあるが、ここまで登ってきたのはここからの鞆の浦の展望が良いから(上のパノラマ写真と左の写真)。
それなりに観光客はいるが、中心部と比べれば閑散としてゆっくり出来る。
ネットで下調べをした時にここからの展望が良いとあったので、少し町から外れても歩いて登って来て正解だったようだ。
でも上で山登りと書いたのはこの程度の坂ではなく、この上にある太子堂に行く予定だからだ。 |
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鐘楼の背後の階段を登り、ジグザグにうねうねと山を登って行く。この辺は常緑...というより照葉樹林のようで、冬でも余り見通しはきかない。数カ所展望が開けるが太子堂からの方がよい。500段ほど階段を登ると太子堂に到着。小さなお堂である。なお、一部階段が崩れているところがあるが問題ない。
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太子堂 |
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ここからは鞆の浦の町並みがよく分かり、向こうの弁天島や仙酔島などもよく見える。
ここまで登ってくる人は殆ど居ないので、穴場的な場所である。
今日は少し霞がかかって展望がもうひとつ良くないが、空気の澄んだ日には最高であろう。
一通り撮影を終えたら階段を下って行き、医王寺でもう一度撮影。 |
法宣寺の
天蓋松 |
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予定通り杏の保命酒を買い、鞆の浦に来たなら寄りたい場所だった法宣寺へ。
法宣寺には天蓋の松という巨大な松があるのである。ただし、1991年に枯死してしまい、今はその遺骸が残っているだけである。
それでもかなり大きな松であったことが想像できるもので、国指定天然記念物に値する素晴らしい松だったのだろう。元気な頃に会いたかった。 |
沼名前神社 |
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法宣寺を出て山中鹿之助の首塚を過ぎ、沼名前(ぬなくま)神社へ。
笠木の部分が反り返った形状の石の鳥居で重要文化財となっている。
鞆の浦の町並みは民家が密集して狭い感じなのだが、この神社だけ敷地が充分にあり、懐が深く広々としている。 |
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立派な随神門があり、広い石段が続いている。
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石段を登ったところで大きな木を発見。幹周りは5mくらい(左の写真)。
周りの木々が被さっているのでこの木の葉っぱがよく分からず樹種は不明。傷んでいる雰囲気がするので枯死しているのか。なかなか大きな木である。
上に上がると大きな拝殿・本殿があり、由緒正しい格式のある神社のようだ。敷地も広く取ってある。
一段下にある重要文化財の能舞台の所に行くが、板が張ってあって中は見られなかった。しかし、その先にまた大きな木を発見。これも幹周り5mクラスだ。樹形的にはムクノキに似ている。
大きく空洞化しており、手当は施されていないので、あまり長生きは出来そうになく、何だか勿体ない。
神社を出て少し歩くとまた大きな木を発見。情報はなかったが大きな木が割と残っているようだ。葉っぱのある時期でないと樹種が分からないが、これもムクノキの樹形である。 |
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朝とは別の道で町並みを見ながら、お雛様を見ながら中心部に向かって歩き、今度は対潮楼に向かう。
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対潮楼 |
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境内へは自由に入れるが、本堂に上がるには200円が必要。
ここからは窓越しに弁天島、仙酔島が見えるという鞆の浦の代表的景観がある。
ここで優雅に海と島を見ながらお茶を頂くと美味しそうである。残念ながら飲食は出来ないが^^。 |
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島へは渡し船があるが、時間がないのでパス。もし行くのなら泊まりで来た方がよいだろう。
最後に保命酒の所に行って保命酒とみりんを購入。みりんは安くてお買い得である。
1日で全部回ることは出来なかったので、また次の機会に訪れることにしよう。
帰りはシャトルバスを使ったが、ぎゅうぎゅう詰めになった。まあ、1q程度なので我慢できるが(^^; |
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初めて訪れた鞆の浦のひな祭りであるが、手作り感のあるお雛様から江戸時代のお雛様まで幅が広く、バリエーションがあって楽しめ、何より地域の方が祭りを盛り上げようとする心意気が伝わってくるのが好印象だった。いくつか町並みにお雛様を飾る場所を見てきたが、ここ鞆の浦が一番賑やかで見所が多かった。鞆の浦は複雑な問題を抱えているが、良い方向に結論が出て、より楽しめる町へと発展していただきたい。
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