広島県の大樹

【樹齢】:不明
【樹高】:23m
【幹周】:5.6m
     4.1m
     2.6m
【根周】:9.5m
【指定】:市
 クスノキ科 <樟・楠>

大田神社の大クスノキ 広島県福山市藤江町堤 大田神社

大田神社の大クスノキ 
 私の好きなクスノキは、他県だが山口県西部にある川棚のクスの森で、地面に接してもそこから更に這うように伸びていく様がとても印象的であった。

 広島県では樹形のきれいなクスノキはあっても、ああいった異様な迫力を持ったものはないな〜と思っていたが、この大田神社のクスノキにはそれを感じた。
大田神社の大クスノキ 
 根元付近から3本に分岐した変わったタイプのクスノキで、1本は直立して更に分岐し、1本は斜上し、1本は水平方向展開して2又になっている。

 境内から飛び出ていたであろう部分は切ってあるが(折れた?)、小高い場所にあるので放っておけば下に枝垂れているのではないかと思わせる。

 こういった樹形はイブキビャクシンなどで見たことがあるが、これだけ太い幹が這う物はそうはないだろう。
大田神社の大クスノキ 
 横に這い出た幹の下から撮影。

 先端の切られた(折れた?)ところは樹皮が剥離しているが、全体的にはそんなことが関係ないように旺盛な樹勢を示している。
 大田神社の大クスノキ
大田神社の大クスノキ 
 遠くから見ればクスノキらしい大きな樹冠だが、勢力を横に伸ばそうとする幹が蠢く触手のように見えて異様である。やはりクスノキの生命力というのは素晴らしい。

 『広島県の巨樹』では、別格扱いの3本合計で幹周り12.3mとあるが、天然記念物指定した福山市の方では根回りで9.5mとしている。

 基準の地上1.3mで測ると横に出た幹が勘定に入らなくなり、計測の仕方を悩むところである。

 ともかく一見に値するクスノキの巨樹である。
 
 (2008年3月2日撮影)

 
 <アクセス>

 山陽自動車道福山西ICを下りて国道2号線松永バイパスを三原方面に進む。西藤ランプで左折し、国道2号線にぶつかったら左折し、少し走って高諸神社前を沼隈・鞆の浦方面に右折。線路をくぐり、南松永町信号を左折し少し走って県道47号に合流して南下。沼隈・鞆の浦方面に向かって走り、藤江郵便局を過ぎてすぐの道を右折し(角に美容室、少し入ると消防の屯所)、突き当たりを左折。狭い道を進み、カーブミラーのあるところを右折し、狭い道を道なりに登っていくと小高いところに神社が見えてくる。
 駐車場はないが、近くの民家の駐車場に置かせて頂いた(ちょうど家の方が外に居られたので了解を貰いました)。
 道が狭いので、運転に自信のない方や大きな車では入らない方がよい。郵便局に車を置いてから、歩いて行くのが安全。10分くらいで着くと思う。
 

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