TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

尾道の巨樹と千光寺公園 2026年4月19日
広島県尾道市

スミレ
 広島県を代表する巨樹巨木のひとつでありながら、造船所の敷地内にあるということでずっと後回しにしていた「山波艮神社のウバメガシ」が、国道から見学できることに今更ながら気づき、ぜひ行ってみようと花の頃に合わせて行ってみることにした。
 尾道までは2時間もかかるので、艮神社のクスノキ群での撮影や尾道市立美術館での特別展鑑賞などもすることにする。
 呉線で糸崎駅まで行って乗り換え、約2時間で尾道駅に到着する。
 今日はバス2本とロープウェイの往復を使うので、おのみちフリーパスを購入した方がお得なので、駅前ロータリーの西にある営業所で購入する。1000円。
 窓口の人に「山波に行くのですが、あのバスで行けますか?」と訊くと、「山波?」と怪訝な顔をする。まあ、普通の観光客は長江口に行ってロープウェイだろう。ウバメガシを見に行くのはごく少数派である。
 バスが来るまで少し時間があるので、駅前のリトルマーメイドで携行食としてパンを買っておく。観光地は食事処が混む場合があるので、撮影がメインの場合はどこでも食べられるものがあると気楽である。バスに乗って東に向かう。長江口以東は今回初乗車である。
山波艮神社の
ウバメガシ
山波艮神社のウバメガシ
 
 目的地に一番近いのは「山波郵便局前」なのだが、大して距離は違わないので、一つ前の「尾道造船前」で下車する。帰りのバス便を確認しに道路を渡り、十分に時間があることを確認する。普通の人であれば10分もあれば見学できるのだが、私は撮影が目的なので、最低30分は欲しいのである。国道沿いに進むと目的のウバメガシがすぐに見える。

 黄色がかった茶色っぽく見えるので花は咲いているようである。神社は尾道造船の立派な社屋東側にあり、クスノキの森のような大きな樹冠が広がる。カッコイイなあ〜元々の根っこは正確には分からないが、横に伸びている太い幹があり、そこから四方八方に幹が伸びている。ウバメガシらしい特徴的な樹形であるが、ウバメガシでこれだけの規模の木を観たことがない。

 目的だった花はまだ蕾が多く、早いものは葯が見えるがこれからだろう。花付きも良くて木全体に花がついている。近くにシャクナゲが植えられており、もう少ししたら見頃になるだろう。十分に観光資源になるのだが、天然記念物は意外と知られていないので(興味を持たれていないので)この木を知っている人は少ない。

 いろいろ撮影しているとバスの時間が近づいてきたので、「尾道造船前」のバス停に行き、バス停のベンチにしてはオシャレなベンチに座って、先程買ったパンを食べる。リトルマーメイドのパンは安定のおいしさである。バスの時間を気にし過ぎて早めに戻ってきたのだが、もう少し撮影できる時間はあったようだ。
 
ロープウェイ
乗り場
 艮神社の
クスノキ群
 
艮神社のクスノキ群

 次はロープウェイに乗るので長江口に向かう。
 バス停を降りてロープウェイ乗り場に向かうが、国道で信号待ちしている観光客が多く、私のようなお一人様は少なくちょっと浮いているのは気のせいである(笑)。ロープウェイ乗り場に着いてすぐにエレベーターに向かう。フリーパスを持っているとチケット売り場に並ばないだけ早く乗れるのである。とは言えお客さんは多く、エレベーターを降りたところで待たされ、ぎりぎり定員の最後に入ることが出来た。

 ロープウェイからの撮影は無理かなと思ったが、窓のそばに行けたので、音が出ないようにサイレントシャッターに変更して、上から艮神社のクスノキ群を撮影する。街並みと新緑がきれいである。
 
 千光寺
頂上展望台
PEAK
展望台
 山頂駅を降りると、新しくなった展望台に上る。新しくなってからは初めてであるが、すっきりとしたデザインである。

 緩やかにループして登っていくと、尾道水道を走る百島から尾道港に向かうフェリー「百風」が見える。

 季節的なものかいつもなのかは分からないが、大きめの虫が飛び交っていて邪魔である。自然相手なのでこれは我慢。でも、それがなければ景色をゆっくりと楽めたな。

 展望できるの箇所は長い通路状になっているので、大人数が来ても順番待ちもないだろう。こういう展望台のデザインも面白いな。

 展望台からの景色は誰が撮っても同じかな(^^A
  展望台からの展望

 坂を下って尾道市立美術館に向かう。
 ツツジは咲き始めで花のボリューム感はないが、良く咲いているところもあって楽しめる。
 八重桜もあり、こちらは見頃である。急坂を下ったところに美術館が見える。
 
   尾道市立美術館へ ツツジ、八重桜
 尾道市立美術館
 
 尾道市立美術館前には風景画家の《小林和作像》があり、少し離れたところに《千光湧水》がある。
 美術館のガラス張りの壁には猫の置物が展示されており、正面には巨大な招き猫?が鎮座する。

 この日の開催されていたのは「京の百景」。1971~72年に日本画家に京都の8つの地域の自然や文化、風俗や祭りなどを製作委嘱されたものだという。有名画家もいるが知らない画家もいる。特別この作品がいい!というものはなく、それぞれの画家の個性によってそれぞれに表現されている。風景画は好きなジャンルなので気楽に楽しめる。尾道市立美術館は安藤忠雄設計らしく、導線が悪くて迷いやすいが、建物を探検する気分にもなって面白い。案内係は面倒で大変だろう。最後に尾道水道を展望できるようになっていて、手前に桜が咲いていれば華やかだろうなと思う。館内に入ろうとする黒猫と警備員との”攻防”を紹介する写真展示もあった。最後にミュージアムショップで猫グッズを購入して美術館を後にする。
 
  ツツジ、ウツギ、八重桜
  ロープウェイ下り
 
 再びロープウェイに乗って下っていく。登りよりはお客さんが少ないが、それでも少し窮屈だった。観光の町なんだな〜尾道は。
 まだ並んでいる観光客を横目に、ロープウェイ山麓駅そば、クスノキの巨樹巨木がある艮神社に向かう。
 
艮神社の
クスノキ群
艮神社のクスノキ群

 クスノキは樹勢が衰えて治療されていると聞いているが、堂々たる姿で私を悠然と待っている。保護のため根廻は立ち入り禁止になっている。生え変わりは終わっているようで、赤い葉っぱも落ちているが量は多くない。掃除済みであろうか。望遠レンズで探すと蕾が見えるので、あと半月もすれば咲くことだろう。クスノキの花は地味なので気づく人は少ないと思うが、淡くもこもこしているので、興味を持てばきれいだと思う。
 
  艮神社のクスノキ群

 神社横の細い道を登っていくと他のクスノキの巨木が3本見える。根が十分に張れる状態なので、将来はもっと大きくなりそうである。
 ここをさらに登ると猫の細道に繋がる。人気スポットだけに観光客が多めで撮影に躊躇してしまい、証拠写真程度に数枚撮影して引き返して帰ることにする。
 

 バスに乗って帰ろうかと思っていたのだが、バス停に林芙美子像というのがあったので、野外彫刻を撮影しようと歩いて向かうことにする。
 線路沿いに花が植えられていて、八重桜や牡丹なども見られる。
 時間があればお寺を巡るのも良いし、坂を上るのも良いが、さすがに疲れていたのでそのまま進む。

 林芙美子像に到着。旅行鞄と傘を置き、海岸にしゃがむ女性像で、造形的に美しい。良い背景が取れないのと、商店街の出口で観光客が多くてレンズを構えるのがちょっと恥ずかしいのが難点である。満足できる写真にはならなかったが、もうちょっと工夫して撮影したいな。

 尾道駅に向かって歩いていると、大理石でできた白いオブジェがあった。通り過ぎようかと思ったが、何か気になると思い引き返す。耕三寺の未来心の丘で有名な杭谷一東の作品であった。横長の穴の開いたフォルムで、子供が中を通り抜けられるようになっている。これは撮影しにくい彫刻だな〜形が捉えられなくて、ただの証拠写真レベルにしかならない。彫刻を撮影するというのは結構難しいのである。
 
 
 山波のウバメガシから始まるマイナーな行程の旅であるが、こういう巡り方をするのも面白いのではないだろうか。寺社巡りはおそらく多くの人が紹介しているだろう。実際のところ、巨樹巨木巡りはまだ行けるところはあるのでさらにバリエーションがある。また機会があれば紹介しよう。

 午前中にパンを食べただけだったので、ちゃんと昼食を摂ろうと港近くのパスタ屋さんに入ったのだが、シースピカが泊まっているのを見つけた。写真を撮ろうと思ったが運悪く出港してしまい、証拠写真程度しか撮れなかった。

 駅に向かい帰りの電車の時間を見ていると、エトセトラが来るようなので、電車を一本遅らせて、構内で撮影する。駅のアナウンスによれば満席とのこと。なかなか乗る機会がないな。

 何だかんだで撮るものが多い小旅行となった。私のような動きをする人は少ないと思うが、何かの参考になれば嬉しい。
 
 
 
 

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