広島県の大樹


 ブナの森の四季 <夏>

 
 西中国山地の東端、阿佐山山塊の盟主阿佐山に登った。

 芸北町大暮地区の奥、谷の小屋谷から登り始め、稜線に近づくにつれ雑木林からブナの大木が現れるようになる。展望のない山道であるが、左の写真のブナの木のところから山頂が望める。

 よく見ると樹肌に赤いペンキの跡がある。残念なことだが、樹木に落書きをする輩がおり、ある程度消してあるが、その名残をいくつか見ることが出来る。自然を楽しむために山登りをしていると思うのだが、それなのに落書きをする人間の感覚は信じられない。

 
 
 大暮毛無山と阿佐山の稜線に合流する二十丁峠で、幹周り3mくらいのブナの巨木に出会った(左の写真)。

 根元が空洞化して苔むし、ツルが巻きついていて樹勢は良くないようだ。こうした巨木がやがて倒木し、それが森の分解者に託され、森の養分となっていくのであろう。
 
 この稜線には多くのブナの大木が当たり前のように聳える。
 新緑や紅葉の季節には鮮やかな若々しい緑や黄金色の黄葉を見せてくれるだろう。夏には深い緑が目に安らぎを与えてくれる。
 
 道から外れたところに大きな木を見つけたので少し藪こぎしてみた。ミズナラのようだ(左の写真)。

 登山道沿いにも大きな木があるが、外れたところにはもっと大きなものがあるようで、この山の自然の深さを感じることが出来た。
 
 <03/6/21:阿佐山にて撮影>

>Copyright(C)2003-2006 All Right-reseaved tonari