広島県の大樹

【樹齢】:500年
【樹高】:25m
【幹周】:4.9m
【指定】:
(倒壊)

撮影日
2003.6.15
2019.5.3
2023.9.24

 ニレ科   <楡>

河手神社(川手神社)の大椋 (倒壊) 広島県呉市安浦町内海 河手神社(川手神社)

河手神社の大椋 
 三津口湾に注ぐ野呂川のすぐそばの小さな神社に大きなムクノキが立っている。幹周り5m近い巨木で、この神社の御神木と思われる。

 根元附近から上に向かって損傷が見られ、また、分岐した主幹の一方が切断されているのが痛々しく今後が心配だが、青々とした葉っぱと実をたくさんつけており、まだ勢いは感じられる。

 神社の由緒書きを読んでみるが、かすれているのと、漢字とカタカナ混じりの読みにくいものなのでよく分からなかった。辛うじて「大椋」の文字が見えたので表題の名前とした。

 近くの大歳神社にも大きなムクノキがある。
 JR呉線からも見ることが出来る。
 (2003年6月15日撮影)
 
  (2019年5月3日撮影)
 
 
 昨年の豪雨災害で安浦町は大きな被害があり、野呂川沿いにあるこの木も心配だったので、久し振りに確認に訪れた。
 遠くからも見えるので、その健在ぶりはすぐに分かった。電車からでも確認できる。
 野呂川に向かって大きく幹や枝を伸ばし、全体としてアンバランスな樹形であるが、ムクノキではよく見られる樹形である。
 新緑と花の時期なので色合いは優しく爽やか。
 遠くに野呂山の崩れた山肌が見え、川も災害の跡が見えるが、この木は元気そうである。
 
 
 
 今回は徒歩での訪問なので、車が邪魔になっていないかと気にする必要もなく、うろちょろする。ああ、対岸から撮影するのを忘れていた。また今度としよう。

 南薫造記念館を見学した後、裏の小道を通って向かったのだが、地図を見て渡ろうと思っていた小さな橋は2本とも流されていた。自然の力は物凄い。

(2023年9月24日撮影)

 2020年7月に大雨の影響で倒壊したと新聞で知っていたのだが、安浦に用があったのでそれに併せて確認のため訪れてみた。元々バランスが悪いムクノキらしい樹形であったので、耐えきれなかったのだろう。
 切り株は残っているが、キノコで覆われているし、サルノコシカケも生えていて、ひこばえも出ていないので再生は無理である。倒壊の前年に訪れてキレイな姿を撮影出来たのは良かったのだが、もっと美しく撮れていたら良かったのにな〜なんて思う。
 


 <アクセス>

 呉から国道185号線で安浦町に入り、広い新道ではなく旧道の方に入る。歴史民俗資料館を通り過ぎてまもなく信号がありそこを左折する。狭い道を進み、踏み切りを渡ってすぐに神社がある。
 駐車場はないが、踏切を渡ってすぐの橋を渡った先の道が広めなので、少しの間なら路上駐車してもいいだろう。
 
 

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