TONARIの 色撮り撮りの「湿 原」

鯉が窪湿原

<2008年7月12日撮影> 
シモツケソウ
シモツケソウ(下野草)

 2週連続で湿原に撮影に向かったが、やはり湿原の花々には何とも言えない美しさがあり、毎年のように訪れてしまう。

 鯉が窪湿原は以前よりだいぶ整備されていて、入口すぐの見本園でたいていの花を見られるようになった。あまり長い距離を歩きたくない観光客向けだろうし、そういったニーズがあるのは分かるが、本来は自分の足で花を探しながら歩くというのが一番だとは思う。

 ←まずは夏の湿原を華やかに彩るシモツケソウから。見本園の方がよく咲いていた(^^;
チダケサシ 
チダケサシ(乳茸刺)

 こちらも見本園で撮影したもの。
 まだ咲きはじめなのか咲いたものが少なかった。

 湿原の花という印象だが、山の上の草原で咲いているのを見ることもあり、適度な湿り具合と日当たりが良ければ湿原でなくても生育できるようだ。
オモダカとクサレダマ
オモダカ(面高)クサレダマ(草蓮玉)

 緑の湿原の中で、小さな白い点が見えたらこのオモダカか下でも挙げているモウセンゴケであろう。こちらの方が花が大きいのでよく目立つが。

 背景の黄色い花はクサレダマ。
 よく紹介しているので今回は背景でボカしたものを(笑)
オカトラノオ 
オカトラノオ(岡虎の尾)ノジトラノオ(野路虎の尾)

 ありきたりなのであまり写す気にならないのだが、よく群生して咲いていたので写してしまった(笑)

 オカトラノオは割と街の近くでも見られるのだが、図鑑を開くと、よく似た花としてノジトラノオという種類があるようで、こちらはやや湿り気のあるところが好みとか。

 生育環境的にはノジトラノオが怪しいが、葉っぱを確認していないので、次の機会にでも確認しておこう(^^;
カキラン 
カキラン(柿蘭)

 湿原の花の中でも特に好きな花のひとつで、今回の目的の花でもあった。華やかな花もいいのだが、落ち着いた色合いでありながら”華”があるこの花は日本人向けか(笑)。
 下の写真はマクロレンズで大きく写してみた。
カキラン
イチヤクソウ 
イチヤクソウ(一薬草)

 すでに花は終わってしまっていた。花期は6月くらいだろうか。

 湿原の花というわけではないが、何だかランの花のようで、山で見つけると嬉しい。ラン科ではなくイチヤクソウ科であるが。

 花は意外と大きいが、下向きに花をつけるので、慣れない方は見落とすことが多いのでは?
ハンカイソウ 
ハンカイソウ(樊噲草)

 6月下旬から7月上旬くらいの時期はこの花が湿原の主役?になるが、この時はやや勢いが衰えてきているかな?

 それでも大型の目立つ黄色い花なので存在感は十分!
オグラセンノウ 
オグラセンノウ(小倉仙翁)

 鯉が窪湿原を代表する花である。
 7月下旬~8月初旬くらいが一番花盛りだと思うが、少し早い今の時期でも咲いている。(←年によって開花時期が違うので注意)

 ただ、近くで撮影できるポイントでは咲いておらず、遠くの草むらの中に咲いていて、300㎜の望遠レンズでも左の写真が精一杯だった。

 もっとも、これくらい遠くの方が心ない人に盗られることもなく安心かもしれないが。
モウセンゴケ 
モウセンゴケ(毛氈苔)

 食虫植物として知られるモウセンゴケだが、少し恐ろしげなイメージとは違い、その花は意外とかわいらしい。

 決して派手ではないし、見つけるつもりでないとまず見つからないくらい小さな花である。

 近くに咲いているものがなかったので、左の写真のようにピントが合っていない写真になったが、5枚の花弁がある。
コバノトンボソウ 
コバノトンボソウ(小葉の蜻草)

 色が黄緑色なのでこちらも見つけにくいが、木道に近い場所で見つけられたので、300㎜の望遠レンズで大きく写してみた。

 トンボが飛んでいるようなその姿は面白いが、写真にするとなるとなかなか構図が難しい。
ノハナショウブ 
ノハナショウブ(野花菖蒲)

 この花も私の好きな花だが、時期的には遅い時期であるし、咲いている花も少なかった。しかし、状態の良いものも残っていた(左の写真)。

 緑の湿原の中でハンカイソウとともに生命溢れる存在感を示す花だが、今回は少し無機質な背景を選んで、静物画の雰囲気に撮ってみた。

 凛とした雰囲気を持つ花だけに、こうした無機質な感じに撮ってみるのもひとつの表現方法か。
 
<キノコさんたち>
キノコタマゴタケ 
 あまりキノコさんたちを見つけられなかったが、3つだけ掲載する。

 キノコはあまり勉強していないので種類はよくわからないのだが、形も色もユニークで面白い被写体である。

 右側はタマゴタケ。食用になるキノコで、食べたことはないが美味しいらしい。ただし、似たもので毒キノコがあるので注意。

 傘が開いた状態もなかなか格好いい!
クダホコリ 
クダホコリ?

 私のブログで左の写真をUPしたところ、クダホコリという種類のキノコではないかとご指摘を受けた。ネットで調べるとそれらしい感じはするが、いかんせん専門家は標本写真として撮影するので、どうも”作品”としての完成度が”あれ”なので、違うような気もしないでもない(笑)。

 小さなキノコで、倒木にたくさん生えていた。この付近ではこれまた小さなナギナタダケを見たことがあるので、こういった感じのキノコの生育環境としてはちょうど良いのだろうか?

 種類はとにかく、色合いはきれいなピンク色で、今まで見たキノコの中でも指折りの美しいキノコである。
 
 

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