さくら　さくら
		術科学校の桜		広島県安芸郡江田島町
				03/3/29
		桜の名所をいろいろと探していたら、江田島町のＨＰに術科学校の桜が見頃と出ていたので、一般開放される日曜日に行ってみることにした。 　術科学校は、自衛隊の幹部候補生達が学ぶ学校で、かつての呼称は海軍兵学校。海軍将校養成の基地としてその役割を果たした。 　普段は日に３回、決められた時間ごとに受付を済ませ、術科学校の生徒さんに案内されながら歩くが、一般開放の日は自由に（決められた範囲ですが）歩くことが出来る。 　今年の一般開放日は３月３０日と４月６日。
		術科学校には御影石や煉瓦造りの建物など独特な建築物があるので、桜と組み合わせて撮影したかったが、ちょっと早かったようだ。 ただ一部分は八分咲きもあり、建物と一緒に写すときれいだった。老木も多いようでなかなか味わいがある。 　桜以外でも、整然と手入れされた松、建物と同じくらいに成長したクスノキ（？）もあり興味を持ってみるとおもしろい。 　砲台などの旧海軍の遺物も展示されているので、その方面に明るい人にはおもしろいだろう。
		御影石で作られた教育参考館にも入ることが出来る。ギリシア神殿を思わせる重厚な建物である。 　戦争の資料などが展示されているが、中でも神風特攻隊として戦地に赴く若者がつづった手紙が心を打つ。
		お国のため我が身を犠牲にする精神を培われた日本の若者。殉教だといって自爆テロを行うイスラム教徒。そうさせる環境とそうさせる教育を受けたのであるから、本人達は満足だったかもしれない。しかし、死への恐怖、家族への思い、最愛の人への想いを抱きながら死に向かって突っ込む彼らのことを思うとやりきれない。 　華やかに咲いてさっと散る桜の花に死生観をだぶらせて散っていった人々に哀悼の意を捧げる。
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