TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

四季の  吾妻山の花々

 <2005年6月5日撮影>

サワフタギ 
サワフタギ(沢蓋木)

 この時期よく見られる花ですが、この日はまだ蕾も多く、これからといった感じでした。

 よく似たタンナサワフタギは鋸歯がより粗いという違いがあります。
ヤブデマリ 
ヤブデマリ(藪手毬)

 枝上に花を多数つけるので、白い花(装飾花ですが)の層が幾重にもあるように見えます。

 

 このように装飾花がある木の花には、ヤブデマリのほかにはムシカリ(オオカメノキ)、カンボクなどがあります。
 区別点は、ヤブデマリは鋸歯がくっきりしている。ムシカリは葉っぱのつけ根が窪む。カンボクは葉っぱが3裂していることなどです。
 
ツルアジサイ 
ツルアジサイ(蔓紫陽花)

 装飾花のあるものをもうひとつ。
 左の写真では様子が分かりませんが、木に巻きついて高く這い登っています。
 イワガラミに似ていますが、ツルアジサイの装飾花は3〜4個、イワガラミは1つですので見分けは簡単です。
ヤマボウシ 
ヤマボウシ(山法師)

 まだ花が出始めの頃の初々しい状態でした。
 小雨が降っているので水滴がたくさんついています。

 中心部の丸いものが花で、4枚の白い花びらみたいなものが総苞片です。秋に赤く熟し、私は食べたことはありませんが、おいしいと聞きます。
ゴマギ 
ゴマギ(胡麻木)

 花はガマズミによく似ていますが、葉っぱの感じはヤブデマリに似ています。

 枝や葉を傷つけるとゴマに似た香りがするそうです。
コバノガマズミ 
コバノガマズミ

 登山道に垂れるように咲いていました。
 よく似たガマズミとの相違点は、葉っぱが小振り、葉柄が短い、托葉がついていることです。
 ガマズミよりオトコヨウゾメの方がよく似ていますが、オトコヨウゾメは葉っぱがほぼ無毛です。
ツリバナ 
ツリバナ(吊花)

 写真のピントが甘いので断定は出来ないのですが、ツリバナもしくはニシキギ科の仲間だと思います。

 小さな花なので、注意してみていないと見落としやすいでしょう。秋に朱色の仮種皮に包まれた種子が見られ、それはよく目立ちます。

目線を下げて、草本の花を探します。
 
ニョイスミレ 
ニョイスミレ(如意菫)

 湿った場所に多く見られる小さなスミレです。

 群生することが多く、唇弁の濃い紫色が印象的です。
ユキザサ 
ユキザサ(雪笹)

 笹のようなきれいな葉っぱで、茎頂に白い花をたくさんつけます。

 秋には赤く熟し、実を多くつけますが、全部きれいに残っていることは少ないように思います。
エンレイソウ 
エンレイソウ(延齢草)

 花は終わって実になっていました。

 大きな3枚の葉っぱが特徴的で、ひとつ見つけると、その周りにいくつか見つかります。
ボタンネコノメソウ 
ボタンネコノメソウ(牡丹猫の目草)

 花は終わって、実をつけていました。これまたピンぼけで分かりづらいかもしれませんね(^^;

 4月の花の時期に見る時は、上の苞の鮮やかな黄色が大変目立ちますが、目に付いたのはこの一帯だけで、あまり目立たないような感じがしました。

 周りにクルマムグラがたくさん咲いていましたし、咲いている花も、生えている草も春に比べて随分多くなったので分かりづらくなるのでしょう。

 また目線を上げます。
 
ブナ 
ブナの雌花序

 風に倒されたのか、ブナの枝が登山道に倒れこんでいましたので、ブナの花(雌花序)を間近で見ることが出来ました。

 黄葉の頃に実が熟し、食べることができます。
ウリハダカエデ 
ウリハダカエデ(瓜膚楓)

 5月頃に花序を垂らしますが、花は終わっていました。
 葉と同時に花が咲くので、葉の若く初々しい頃がかわいらしいです。

 カエデなので秋の紅葉もきれいです。

 明るい日当たりのよい山頂部に近づいてきました。まだ小雨が降り続いていますが、気にならなくなりました。
 
アカモノ 
アカモノ(赤物)

 6月の吾妻山の主役のひとつです。
 日当たりのよい場所で無数に釣鐘状のかわいらしい花をつけます。
イワカガミ 
イワカガミ(岩鏡)

 高山植物のイメージがあるかもしれませんが、吾妻山にも見られます。

 光沢のある葉っぱを鏡に見立てたのが名前の由来です。

 花が細かく裂けているので、雨で濡れていると写真的には映えない花です。
イワカガミ 
 花の色の白いものをみつけました。

 色の濃淡がありますので、いろいろ探してみてください。
アキグミ 
アキグミ

 灰白色の葉っぱが特徴的で、日当たりのよい場所でよく見ます。

 最初は白い花ですが、だんだんと黄色に変わるそうです。

 秋においしそうな赤い実をつけますが、食べると少し渋いようです。
タニウツギ 
タニウツギ(谷空木)

 6月の吾妻山に登るのは、この花を見るためといっても良いでしょう。

 多少時期が早いようですが、それだけに花の勢いもあり、雨に濡れてしっとりしてとてもきれいでした。

 固まってたくさん咲きますので、大変見応えのある花です。大袈裟に言えば(笑)、山がピンクに染まります。
タニウツギ 
 花のボリュームのある枝を選んで撮影。

 葉っぱは全体的に赤くなっていますので、花のない時期でも見分けがつきます。

 実は花と比べるととても地味で、気にしていないと気付かないと思います。葉っぱを手がかりに探してみてください。
シロバナタニウツギ 
シロバナタニウツギ(白花谷空木)

 吾妻山には何回も登っているのに、今回初めて気付きました(^^;

 数は多くないのですが、白いタニウツギを何箇所かで見つけました。

 ピンクのものより花期は遅いようで、多くが蕾でした。
レンゲツツジ 
レンゲツツジ(蓮華躑躅)

 朱色の大きく存在感のある花を咲かせるツツジです。

 雨に濡れているせいか、色が落ち着いて鮮やかに見えます。
レンゲツツジ 
 タニウツギは少し早めでしたが、このレンゲツツジは最盛期のようで、池の原一帯がレンゲツツジのお花畑になっていました。

 ちょうど霧がかかり幻想的な雰囲気です。

 このレンゲツツジの群生を見るだけでも価値があると思います。
 

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