広島県の大樹

【樹齢】:不明
【樹高】:5m?
【幹周】:1.3m?
【指定】:
(被爆樹)

撮影日
2013.12.14
2017.5.3
2018.10.14
2019.1.22
 モチノキ科 <黐>

頼山陽史跡資料館のクロガネモチ 広島県広島市中区袋町5-15 頼山陽史跡資料館

  (2013年12月14日撮影)
頼山陽史跡資料館の被爆クロガネモチ頼山陽史跡資料館の被爆クロガネモチ 
 旧日銀広島支店で行われていたChim↑Pomの広島!!!!!展を観た後、自分もヒロシマを発信しないといけないな〜と思い、存在は知っていたのに足を運んでいなかった、この頼山陽史跡資料館にあるクロガネモチを観に訪れた。

 存在感が薄い被爆樹木であるが、その中では有名な方?の木であろうか?

 爆心地からの距離は410m、樹高5m程度のひょろひょろっとしたクロガネモチで、クロガネモチの巨樹巨木を観てきている私としては随分小振りでか弱そうに見える。

 葉っぱがついているのは上の方だけで、横への張り出しは無く、周囲にそびえるビルと精一杯張り合おうと頑張っているようにも見えてしまう。
頼山陽史跡資料館の被爆クロガネモチ 
 根元も空洞化しつつあり、樹勢旺盛とは言えないようだ。
 ただ、クロガネモチは根元が空洞化しても生き続ける木は多いので、直ちに弱っているともいえないだろうが、ひこばえも出すだけの元気はないようである。

 庭にはカエデもあり、紅葉が綺麗だった。日が差さなかったせいか寂しい感じがしたので、また別の機会にでも訪れてみよう。
頼山陽史跡資料館の被爆クロガネモチ

  (2017年5月3日撮影) 
   
 フラワーフェスティバルの喧騒から離れ、一本道を外れると一気に静かになる。遠くから聞こえる祭りの音も木々に染み入って穏やかな声になる。

 以前撮影した写真が全くダメなので撮り直しをしたいと思っていた。

 静かな庭で一本のクロガネモチと向き合ってみる。歪みの少ない広角レンズを構え、ありのままに撮影。
 
 
 樹を写すときは根元が大事である。
 その樹がどうやって育ってきたかは、根を見ると想像できる。
 幹回りは3m程度だった樹は、銀行の堅牢な建物のお陰で消失は免れたが主幹は倒壊。生きていた根からひこばえが生長し、これほどの大きさになった。他の根元からの萌芽はもうないようであるが、生きてきた証として静かに地面に座している。
 
 
  (2018年10月14日撮影)
 
 旧日銀広島支店で行われていたZERO PROJECT 2018を拝見した後、すぐ近くなのでこの木の撮影に訪れた。

 被爆樹木をモチーフとした作品が展示されていたが、さて、それらを観た方がすぐ近くにあるこの木を見に来ただろうか。平和大通りにも被爆樹木があるが、それを訪れた方がどれだけいたのだろうか。
 
 
  (2019年1月22日撮影)
   
 クロガネモチといえば冬の時期に見られる赤い実が美しい。
 この木が実をつける雌かどうかは分からなかったので、確認に訪れてみた。

 元気の良いクロガネモチと比べると随分と寂しい状態ではあるが、まばらに赤い実をつけている。

 本来の樹形は広く大きな樹冠で、階層的に豪華な実をつけるが、被爆の影響からすればよく頑張っているのではないだろうか。
   
 ビルに囲まれた位置であるし明暗差が大きく、訪れた時間も関係するが、クロガネモチの色合いが写真に出ず、画像処理で無理矢理色を出している。

 この木を見に訪れているのはどれくらいいるのかな〜見学者が多いと根が傷んでしまうので困るのだが、都会の中で埋没してしまったままでは寂しい限りである。
 
 

 
 
<アクセス>

 広島駅から路面電車(「1号線」の電車)に乗り、「袋町」電停で降りる。進行方向左手すぐに石造りの旧日銀広島支店があり、その裏側にある。
 

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