TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

大三島・生口島の巨樹と多々羅大橋 2012/1/8
広島県尾道市・愛媛県今治市

多々羅大橋 
 新しいカメラになって数年になるが、撮り直しに行きたいと思っているところがいくつかあり、今回は初詣を兼ねて、大三島の大山祇神社に行くことにした。

 ここには樹齢2600年という巨大なクスノキがあるし、奥の院には生樹の御門というこちらも巨大なクスノキがあるのだが、画角の狭いレンズでしか撮影していないので、あの迫力を表現するために、超広角レンズや魚眼レンズで撮影したいと思っていた。

 他に行くところを探していると、多々羅大橋で鳴き龍が体験できることを思い出し、また、生口島の御寺のイブキビャクシンなどにも時間があるようならこちらも撮り直しに行ってみることにした。


 しまなみ海道を使うのが一般的だが、私は呉からなのでフェリーを使う方が便利である。
 国道185号線を忠海方面に向かい、忠海駅を過ぎて川を渡る手前で右折して忠海港へ。意外とお客さんがいるようで、順番の後の方に車を付ける。休日割引で、乗用車は大三島の盛港まで片道1600円。往復は3000円。自動販売機で切符を買う。

 
忠海港 忠海港を出る。正面に黒滝・白滝山ひょうたん島
大三島
盛港

 8:30の便に乗り、大久野島を経由して30分ほどで大三島の北側にある盛港に着く。振り返れば、黒滝山・白滝山などの山並みが見え(上の写真左側)、船が向かう先には多々羅大橋とひょっこりひょうたん島が見える。
 
 盛港に着いて出たところを左折し、ひょうたん島(上の写真右側の小さい島)や多々羅大橋を見ながら進み、大山祇神社の案内に従って右折し、山を越えて下り、道の駅に車を停める。
 
大山祇神社 乎知命御手植えの楠能因法師雨乞いの楠

 神社の正面に回って鳥居を潜り境内へ。
 遠くに巨大なクスノキ(乎知命御手植えの楠:上の写真左側)が見えるのだが、大きな神社なので意外と目立たない。左手には枯死しているが樹齢3000年だという能因法師雨乞いの楠がある。7年振りの訪問となるが、迫力は相変わらずである。

 早速、超広角レンズや魚眼レンズでクスノキを撮影するが、この大きさを表現するのはなかなか難しい。カメラやレンズはグレードアップしても、まだ腕がついてきていないようである(^^A
 
生樹の御門 生樹の御門 
 お参りをして一旦境内を出て奥の院へ向かう。

 国宝館の前に出て、川沿いの道を奥へと進み、境内の端で左折し、次の角を右折し、二股になったところは左折すると正面に巨大なクスノキが見える(生樹の御門の案内有り)。

 根元が空洞になっていて、下に階段があって中を通れるようになっている。奥の院へ入る門という訳である。

 7年前に訪れた時とまったく同じように見え、元気そうである。奥の院は普通の建物で(失礼ながら)生樹の御門と比べると見劣りがしてしまう。


 ※他の写真は『広島県の大樹』の「クスノキ」か「他の地域」のページをご覧ください。

 来た道を戻り、前回は訪れなかった国宝館を見学することにした。観覧料は大人1000円と少し高いが、国宝や重要文化財になっている武具の8割はここにあるそうで、見応えのある展示である。ただ、武具や刀剣に詳しい人には大変面白いと思うが、分からない人間にはイマイチ分からない^^それでも800年前のものがきれいに残っていて、源義経の鎧とかあったりして、素人でもある程度は楽しめる。
 休憩室や海事館には、かつて境内にあったクスノキやマツやケヤキの輪切りがあるのが、巨樹好きには面白かった。

 
国宝館を出て食事に向かうが、この辺の食事処はどこも11時半からのようでまだ食べられなかった。神社入り口近くにある「大漁」というお店に行列が出来ていたのだが、有名なところだろうか?

 次の予定もあるし仕方なく、道の駅でわらび餅とみかんケーキを買って小腹を満たす。わらび餅はきなこに海藻が入っていて美味しかったし、みかんケーキは手作り感があって美味しかった。

 
道の駅
多々羅
しまなみ公園
道の駅からみた多々羅大橋 
 次の目的地、多々羅大橋へ。

 鳴き龍を体験するには(徒歩か自転車で)橋を渡らないといけないのだが、生口島側の瀬戸田PAか、大三島側の道の駅から行く方法がある。

 当初は山を登らなくても良いから瀬戸田PAから歩こうと思っていたが、まずは道の駅から多々羅大橋を見ておこうと道の駅に入る。

←ここから見る多々羅大橋は絵になる。

 ついでにここのレストランで食べようかと行ってみると、マハタが食べられるようであり、食べたことがないので食べようと思ったら、ほぼ満員で待つようであるし、先程みかんケーキを食べたのであまりお腹が減っていないこともあり、先に多々羅大橋を渡ることにした。
 
多々羅大橋 多々羅大橋
 ここから徒歩で登るのだが、案内が不親切でよく分からず、「まあ、登れば分かるだろう。」と展望台の見える丘に登る。

 道の駅の北側の大三島記念館に登るいろは坂を登ると、右手にヘリコプターが展示してあり、前方で二手に道が分かれる。展望台に登るのは山側の左の道で、右の道は原付用の道である。徒歩の場合はここに来てはいけないようである(交通量はないので歩いても良いだろうが、原付がスピードを出している場合は危険なので入らない方がよい)。

 仕方ないので、下の段にある自転車用に道に降りてそのまま進み、分岐に出たら自転車・原付用の案内の通り進み、山をぐるっと左に回る。左手に急階段があったので登ってみるが、すぐ近くに道はあるのに多々羅大橋には行けないようになっていて(ここは展望台へ登る道)、仕方なく、柵を乗り越えて橋に行く道に入る。柵が壊れているし、歩きの人はみんなこのルートで行っているようである。

 訪れる人の視点での案内が出来ていないな〜。

 結局のところ正規のルートは、道の駅の南側の駐車場端から自転車用の橋を登っていき、山をクルクルして向かうようになっている。ただ、これだと徒歩の人は随分と遠回りになるし不親切。途中で階段があって多々羅大橋に向かう道に乗るようにしてある階段もあるが、草ぼうぼうで普通は使おうと思わない道である。
 
 サイクリングをメインにしていると思うので、そういうコースにしたのは分からないではないが、徒歩で行く人のこともお忘れ無く。そうそう、自転車で来た人も迷っていて、無理矢理自転車を柵越えさせているのを目にした。人工の公園なのだから、分かりやすい案内の充実を期待したい。

 ともかく無事橋を渡る歩道(自転車道)に乗る(上の写真)。

 
鳴き龍
 高速道路のそばを歩けるというのも面白いもので、車道との距離は十分あるので怖くはない。

 歩道から見下ろす景色もきれいである(下の写真)。
 少し遠くに小さな島が連なっているのが見えるが、大潮の時に陸と繋がるのだとか。

 少し道に悩んだのでスムーズに行くともっと早いが、道の駅から30分ほどで、大三島側の塔の下に着く(左の写真)。鳴き龍の案内が小さく出ていて、拍子木が置いてある。早速鳴らすと反響して響くので面白い(^−^)

 サイクリングの人も時々通り過ぎるが、気にせず通り過ぎていた。向こう側にもあるから、あちらで体験済みなのかな?それとも知らないのかな?
多々羅大橋からの眺め
展望台 展望台展望台からの多々羅大橋

 来た道を引き返し、今度は兜の形の展望台を目指す。柵を越えれば良いのだが、全貌?を把握しておきたいので、そのまま自転車道を進むとだんだん下っていき、先程登った急階段まで戻ってきて、ようやくここの道の構造を理解できた。やはり自転車なら良いが、歩行者には不親切である(^^;。
 途中で迷っている親子連れがいたので、お節介ながら、道を案内した。事前に多々羅大橋へ登る道を調べようとしたが、行き方を載せているホームページが見つからない理由が分かった。説明し難いのである^^

 なお、展望台からの眺めは良く、360度の展望が楽しめる(上の2枚の写真)。
ここまで来る人は少ないようで、人が少なくて(というよりほぼ独占^^)のんびりできる。
 
ソテツ 
←いろは坂のそばにあったソテツ。ひまわりのように広がっている。

 いろは坂にはいろは…の諺、格言などが書かれた標柱があり、それを読みながら登るようになっている。

 再び道の駅まで戻って食べようかと思ったが、まだお腹が空いていないので、夕方戻ってきて食べることにした(これが失敗^^)。
 
ロウバイ 
 道の駅を出て車で多々羅大橋を渡り、次の生口島南ICを降りる。

 予定より少し時間を消費したので、新しい巨樹巨木はあきらめて、行ったことがあるが撮り直しをしたいと思っていた御寺のイブキビャクシンを見に行く。

 一般道に合流したら左折して東進。案内は出ているのでそこを左折すればまもなく光明坊に到着。

 ここは七福神巡りの場所だそうで、ちょうど観光バスがやって来ていた。ちょうどバスが発車するところで、お寺の方がお見送りしているところだった。


←ロウバイが甘い香りを漂わしていた。
御寺の
イブキビャクシン
御寺のイブキビャクシン 
 イブキビャクシンを撮影していたら、お寺の方が、宝物館を開けているのでご覧下さいと仰るので、そういう機会もなかなかないので拝ませて頂いた。

 その後イブキビャクシンの撮影。生きているように波打ち伸びている様は一見の価値がある。このような木は広島県ではこの木だけである。

 しかし、写真にするのはやはり難しい。まだこの躍動感を伝えられるような写真には出来ていない。

 以前訪れてから7年も巨樹巨木を撮影しているのに、いまだに樹の本質?を捉えられない…
瀬戸田
瀬戸田ドルチェ
耕三寺前店
ジェラート 
 時間も押してきたので、他の樹は諦めて、瀬戸田に向かうことにした。有名なジェラートがあるということなので(笑)

 平山郁夫美術館も行こうと思っていたのだが、せわしなくなるので今回はスルー。

 美術館横の無料駐車場はいっぱいだったが、少し待ったら空くので停める。

 さっそくジェラートのお店(瀬戸田ドルチェ)へ。
 駐車場から美術館に向かって左に行き、次の角を曲がって耕三寺の前の通りを少し歩くと右手に大きな看板が出ている。

←私は伯方の塩とデコみかんのダブル(350円)。個人的には塩が美味しかった。


 外で食べていると、テレビの取材らしき一団がやってきてジェラートを食べていた^^取材が終わったのかな。
向上寺
三重塔
三重の塔三重の塔

 ついでに商店街を歩き、久し振りに向上寺まで登ることにした。
 おぼろげな記憶を頼りに、「ここで良かったよな。」と細い道を登って行き、三重塔まで登る。さらに塔の横から山道を少し登ると塔の上に出る。ここも展望の良いところなのだが、時間帯が悪くちょうど逆光になって、三重の塔越しの風景写真は上手く写らなかった(上の写真)。
 
道の駅
多々羅
しまなみ公園


盛港
 山を下りて商店街を通り、耕三寺前の食事処でたこ飯やあなごのメニューを見ながら、「ここでもいいな〜」と思いながら、でもマハタは食べていないからマハタにしようと瀬戸田を後にし、生口島南ICから多々羅大橋を渡り、道の駅へ。さあ、食べようかとレストランに行ってみると閉店。。。町ではないから営業時間が短くても仕方ないが、どうも今日は食事関係がうまく行かない日である。後から調べてみれば、レストランは16時までのようだ。営業時間は気になっていたのだが、店の入口には営業時間を書いていなかったので。。。

 仕方なく、盛港から17:00の便があるので、屋台で出ていた今治やきそばを買って盛港へ。フェリーに乗ってからやきそばを食べるが、まあ、普通かな^^
 
忠海港

エデンの海
エデンの海 
 30分ほどで忠海港に到着。

 ちょうど夕暮れ時なので、港を出て呉方面に少し走ったところにある「エデンの海」に車を停めて夕焼けを撮影(左の写真)。

 瀬戸内海はやっぱりきれいである。

 7年振りの巨樹巨木との対面と撮影だったが、まだ納得のいく写真は撮れなかった。何度も挑戦してようやく形になるのだろうか。大三島も生口島も他にも見所があるので、また再訪することにしよう。


 
 
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