広島県の大樹


 ブナの森の四季 <秋>

<04/10/23:福田頭にて撮影>

ブナの巨木 
 先週の比婆山で今年の紅葉は悪い、もしくはすでに終わっていると分かったが、以前より紅葉の時期に福田頭に登りたいと思っていたので登ってみることにした。

 登山道には大小の枝が散乱し、それらを避けながら登る。台風による倒木が心配されたが、前回見たブナの巨木は健在だった(左の写真)。
紅葉した葉っぱ 
 ブナは多くの葉っぱが落葉しているが、他の木はきれいに紅葉しているものも多かった、
倒木の多い登山道 
 北面に面したブナの大木の多い尾根に上がると、目を疑うような光景を目の当たりにした。幹周り2m以上のブナの大木が道をふさぐように、なだれるように倒れこんでいる。

 強風に身をさらす場所であるので、台風の影響をもろに受けたのだろう。いつこうなったのかは分からないが、一度くらいなら台風に耐えたかもしれないが、今年のように何度も上陸すると耐え切れなかったのだろう。

 ブナが倒れた様を写真に撮ろうと思ったが、どうも撮る気にならなかった。連れが撮影していたので、記録としてはそちらに任せることにした。
兎舞台頭直前の登山道 
 台風で葉っぱの多くが吹き飛ばされたので、紅葉する前に落ちたものが多いのだろう。

 いつもの輝くようなブナの黄葉には出会えなかったが、今日は天気もよく、兎舞台頭からの主稜線にはカエデの類が多いので、なかなかきれいだった。

 ただ、ここ数年、本当に美しい紅葉にはなかなか会えなくなって来ているのも事実で、地球規模の環境異変が起こっているのではと心配してしまう。
黄葉の中のブナ林 
 上を見上げると初冬を思わせる寂しい光景だが、目を下に転じれば、ブナの林床が黄金色に輝いていた。
 
 

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