TONARIの 色撮り撮りの「渓 谷・ 滝」

双川峡・養戸の滝 04/11/7
島根県益田市美都町板井川

養戸の滝 
 4年前の春、美都町の有名な桜を見に来たとき、折角だからと同町を代表する峡谷であるこの双川峡に訪れた。
 その時は遊歩道そばに可憐なイチリンソウがはかなげに咲いていたことを覚えている。

 今日で2度目の訪問だが、今回は滝の大イチョウと双川峡の顔、養戸の滝との組み合わせを楽しみにやってきた(左の写真)。
落ち葉と渓流 
 車も誰もいない駐車場に車を置き歩き始める。紅葉の良い時期なのに人がいないのは寂しいが、ゆっくり歩けるので嬉しくもある(笑)。

 渓流の両岸には紅葉した落ち葉が幾重にも降り積もり、しっとりと落ち着いた峡谷の秋を演出していた(左の写真)。

 
 歩いていると白い小さな花を見つけた。サツマイナモリソウだ。この花の開花時期のイメージは早春なのだが、図鑑を見ると12月から5月とある。派手さはないがかわいらしい花である。写真を載せていないのはブレてしまったからで、やはり三脚を持参すべきだったかなぁとちょっと反省...
 
 すぐに橋を渡るが、橋の上からカメラのファインダーを覗くと、清らかな勢いのある渓流と落ち葉の組み合わせが良かった。この辺は”切り取る”センスが試されるだろう。

 橋を渡るとイチョウの木があり、黄色い絨毯となっている。滝のそばにある大イチョウも期待できるなとひとりほくそえみながら進む。遊歩道のそばにはあちこちに歌碑があり、時間に余裕があるならそれらを詠みながら歩くと良かろう。苔むした岩も味わいがあり、自宅の庭に置きたいくらいだ。
 
養戸の滝 
 歩き始めてまもなく養戸の滝に着く(左の写真)。

 滝にもいろいろ表情があるが、この滝は2筋の流れがクロスしているという特徴があり、これほどはっきりと「X(エックス)」となっているのはあまりないタイプの滝ではないだろうか。

 水量もあり、周りの苔むした岩とも相まって美しい姿を見せてくれる。落差は20m。落差が大きい滝より、滝の表情が感じられるこういう滝は好きな滝のひとつである。
養戸の滝 
 滝の大イチョウも日の光を受けて黄金色に輝いていてまぶしいぐらいだ。ヒラヒラとイチョウの葉っぱが落ちている様も良い。

 滝壷近くの大きな岩に多くのイチョウの葉っぱが積もり、いい味を出している(左の写真)。

 
 春のイチリンソウの時期も良かったが、イチョウの葉が舞うこの時期も大変良かった。誰もこの姿を見に来ていないのは残念だが、ひとり見ることが出来たのは少し得した気分だった。長い距離を歩くわけではないのでみなさんも訪れてみてください。
 
<アクセス>

 戸河内ICを下りて国道191号線を美都町に向けて進む。道の駅サンエイト美都の手前で右折し、県道34号に入り、大きくループとなったところで双川峡の案内にしたがって左折。少し進むと左下に駐車場が見える。トイレ有り。養戸の滝まで5分くらい。
 
 

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