広島県の大樹

 さくら さくら

山陽文徳殿のソメイヨシノ (被爆樹木) 広島県広島市南区比治山町7−1 山陽文徳殿
【樹齢】:不明
【樹高】:6m?
【幹周】:1.6m
【指定】:
 被爆樹木

撮影日
2012.4.7
2013.3.28
2015.11.7
2016.5.4
2016.11.6
2017.4.9
2017.5.3
2017.6.18
2017.8.27
2017.11.23
2018.1.3
2018.4.1
2018.9.23
2018.11.25
2019.1.3
2019.5.6
2019.8.18
2019.10.26
2020.1.4
2020.9.22
2020.12.9
2021.4.8
2021.12.12
2022.4.2
2023.3.25
2023.5.28
2023.9.3
2023.10.29
2023.11.29


  <アクセス>
 路面電車の宇品線比治山下電停を降りて現代美術館の案内に従って坂を上り、右にカーブするところで左に登ってゆく階段があるのでそこを登ってゆくと、被爆建物の山陽文徳殿の建物の前に古そうな桜の木が立っている。
 付近では駐車出来ないので、比治山公園の駐車場まで上がって停めてから、数分下る。
 
  (2012年4月7日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ 
 被爆樹木について調べていると、現代美術館に行く関係でよく訪れる比治山にもソメイヨシノの被爆樹木があることが分かり、花の頃を見て訪れてみた。

 幹には苔がびっしりついていて古い木のよう。主幹が上方で折れているが、枝を広げてきれいに咲いていた。

 被爆樹木を示す黄色い標識さえなければ、どこにでもある古いソメイヨシノの木で、これまでにいくつか見た桜の被爆樹木の中では一番元気が良いような印象である。あまり知られていないのと、町から外れた山の中にあるのが幸いしているのだろう。

 爆心地から1800mとのこと。
山陽文徳殿のソメイヨシノ 
 被爆した時から立っていたのならもっと太くても良さそうであるが、それは被爆の影響だからか?

 被爆樹木も樹種によっては本当に被爆したのかと疑いたくなるくらい元気なものもあるが、ソメイヨシノについてはあまり太くなることは出来ないようである。

 ←↑魚眼レンズを使って、勢いを感じるようにして撮影してみる。

(2013年3月28日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿の入り口
 
 比治山の桜を撮りに来たので、被爆樹木のこの桜も撮影に来た。昨年訪れたときよりも花付きが悪い気もするが、少し時期が早いからかな?
 比治山の猫が幹に登ってひなたぼっこ?していたのだが、私が来たので逃げていった。
 世話をする人が居ないのか、この周囲は草がぼうぼうで放置されている印象である。右上は山陽文徳殿の入り口。
 ここを登って行く人はどれくらいいるのかな〜被爆樹木は大事にされているようでされておらず、注目されているようで忘れられているような印象がある。
 なお、歩道は雨で濡れていると結構滑りやすいので注意。何度か滑ったことがある(笑)
 

(2015年11月7日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ

 広島市現代美術館へ行くついでに、秋の様子を撮影しようとやってきた。
 いつも草に覆われている印象だったが、周囲がきれいにされていた。そう言えば、山陽文徳殿についての新聞記事を読んだような記憶があるので、その頃に整備したのかな?

 支え棒が新たに設置されて倒れないようにしているが、樹勢が悪いのであまり長生きできそうにない。
 被爆樹木を示す標識が黄色のプレートから新しいものに付け替えられていた。黄色よりは目立たないが、これくらいの落ち着いた色の方がよいかもしれない。
 

   (2016年5月4日撮影)
    
 広島市現代美術館に行くついでにいつものように様子見に訪れてみた。

 樹勢の衰えが心配される木であるが、葉の茂りはまずまずで、まだ大丈夫そうである。

 花の季節には訪れていないが、この様子なら咲いていたのではないだろうか。

 幹はだいぶ傷んでいるので元気ではないと思うが、新しく伸びた枝が辛うじて生命力を維持しているようである。
    
 葉っぱを通り抜ける日差しが清々しい。
 
 
  (2016年11月6日撮影) 
   
 樹勢の衰えが心配されるので、元気にやっているかな〜と訪れてみる。

 落葉しているが、まだ葉っぱは残っており、この様子なら夏場に葉っぱを茂らせていたことだろう。
   
 光が差しておらず、透過光で紅葉した葉っぱを撮影できないので、シルエット的に撮ってみる。

 樹勢は衰えているが、この分なら春になってまた花を咲かせてくれるだろう。
 
 
(2017年4月9日撮影)
 
   
 昨年は花の時期に訪れていないので、今年は花を撮影しようとやって来た。

 全体の樹勢としては元気だとは言えないのだが、新しい幹も伸びているし、花も意外とたくさん咲かせていてひと安心。樹勢回復措置が功を奏しているようである。

 青空であれば花の様子がはっきり分かるのだが。。。
   
 望遠レンズを持ってきていないので、出来るだけ花にカメラを近づけて撮影。
 葉っぱが出始めているので盛期から少し過ぎているようだが、花つきは良いようである。
 
   ↑階段の所にいたムラサキケマン。桜の根元にも固まって咲いていた。

 ↓山陽文徳殿の登り口。階段に振り落ちた花びらの様子もなかなかきれいである↓
 
 
  (2017年5月3日撮影)
 
 
 1ヶ月前に花を撮影して元気を取り戻しているのを実感したのだが、葉っぱをたくさん展開し、元気さを再確認した。

 被爆建物の山陽文徳殿を活用する方向になっているのは良いのだが、階段から上がったところに、この木の根っこが来ているので、踏圧の影響が心配なところである。大勢の人が来るのなら、根回りに入らないよう配慮が必要だろうと思う。
 
 
 
  (2017年6月18日撮影)
   
 根っこから天辺まで撮影したかったので、魚眼レンズを使って撮ってみる。

 樹を多く撮ってきて思うのは、根っこが一番重要であるということ。根を入れないと様にならないのである。周囲の状況もあるのですべて撮れる訳ではないのだが、撮れる状況であれば入れて撮りたい。

 この木は樹勢が回復しているとはいえまだまだ弱々しい。 
   
 この木が「棒」のように見えるのは、根の躍動感が感じられないからで、それを取り戻すのはもう難しいかもしれない。

 あと何回花を見られるのか。

 継続的に撮影していきたいと思う。
 
  (2017年8月27日撮影)
 
 夏の様子はどうだろうかと訪れてみた。

 葉の茂りはまずまずでとりあえず元気そう。

 まだ根っこに元気が感じられないのが心配なところである。
   
 暑い夏の日差しにも負けずに葉を展開している。

 生長したひこばえでどんどんエネルギーを溜めて、また来年花を咲かせて欲しいな。
 
  (2017年11月23日撮影)
 
   秋の様子を撮影しに訪れた。樹勢は現状維持といったところで、春にまたきれいな花を咲かせてくれるだろう。
 

(2018年1月3日撮影)
 
 
  (2018年4月1日撮影)
   
 今年も咲いた花の様子を見に訪れた。
 幹が養生されており、包帯のようにも見えるが、枝にはよく花をつけており、樹勢は現状維持といったところか。周囲に散った花びらがあってきれいである。

 今年はお花見をされている方たちがおり、「さっと撮影しますからね」と断りを言って撮影。人が居ると気になってどうも集中できないので、やや水平が取れていないかな^^

 現代美術館で作品を鑑賞後、夕方になったのでそろそろ帰っただろうと撮影に再び訪れたが、お昼寝中のようで、寝ている所の周りでウロチョロ撮影するわけにもいかずそのまま帰った^^
 
  (2018年9月23日撮影)
   
 半年ぶりに訪れてみた。

 周囲には草がたくさん生えていて、少々廃墟感を感じる。

 まあ、被爆建物であるし、廃墟には違いない。
   
 養生してあるのは変わらずで、葉っぱもたくさんついているし、樹勢は現状維持といったところであろうか。

 普通の公園の桜ならとっくの昔に切断されて撤去されているだろう。

 この木は被爆樹木として大切にされているが、他の木の扱われ方をみると、どうなんだろうなと思うこともある。あ、、、余計なことは言うまい。
   
 こうして横から撮影すると、どうも「木」ではなく、「棒」に思える。

 支えがなければ確実に倒壊していただろう。
   
 左の写真のように根元を入れて写すと「木」という感じがする。

 根回りではツユクサが勢力を伸ばしていたので撮影するが、それを邪魔するヤブ蚊の攻撃がすさまじい!

 ほんの一瞬しかカメラを固定できず、クローズアップで写そうと集中しようとしても、ヤブ蚊が邪魔してこれくらいの大きさにしか撮影出来なかった。
 
  (2018年11月25日撮影)
 
 
  (2019年1月3日撮影) 
 

  (2019年5月6日撮影)
   
 今年の花を撮影しようと思っていたが、都合がつかずこの時期の訪問となった。
 でも、他の方が今年の花を撮影されていたので、今年もちゃんと咲いたようである。
 少し濃くなった新緑もキレイである。
   
 生きている根は弱々しい感じもするが、この根で葉っぱを展開して花を咲かせるのである。

 さて、この木を現すのにどのアングルが良いだろうか。
 被爆建物の山陽文徳殿と一緒に撮影するのもしっくりする。
 
 
  (2019年8月18日撮影)
   
 真夏の様子を見に訪れてみた。
 樹勢は現状維持くらいだろうか、葉の茂りもまずまずの様子。
 この時期はやぶ蚊の攻撃が凄まじいので、じっくり構えることなくササっとシャッターを押して、出来るだけ刺されないように退散する。
 
  (2019年10月26日撮影)
   
 紅葉の様子はどうだろうかと訪れてみる。

 キレイに色づいた葉っぱは少なく、見頃はもう少し先か。しかし、色づく前に落葉しそうでもあり、難しいところである。
 
  (2020年1月4日撮影)
 
   ちょうど夕方の光が差しているので急いで階段を駆け上ってカメラを構えた。
 しかし、夕方の光を捉えるには盛期が過ぎており、幹の上半分くらいしか光がなくて、チャンスを逃したようである。
 ここは明暗差が大きいのでなかなか難しい。そろそろ撮影機材をステップアップしないといけないかもしれない。
 
 枝はよく伸びているし、枯れつつある木から受ける弱々しさは感じない。
 元気とは言い難いが、この分ならまた春の花をつけてくれるだろう。
 
 
  (2020年9月22日撮影)
 
   
 花の時期に訪れたかったのだが、新型コロナに関する緊急事態宣言が出されて外出自粛となり、撮影に来ることが出来ず、少し撮影の間隔が空いてしまった。

 樹勢の衰えが心配される木ではあるが、葉っぱはよく茂っているようで、現状維持は出来ているようだ。この様子なら花をつけていたと思われる。

 生き残っている根と枝は少ないので、やはり今後が心配なところだが、来年も花をつけて欲しいな。来年には花の撮影に行きたい。
 
  (2020年12月9日撮影)
   
 落葉が終わり、9月に訪れた時とはずいぶんと変わってスッキリしている。

 新しく伸びている枝は元気そうである。

 今回はコントラストを柔らかめに現像しているが、こんな雰囲気も良いかな?
   
 空を見上げる。

 ぶつぶつに見える芽はたくさん出来ているようで、この様子なら花は期待できそうである。
 
  (2021年4月8日撮影)
 
   
 昨年は新型コロナの影響で外出自粛となり撮影に行けなかったが、今年は例年よりずいぶんと早い開花で都合が合わず、遅いよなぁと思いながらも訪れてみた。予想通り花は終わって葉が茂っていたのだが、よく探せばほんの数輪花が残っているものがあり、開花を確認できた。
 
   
 花びらが散った後は残っており、枝全体的に花はついたようである。
 満開の時に撮影に訪れたいのだが、さて、来年はどうだろうか。

 いつもは他の人に出会うことはないのだが、絵を描かれるという男性の方に出会った。
 三脚をセッティングして、いかにも「撮影しています」感が出ていたせいか、少し言葉を交わした後、撮影の邪魔になるだろうと遠慮され、さっと建物の見学をされて帰られた。ちょっと申し訳なかったかな。
 
 
  (2021年12月12日撮影)
 
   
 今年も新型コロナウィルスのお陰で外出機会が制限され思うように撮影できなかったのだが、ようやく落ち着いて来たので様子見に訪れた。

 すでに落葉していて紅葉は撮影できないのだが。新しい枝はしっかりしてきた感じであるし、芽もちゃんと見えるので、来春には花をたくさん付けてくれるだろうと期待する。

 桜の紅葉はなかったが、近くのカエデはきれいに色づいていた。
 

(2022年4月2日撮影)

 この桜が満開の時に撮影したいなと思いながらもなかなか合わない。都合が悪かったり、思いのほか早く散ったりと…。
 近くに勤めているか住んでいののであれば、朝早くだったり昼休みにちょこっと出掛けたりして満開の状態を撮影することは可能だが、呉市民の私としてはそういった融通が利かず、都合のつく休日にちょうど満開!ということになることはあまりない。
 数日前の開花情報ではすでに比治山は「満開」と出ていたので、「これは盛期は過ぎているな」と諦めていたのだが、残花を探さなければならなかった去年に比べれば、随分と華やかな姿で私を出迎えてくれた。開花情報的には「散り始め」くらいだろうか?でもまだ見頃と言えなくもない。いや、見頃である。
 
山陽文徳殿のソメイヨシノ

 最初に訪問した時は弱々しく傷んでいて、このまま枯死するのだろうなと思ったものだが、樹木医の治療のおかげもあって健康を取り戻しつつあるようである。ただ、肝心の根っこの躍動感や精気を感じないので、まだまだ予断を許さないだろう。この分なら来年も花をたくさんつけてくれそうであるが、ひこばえも成長しているものの、雑然として弱々しく、この木全体を持ちこたえる活力を生み出すのには心許ない。
 被爆樹木の桜を見に訪れる人が少ないのが寂しいところではあるが、踏圧の影響を考えるとこのままの状態が良いのかもしれない。まあ、市民が無関心過ぎるとそれはそれで問題ではあるので難しいところである。
 

(2023年3月25日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ
 毎年訪れているが、今年は一番良い状態で、今までで一番ボリューム感があった。

 新しい枝が伸びていて元気になっているようだ。

 幹や根っこは養生してあるので、写真を撮ると寂しい感じはするが、樹勢が弱いのには変わりがないので仕方ないだろう。

 オオタチツボスミレが固まって咲いていたり、レンギョウが咲いていたり、カエデの花が咲いていたりで周辺は賑やかである。

山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ

(2023年5月28日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ
 花の盛期から2ヶ月後にやって来た。
 新しい幹もしっかりとしており、多くの葉っぱをつけている。
 生きている根っこが少しなので心配なところだが、この分ならまだ花を咲かせるくらいの元気さは維持できそうである。
山陽文徳殿のソメイヨシノ

(2023年9月3日撮影)

 今回はスマートフォンでの撮影である。
 一眼カメラと比べると見劣りするが、証拠写真程度なら構わないだろう。

 新しい幹は元気に育っているようである。

 藪蚊に襲われる前にパッパッと撮影してこの場を離れた。藪蚊がいない時期にまた撮影に来よう。

(2023年10月29日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ
 紅葉の感じはどうかと訪れてみたが、緑色から色づいた葉っぱまでグラデーションになっており、日の光を受けるとキレイである。
 街中で見るソメイヨシノはキレイに朱色に染まっている木があるのだが、ここはなかなかタイミングが合わない。

 新しく伸びた幹はしっかりとしており、よく伸びていて、少しは元気を取り戻しているように見える。

(2023年11月29日撮影)
山陽文徳殿のソメイヨシノ山陽文徳殿のソメイヨシノ
 紅葉は既に終わり、少し葉っぱが残っているくらいである。

 ぼつぼつとした芽が多く見られるので、来春もまた元気な姿を示してくれるだろう。

 細かった新しい幹もしっかりしてきた雰囲気である。最初に見た時よりも元気になっているようだ。

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