【行程】
隠岐空港

西郷港

別府港

国賀海岸
(通天橋)

摩天涯

赤尾展望所

鬼舞展望所

由良比女神社

船引運河

浦郷港

七類港
TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

隠岐の旅 〜巨樹と絶景と 2006年9月2日〜3日
島根県隠岐郡西ノ島町

<9月3日>

隠岐の朝日 
 隠岐の旅は2日目に入る。

 今朝は水平線から出る朝日でも拝もうと思っていたが、前日に結構歩いているのと旅疲れで寝過ごしてしまった。それでも西郷港周辺の様子見と言うことで、車に乗って周辺をうろつく。

 西郷大橋を渡って少し行くと、朝日を見るのにちょうど良い道がある。もう陽は既に高く上がっているが、この分なら地平線から太陽が上がるのが見られそうだ(左の写真)。
隠岐空港 
 さらに道なりに進むと隠岐空港に到着。

 空港に隣接する公園があるようなので行ってみるが、整備途中でただの原っぱ。
 この近辺は新たに整備されている場所なので、もうしばらく時間をおいた方がよいだろう。

 ホテルに帰り、朝食までの間の時間に近くの漁港に行ってみると、昨夕に見たイカ釣り漁船が多数停泊している。海の中を覗けば石鯛やら小魚が泳いでいた。今日も天気は良いようで、海の色も空の色も鮮やかである。
 時間になったのでホテルに戻り、刺身もある朝食をとる。朝からイカの刺身が出る辺りは隠岐らしいのか。新鮮で美味しかった。
 
 チェックアウトしてから西郷港の方へ行き、レンタカーを返却する。
 今日はまず島前の別府港へ向かうので、フェリーのきっぷをまず購入(西郷港−別府港1150円)。少し時間があるので近くのお土産屋さんに立ち寄る。海産物関係と定番のお菓子が並ぶ。ちょっと違うのは黒曜石のアクセサリーがあるくらい。黒曜石というと鏃などに使われたと学校で習ったものだが、宝石としてもなかなかきれいだ。買いはしなかったが(^^;
 
西郷港 西郷港 
 港の2階に上がりフェリーに乗る。

 瀬戸内のカーフェリーなら見慣れているのだが、こちらはかなり大きな船である。

 今日は波が穏やかだが、瀬戸内では考えられないほどの波が立つ日もあるのだろうからこれくらいの大きさが必要なのかもしれない。

 なお、今日乗船する「しらしま」には鬼太郎の大きな絵が入っている(下に掲載)。
疾走するレンイボー 
 客室に入っても良いが、船からの景色を撮影していないので、外のデッキの椅子に座る。相変わらず海の色が大変きれいだ。

 港を出てしばらくして、高速船がやってくるのが見えたので、見晴らしの良い場所に移動して撮影(左の写真)。ちょっと写真では分かりにくいかもしれないが、水面から少し浮いているのが分かる。

 高速船の向かう先に七類港がある訳だが、水平線上には陰も見えない。水平線の見えない場所に住んでいると、陸地が見えない海というのはある種の感動がある。
 
 客室には入らず外でずっと過ごす。昨日ウロチョロした島後の島の緑と青い空、青い海のコントラストがきれいである。
 私は直接見なかったが、どうやら飛び魚が水面を飛んでいたらしい。話を聞いて海をじっと眺めていたが、ついに見ることが出来なかった。残念。
 
三郎岩 三郎岩 
 周りに島が近づき、島前の中に入った位で、南に大中小の3つの岩が突き出た三郎岩という岩(島?)がある。その近くに海中展望船がいる(左の写真)。

 今回は行かないが、島前の東の島、海士町から船が出ているようだ。

 そろそろ別府港に近づくが、陸地には橋が架かる旨の表示がある。いずれは船でなくても移動できるよう橋を渡すのだろう。島の移動は船だが、車で移動できるのは観光客にも島民にも利便性が向上するだろう。
別府港 ”鬼太郎”フェリー 
 西郷港から約70分で別府港に到着。下船してから鬼太郎と一緒にフェリーを撮影(左の写真)。

 下船したところから少し港を歩き、レンタカーを借りにゆく。すぐそばには国賀海岸遊覧船の発着場がある。

 今日借りたのはカローラ。昨日は日産車だったが今日はトヨタ。普段はトヨタ車に乗っているので、運転するのはこちらが慣れているのだが、狭い...(^^;

 今日は国賀海岸からスタートするが、その前に浦郷港に寄って帰りのフェリーの時間を確かめる。それに乗り遅れたら今日帰ることが出来ず、会社を休まないと行けなくなる。それはそれで良い口実になりそうだが(笑)予め調べておいた時刻通りで一安心。


 次の心配は今日の昼食。飲食店関係の情報が乏しいのだ。港まで帰ればよいのだが、その時間が勿体ないのでお弁当にすることに。近くのお土産屋さんで「お弁当」の文字が見えたので入ってみる。朝早いのでまだ出来ていないが、おむすびなら少し待ってくれたら出来るというので待つことに。

 その間、お店のご主人に国賀海岸についての情報収集。当初は通天橋から摩天崖まで徒歩で登って一周する予定だったが、「しんどい」というので、車で上がることに(^^;。普段山登りをしているのだから少々の坂は問題ないのだが、山登りではなく観光で来ていると、何だか長い時間歩くのが億劫になるのは何故だろうか(笑)

 おむすびをいただき(結構安かった)出発。

 「道が狭い」と脅されていたが、十分広い道だ。確かに片側2車線ある街の道と比べれば狭いが、狭い山道を行くことが多いので、これくらいの広さはむしろ広いくらい(^^;国賀海岸の案内に従って進み、駐車場へ到着。我々の他は車が1台と寂しい。が、青い海と青い空、断崖絶壁の素晴らしい風景が広がる。
 
国賀海岸 クズ 
 駐車場は少し高いところにあるので、ここからジグザグの道を歩いて下る。

 道の両側は、草刈りをして間もないような感じであるが、それでもカワラナデシコやツリガネニンジンが咲き、一番多かったのはクズの花(左の写真)。

 やはりこういう花はしぶとい、いや逞しい(笑)
国賀海岸 
 下りる途中からも景色が良い。こういう景色はさすが日本海!である。

 遊覧船が発着する桟橋が見え、国賀海岸遊覧はここで上陸するようになっているのだろう(左の写真)。

 ジグザグの道を海岸近くまで降りると、ちょうど草刈りをしている人たちがいる。夏休みが終わって人が少ないのでこの時期に刈るのだろうか。
通天橋 通天橋 
 少し坂を上ると、国賀海岸の代表的景観のひとつ通天橋が現れる。

 波の浸食で削られ、洞窟あるいはアーチになっている場所はいくつかあるが、この通天橋は穴の開き方が格好良い。

 外海は波が高いが、この周辺は波が穏やかで、水の透明度の高さがよく分かる。槍のように尖った岩がいくつもあり、良いアクセントになっている。
通天橋周辺 
 遊覧船から観光客の団体が下り、通天橋に向かって登って来ているのが見えたので、早々に記念撮影を済ませる。

 ここから摩天崖まで歩いて登れるが、ここから見ると結構な傾斜である。歩くつもりで来ていると大丈夫なのだが、観光気分で来ているとしんどい傾斜である。

 やはり変更した予定通り、駐車場に登り返し、車で摩天崖へ向かう。

 摩天涯に向けて出発。
 国賀海岸の駐車場へ来る途中に摩天涯の案内があったのでそこを左折。しばらく行くと道路には乾いた糞がたくさん落ちている状態に。
 ”温かい”のは幸い無いが、大きなものだけかわしながら進む。途中に放牧された牛や馬が当たり前のように居る。道路が放牧地の中を通っているのだから当たり前なのだが(^^;

 稜線付近でT字路にぶつかり左折。まもなく摩天崖の駐車場に到着。ここからでも見晴らしが良くとても開放的。
 
摩天涯 摩天崖 
 摩天涯を見下ろすには少しだけ草原を歩くことになる。やはり糞をかわしながら進む。でもそう臭くて堪らないということはないのでご安心を。

 草を食べている馬などを撮影しながら展望所に行く。

 摩天崖(左の写真)とは海上から数百メートルの落差がある断崖絶壁で、サスペンスのラストシーンに相応しい絶景である(笑)。

 ただし、周囲が開けてとても開放的なので、見下ろしているせいもあるが、この絶壁が小さく感じてしまう。自然のスケールというのはスゴイ。

 ちなみに摩天崖の向こうに見えるの岬は、次に行く赤尾展望所がある。
放牧されている牛 
 お昼近くになりお腹が空いたが、もうひとつ景色がよい赤尾展望台で食べるということなので我慢。

 馬だけでなく、牛も左の写真のようにのんびりと過ごしている。

 摩天崖を出発し、元来た道を浦郷港近くまで戻り、港には向かわずに南に向かう。案内に従って山道に入り赤尾展望台を目指す。ほぼ稜線に乗ったくらいで右に案内が出るので右折し、草原の広がる道を進む。やはり、糞が続く(笑)。
赤尾展望台 赤尾展望所付近から 
 展望の良いところに出ると、先程いた国賀海岸の通天橋や摩天涯が一望できるようになる。

 ちょうど馬が草を食べていたので車を停めて撮影(左の写真)。

 今日は天気が良いので、青空と海の色が大変きれいだ。それに対する大地の緑も良い。


 赤尾展望台の駐車場に車を停め、少し歩くと屋根のある展望所に到着。上の写真の場所も良いが、こちらは海の広がりがある景色となる。風が少々強いが、こういう景色の中でお弁当を食べるというのは気持ちがよい。港のお店で作っていただいたおにぎりもおいしい。

 昼食後は、取り敢えず最後の目的地になる鬼舞展望台へ向かう。9月末までヒメヒマワリが見られるそうだ。

 先程の分岐まで戻り、右折してどんどん南下した終点に鬼舞展望台ある。
鬼舞展望台 キノコヒメヒマワリ 

 ヒメヒマワリはぽつぽつといった程度で、花の盛りは終わっているようだ。

 ←数少なかった状態の良いヒメヒマワリ(右の方の写真)。

 しかし、おもしろいものを発見。
 糞の中から大きなキノコがぐんぐん育っている。
 何というキノコか知らないが、仮に食べられると言われても遠慮したい(笑)

由良比女神社  
 ここからの展望は、かなり広範囲に見渡せて気持ちはよいが、展望の面白さから言えば先ほどの赤尾展望台の方が良い。ヒメヒマワリがもっと咲いていたのなら違うのだろうが、これはまたの機会(いつになるやら)としたい。

 摩天崖で歩かなかったので時間の余裕ができ、当初予定が終わっても船の時間にはまだ間があるので、パンフを拡げて行けそうな場所を探す。
 浦郷港方面に帰り、途中にある由良比女神社に立ち寄る。何でもイカが手で掬えるほど集まったという。しかし大きな木もないし、そのまま簡単に見て回るだけだった。こういう場所はガイドか何かと来ないとあまり面白味がないものだm(_ _)m。

 由良比女神社を後にして浦郷港に戻りトイレ休憩。もっと時間があれば植物群落のある焼火神社まで行けるのだが、山の中に入るので、時間を思いの外取りそうで、船に遅れるかもしれないのでやめにした。

 それで結局向かったのは、船引運河。
 浦郷港から別府港方面に少し進み、新しい橋を渡らずに海岸線の道を北上する。小さな橋があるところが船引運河である。駐車場はないが、左折して細い道を下り海岸に出られるので、砂に埋まらないところで置かせてもらえば良いだろう。
 
船引運河 船引運河 
 島前は大きくは3つの島(西ノ島町・海士町・知夫村)で出来ているが、上側の島(西ノ島町)はこの運河で2分されている。

 この運河を造るのは大変な事業だったそうで、この運河が出来たお陰で、外海に出るのが容易になり、随分と利便性が増したそうだ。

 ちょうど船が通ったので撮影(左の写真)。

 浦郷港に戻り、近くのレンタカー屋さんにレンタカーを返却する。
 最後に港の近くにあるお土産屋さんを物色。会社には何も伝えていないのでお土産は無し(笑)。家で食べる分だけを購入。その後、今朝お弁当を作ってもらったお店で海産物関係を購入。サザエの真空パックがあったので購入。後日薄く切ってサザエご飯にした。

 船の時間になると、閑散としていた港にこんなに観光客がいたのかと思うくらい人が集まってくる。今日はあまり混雑したところに行っていないので不思議に感じる。国賀海岸の遊覧船などにたくさん観光客が行っていたのか?

 フェリーに乗り込み、横になれる場所で寝ころぶ。最後に船から海の景色でも撮影しようかと思っていたが、さすがに疲れていたようで、すぐに眠ってしまい撮影できなかった。隠岐よ、さらば(^−^)/~~~

 七類港の到着し、車に乗る。やはり自分の車というのが安心する。
 境港に帰り、橋のたもとにある日本料理の店へ。ここは何回か来ているが、お刺身定食がボリュームがあって割安感もあって良い。夕食が済んだら後は帰るだけ。ここから4時間もかかるのが気が重い(^^;

 2日間だけの隠岐の旅であったが、短い期間の割りにはかなりの場所を巡ることが出来て満足。一番見たかった岩倉の乳房杉にも出会えたし、他の巨樹も素晴らしかった。国賀海岸などの景勝地も素晴らしかったし、ローソク島に灯が点る姿も素晴らしかった。海のものも美味しい。
 隠岐は本州から遠く離れた離島であり、距離だけでなく交通費も高く、日帰りは出来ないので最低1泊2日は必要。お気軽旅行の訪問地としては適さないかもしれないが、ゆっくりと過ごすには良い場所である。隠岐特有の植物(隠岐シャクナゲなど)もいろいろあるようなので、時間と金が出来ればまた季節を変えて行ってみたい場所である。

 ちなみに隠岐には、「隠岐ガニ」という日本一とも称される松葉ガニがあります。冬に行くならこれは是非食べないといけませんよ!(私はまだ食べたことがありませんが ^^)
 
  

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