<参考タイム>

野谷登山口

(70分)

鞍部

(5分)

鬼叫山

(10分)

山頂

(50分)

野谷登山口
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

葦嶽山 (野谷ルート往復) 04/3/14
広島県庄原市

マンサク 
 山は信仰の対象として認識されている場合が多々ある。

 神話のふるさとであったり、修験者の聖地であったり、雨乞いの地であったりする訳で、今回紹介する葦嶽山のように、ピラミッドとされている例もあり、同山は日本ピラミッドとして有名である。

 庄原ICを下りてすぐを右折し、国道432号に乗る。やがて県道23号の案内が出るので左折し道なりに進む。中国自動車道の下を潜ったり平行に走ったりしながら進むと葦嶽山の案内が出ているので右折。
 道なりに進んでいくと灰原ルートの登山口に向かうが、途中カーブのところで野谷ルートの案内があり、今日はそこを左折。狭い道を500mほど奥に入ると行き止まりのような感じになり、そこは広い駐車場になっている。簡易トイレ有り。
 

葦嶽山map 
<葦嶽山MAP>

赤い線が登山道、
灰色の線が車道、
等高線の間隔は50mです。

当時地図を持って歩いていないので、正確性に欠けるところがありますの御了承ください。

また、灰原ルートは随分前に歩いたのでガイドブックを参考に書いています。

マンサク
 駐車場奥の案内看板横の道を進むとすぐに葦嶽山の案内が出るのでそれに従って右折し山道に入って行く。川の音を聞きながら緩やかな道を進む。

 この時期花は期待できないが、タニイソギの別名のあるマンサクは咲いていると思われるので、いつもは下向きで花を探しながら歩くが、今日は上の方を見ながら歩く。

 落葉した林を見ながら歩いていると黄色いマンサクの花が見つかる。ただし、写真を撮るには遠い位置なのでアップの写真は無理だった(左の写真)。

 灰色の林の中にあるので黄金色に輝く花はよけいに美しく感じる。でも花の付き方が少ないような気がするので、これからもっと咲くのだろうか。

 やがて植林のそばの道から植林の中を歩く暗い道へと変わって行く。しかし、渓流のそばを歩くので相変わらず静かな水の流れが耳に入り、落ち着いた山行となってきた。

 2月の春一番の影響か、倒木したスギがたくさんあり、何カ所か登山道を塞いでいた。
 ところで、この時期多くの人が悩まされるスギ花粉だが、今年はとても少なく、冷夏だった影響で花粉が少ないそうだ(この文章は1年後に書いています...2005年はかなり多いとか...)。この時期にスギの植林のある山に登ると、花粉症でない人でも嫌になるぐらい花粉が飛散したり、花粉を一杯ため込んだ花を見るのだが、今年はあまり見ない。
 
アベマキの大木 
 渓流を見ながら歩いていると、枝一杯に花をつけた満開のマンサクを見つけたので、ちょっと渓流に下りてマンサクを撮影。
 もう少し近くに行きたかったが、ちょっと危なそうだったのであきらめた。あまり近くにあると枝を折って帰られそうなので、人の手の届きにくい所にあるのが良いのだろう。

 スギの倒木に行く手を遮られるところで案内があり、それに従って川を左に横切り、谷の反対側に登って谷を詰めて行く。

 やがてコナラやアベマキ、時折ブナが現れる落葉樹の森となる。夏には鬱蒼としているのだろうが、落葉期のこの静かな雰囲気も良い。

 これまで傾斜は比較的緩やかだったが、水の流れも小さくなり、登山道のすぐそばに流れがやってくると、ここからは急登が始まる。

 谷の水の一部が道に流れ込んでいるので滑らないように気をつけて登る。きつい階段道なのでゆっくり登ろう。見上げると常緑のヤドリギが見え、樹高20mほどの木の枝には鳥の巣が見える。落葉期だからこそ見つけられる景色である。

 急な階段でぐんぐん高度を上げ、ようやく東屋のある葦嶽山と鬼叫山との鞍部に到着する。風の通り道なので、冷たい風にさらされて凍える。

 最初に鬼叫山に登ってから葦嶽山に登ることにする。
 
鬼叫山から葦嶽山を見る 
 鬼叫山までは少し登れば到着する。
 ピラミッドである葦嶽山が本殿とすると鬼叫山は拝殿にあたり、ドルメン、石柱などの奇岩が散在している。

 葦嶽山が本当にピラミッドかどうかは分からないが、鬼叫山から見るときれいな三角形をしているので(左の写真)、そういう説が唱えられてもおかしくはないとは思う。
神武岩 
 登りきると東西南北を示している方位石があり、岩の下には神武岩がある。下に降りるには、谷に向って左に下る道がある。

 左の写真の神武岩は、他にも同じような石柱があったのだが、宝が隠されているということで倒してしまったらしい。人間の強欲ぶりが垣間見える場所である。

 鞍部に戻り葦嶽山に登り返す。急で滑りやすいところがあるので注意。

 上から話し声が聞こえるなぁと思っていると団体さんと入れ違いになった。団体さんをやり過ごし山頂に到達。ピラミッドの頂点なので山頂はそれほど広くないが、展望はよく、手前に大黒目山、向こうに雪をかぶった比婆の山々が遠望される。風があってちょっと寒いがここで昼食。
 下山後に立ち寄る予定の県天然記念物、蘇羅比古神社のスギを双眼鏡で確認出来た。
 
谷底 
 下山は野谷コースを戻る。

 急な坂と階段に気をつけながら下り、それが終われば快適に下山することが出来る。

 日が高くなりマンサクの花も朝より輝きが増してくるので、登りの時には気づかなかったところで花を見つけることが出来た。


 先の団体さん以外にも数組登ってこられており、庄原市が宣伝しているだけあってそこそこ人気がある山のようだ。

 以前は楽ちんルートの灰原ルートで登って野谷ルートで下って、それから車道を灰原ルートの登山口まで車をとりにいったことがあった。もし一回りするのなら、車2台でいくか、1台なら逆のコースの方がよいのではないかと思う。
   

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