<参考タイム>
長淵橋
|
(70分)
|
黒淵
|
(70分)
|
出合
|
(60分)
|
黒淵
|
(50分)
|
長淵橋 |
|
TONARIの 色撮り撮りの「渓 谷・ 滝」 |
|
紅葉の三段峡(下流) (黒淵) |
04/10/31 |
広島県山県郡安芸太田町 |
|
|
10月中旬から山に登った感じでいくと、度重なる台風の上陸の影響で、今年の紅葉は期待できないように感じた。そうなると、秋の楽しみが薄れてしまうが、紅葉が不作の年でも美しい姿を見せてくれる三段峡に最後の望みを託すことにした。
また今回は、当ホームページのレポートは上流域だけしかupしていないので、旧JR三段峡駅からの下流域を歩くことにした。 |
|
三段峡へのアクセスは改めて私が書くまでもないが、戸河内ICを下りて国道191号を芸北町方面に進み、案内にしたがって進めばよい。
駐車場は有料で400円。遠くでも同額なので、朝早く行って旧三段峡駅周辺に停める方が良い。でも、遠い場合は安く出来ないのかなぁ?観光地の有料駐車場はどうもきらいである(嫌な思い出があるもので...(^^;)
山登りと同じで、早い時間から歩き始めるのでまだ観光客の姿はない。駐車場にも係の人が出ていないのでそのまま駐車する(ちゃんと帰ってきてから払いましたけど)。
土産物店の前を通り過ぎ入峡する。
すぐに目にするのが長淵で、長淵橋の上から冒頭の写真のような感じで見ることが出来る。時期的に見ても最盛期より少し早い時期ではあるので、紅葉はあまり進んでいないようだ。
橋を渡ったところの足元にプレートが嵌められており、「長淵0km、出合5.7km」とある。今日の予定は出合までの往復なので、つまり11.4km歩くことになる。歩き慣れていない人がこの行程で行くとすると、観光気分ではバテてしまうので、「歩く」つもりで歩きやすい靴で行くのが良い。
|
|
歩き始めはツガの大木も混じる暗い林の中の遊歩道を進む。流れは下方に垣間見えるくらいでまだ面白味はない。
少し歩くと姉妹滝に着く(左の写真)。
両側の白い岩壁に包み込まれているように見える三条の筋を持つ優美な滝で、滝壷付近は淵になっていて水の美しさが印象的である。もう少し周りが紅葉していればと思うが、それは欲張りだろう。 |
|
次に竜ノ口に着く。
岩に挟まれた狭い通り道を水が急激に流れている。これぞ峡谷といった景観である。上からだと分かりにくいが、少し進むと様子が分かる場所がある(左の写真)。
ちょっと後ろを振り向くと、番組収録だろうか、テレビカメラや機材を持った一団が遠くに見えた。 |
|
竜ノ口からいくらか歩くと赤滝に着く(左の写真)。
赤滝の名の通り、遊歩道のすぐそばの赤い岩の崖を水が流れ落ちている。赤滝のように名前はついていなくても、小規模な滝はいくつか見ることができる。
更に進めば女夫淵、岩樋、塔岩、ぐるの瀬、天狗岩など名のつけられた景観が現れる。曇り空と朝早いこともあって紅葉の輝きはなく、いつもより単調な感じがする。
|
|
遊歩道上には出合と長淵までの距離を書いたプレートがあり、あとどれくらい歩くのか分かって気分的に楽である。遊歩道もすべてではないが、以前よりも歩きやすくなっている。
今日の行程のちょうど半分くらい歩くと黒淵に着く。
ここから先は渡し船か陸路に分かれるが、せっかくなので船に乗る。乗船料は往復500円。まだ早いのでお客さんが他におらず、ロープを引いて船を呼ぶ。昔は櫂を漕いでいたが今はモーターになっている。
この黒淵は三段峡でも紅葉が美しい場所のひとつで、断崖となった岩肌と、澄んだ水、山の紅葉が凝縮された三段峡下流域のベストスポットである。ただ、土砂の流入が多いようで、淵が埋まりつつあるのが気がかりだ。
船が着いた周辺からの眺めが定番の撮影ポイントである(左の写真)。 |
|
船着き場を少し上がると黒淵荘があり、ヤマメの塩焼き(700円)などを食べることが出来る。
黒淵荘を抜けて橋を渡ったところにはバイオトイレが設置してある。観光地のトイレというと暗くて汚いという悪いイメージがあるが、ここはきれいである。街中では当たり前に使える電気、水道も、峡谷の中では当たり前には使えず、使えるにしても下水を川に流すことも出来ないし、汲み取るのも狭い峡谷内では難しい。という訳で、自己完結型のこうしたバイオトイレが設置されつつある。富士山や日本アルプスでのトイレ問題から拡がってきたようだ。
|
|
花はあまり無い季節だが、ヤマシロギクはまだ頑張って咲いており、流れのそばにピンク色の花が見えると思ったらキシツツジが咲いている。ツツジは狂い咲きが結構あるので、花の少ないときにはありがたい色を提供してくれる。
少数ながらジンジソウ(左の写真)もいくらか咲いている。光量が少ないのでブレてしまったが、ギリギリ見られるので掲載してみた。 |
|
山登りである程度歩くのには慣れているが、5.7qはやっぱり長い。紅葉が美しいとそうでもないのだが、色づきがもう一歩なので、ただ歩いているような気になる。
ただ、渓谷以外の樹木に目を向ければ、巨木、大木が多いのに気づく(左下の写真)。
道のそばに流れ落ちる小さな滝も良いし、すだれのように流れる、滝とは言えない流れをスローシャッターで撮るのもおもしろい(左の写真)。
|
|
|
|
長淵橋から約2時間半でようやく出合に着き、ここの河原で弁当を食べる。
ここのカエデはきれいなのだが、少し先が赤くなっているだけなので紅葉にはまだまだのようだ(左の写真)。
|
|
ここから引き返すが、出合からはバスが出ているはずなので、バスを利用して旧三段峡駅へ戻る手もある。長距離を歩き慣れない観光客はその方がよいと思う。後に疲れを引きずるくらいなら、多少ずるをするのも良い。往路で写真になりそうな所は撮ったので復路はペースが速くなる。
|
|
山腹の紅葉した木々を望遠レンズで切り取る(左の写真)。
思ったより台風の被害はない様で、もう少し時期を遅らせると色付きが深まっているだろう。 |
|
黒淵荘でヤマメの塩焼きなどを食べていると、何やらテレビカメラの一団が見える。その中に見たことがある顔だなぁと思っていると、ソムリエの田崎真也さんだった。渡し船も同乗したが、テレビ用に船はモーターではなく手漕ぎになっていた。ちょっと得した気分である...(^^
さすが三段峡であり、多くの人が歩いてくる。可部線が無くなって集客力が落ちるのではないかと思っていたが、その割にはまずまずの人出ではないだろうか。ただ、最盛期にはうじゃうじゃという感じなので、それと比べると寂しい。やはり可部線廃止の影響は出ているのではないだろうか。
旧三段峡駅に戻ってくると一台の観光バスが人を降ろしていた。添乗員が1時間程度の自由時間を提示していたが、それはちょっと無謀である。散策するにはせめて2時間は欲しい。ちょっと寄っただけで、「ああ、この程度か」と思われるのは残念だ。
久しぶりに下流域を歩いたが、以前は紅葉の最盛期の一番美しい時を歩いているので、それと対比してしまうと今日は物足りない感じではある。だが、渓谷美という点ではすばらしく、水も大変きれいであり、四季それぞれに趣の違う場所である。次は新緑の頃の三段峡を紹介してみたいと思っている。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C)2001-2010 All Right-reseaved tonari |