広島県の大樹

【樹齢】:500年
【樹高】:16m
【幹周】:6.4m
【指定】:県

撮影日
2002.4.13
2005.4.16
2012.4.15
 さくら さくら

下領家のエドヒガン 広島県甲奴郡総領町下領家
02/4/13

下領家のエドヒガン 
 広島県内一を誇るエドヒガンで、かつ全国第5位でもある貴重な桜の古木です。エドヒガンは東日本に多いそうなのですが、西日本である広島県に全国第5位の木があるのは学術的に貴重だそうです。
 
 根回り7.81m、周囲6.67m、高さ約20m。樹齢500年といいますから室町時代から生きていることになります。
 
 最初にこの木を見たときの印象は、木に失礼ながら「矢印」でした。
 根回りは太くしっかりしているのですが、(枝が折れたのでしょう)枝の横への張り出しが少なく、上だけに花がついていました。
 
 周りは植林に囲まれ南面だけ開けているので、見方によっては玉座に腰掛けた王様と見えなくはありません。
 
エドヒガンの花弁 
 桜の花も種類が多いので、どこがどう違うのかさっぱりです。
 
 ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマサクラとの雑種だそうです。
スミレ 
 辺り一帯を無数のカキドオシが覆い、スミレ、キケマン、ムラサキケマン、トウダイグサ、ネコノメソウ、タンポポなどが散見されました。
 
 道中にはオドリコソウの群も見られました。

<2005年4月16日撮影>
下領家のエドヒガン 
 3年ぶりにこのエドヒガンに会いに行った。
 以前は個人宅の庭を通り抜けていたが、山側に専用の立派な道が作ってあった。それはそれでいいのだが、観光地化しているのが少し残念な気がする。

 しかし、本当に残念なのは、この樹の樹勢が衰えていることだった。冒頭の3年前の写真と比べると随分花のつき方が悪いし、樹皮が剥けてしまっている。

 樹木医に見せるなどの処置はとっているのだろうか?
 これだけ大きなエドヒガンが広島にあるというのは、非常に価値があることだと思う。

 再びあの雄姿が見られることを期待したい。

 ※根の周りを踏まないよう注意してください。

(2012年4月15日撮影)
下領家のエドヒガン 
 樹勢が衰えた姿を見てから足が遠のいていたのだが、久し振りに訪れてみた。

 今年は全体的に開花が遅れているので、この木もまだ花は全然咲いていなかったが、蕾は見えているので来週くらいには咲いているだろう。

 花は咲いていなくても巨樹巨木写真を撮る人間としては、樹形を意識して撮影。

 東日本に巨木が多いエドヒガンにあって、全国5位の大きさの木が広島にあるのだから凄いことである。

 
下領家のエドヒガン下領家のエドヒガン 
 大枝もなく、小さな枝葉の作るエネルギーだけでは細々と生きていくだけが精一杯だろう。

←クローンの木が下に植えてあったが、まだ赤ちゃんくらいの小ささ。私が長生き出来たとして、死ぬ頃にはそれなりの大きさになるだろうか。
 
 
 <アクセス>
 
 庄原ICを降りてすぐの信号で右折し、国道432号を総領町方面に南下する。総領町に入って交差点を左折しそのまま国道432号を進む。道の駅を過ぎ、左手に総領小学校が見えたらその角を曲がり、道なりに進む。ところどころに出る案内に従い、狭いところも多いので注意して進むと、民家と広い空き地と標識があり、エドヒガンは右手奥にあるが、奥に駐車スペースはないので、この空き地に車を置かせてもらう。
 案内看板があるのでそれにしたがって山側の道を進むと着く。
 

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