<参考タイム>

登山口

(40分)

林道出合

(60分)

展望岩

(10分)

山頂

(15分)

雪霊水

(40分)

林道出合い

(30分)

登山口


写真を撮りながらのゆっくりペースです
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

臥龍山 (聖湖口コース) 2021/10/24
広島県山県郡北広島町(旧芸北町)


 山登りの頻度はめっきり少なくなって、県北の山もご無沙汰であるが、それでも紅葉の良い時期になってきたので久し振りに県北の山を選んだ。子供(小学生)を連れて行くので、登り2時間が限度かなと思い、ブナの黄葉もあって、かつ登山者が比較的少ないところをと考えて、久しぶりに臥龍山に登ることにした。
 千町原からのメインのコースは登山者が多かろうと、マイナーな聖湖口から登ることにする。
 今回は久し振りに広島県最大級とされるブナの巨木をしっかり撮影したかったので、2kgほどの三脚を携行する。その代わり交換レンズを持たず、24-70mmの標準ズームレンズのみとする。

 戸河内ICを降りて国道191号線を進み、深入山で最後のトイレ休憩をする。
 さらに進み、道戦峠を越えて北広島町に入り、右手に木製の指導標識が見えたらそこが登山口になる。少し南に車を突っ込めるスペースはあるが、草ぼうぼうで、地面の様子が分からないのでそこは通り過ぎる。1~200m程進むと木製の聖湖の案内があって左折する道があるが、そこには入らずその右側に斜めに登る道があるのでそこに入ると駐車場がある。舗装はしていないが、台数は結構停められる。

 登山準備をして歩き出し、先ほどの登山口まで戻り、森の中に入る。

臥龍山マップ 
<臥龍山map>

赤い線が登山道。灰色の線は舗装道路。青い線は川。
等高線の間隔は100m。

−コース概略−
聖湖口(左下のP)から登り、林道と合流して再び山道に入り、山頂に到達。雪霊水へ下りて、そのまま林道を下り、山道との合流地点から山道に入り聖湖口に戻る。


 道ははっきりと分かるので迷う要素はない。西に向かってひたすら登ってゆけばよい。

 紅葉は思ったほど進んでおらず、天気も快晴!ということでもないので、鮮やかさはあまりない。

 ブナ、ミズナラ、サワグルミ、ヤマボウシ、リョウブ、ガマズミ、ハウチワカエデ、ヤマウルシなどの木々があり、少し秋色になっている。

 落ち葉もあるし紅葉に早いのか遅いのかよく分からない。葉を落とした枝もよく見えるので、それらが混在した感じだろうか。
 
 倒木は所々あるが、通行に窮するほどでもない。サルノコシカケがたくさんついているものもあるし、小さなキノコが見られる。朽ちている木には粘菌が付いたりしている。

 爽やかな登山道ではあるが、傾斜は結構きつめ。子供が「標高何m?」「あと何分?」としきりに問うので「早く行け!」と言ってしまう短気な父親である^^。1000m級は初めてだと思うが、比高で言えばこれくらいは登れるはずだが…。

 巨木の森というと言いすぎだが、大きなブナがところどころに見られるので、巨樹巨木好きとしては楽しい道である。

 目印となる林道合流地点にある大きなブナの木は未だ健在であった(左上の写真)。

 ここから林道を少し登り、カーブを回った先にある指導標から右側に入る山道に再び入る。

 花はキバナアキギリが少しだけ残っており、アキノキリンソウは数は少ないが見頃の株が残っていた。ヨシノアザミほぼ枯れているがほんの少しだけ咲いており、10月下旬では花を期待する方がおかしいだろう。

 実はいくつか見られ、ツリバナ、ガマズミ(左の写真左側)、ツルリンドウ(左の写真右側)、ミヤマシキミ、ヤマボウシ、ユズリハ、マルバチシャノキなど。

  再び山道に入っても急な傾斜は続く。こちらも大きな木が点在し、幹回り3mを超えそうな巨木も見られる。

 やがてなだらかになると地形図上にある1053mの丘。少し下って植林地となり、道が分かれる。左に下るのは林道に合流する道だろう。正面の東に向かう道を取る。

 分岐点なので、息子君に地形図の読み方をレクチャーするが、あまりピンと来ていない様子。まあ、そんなものか。

 便利な電子機器もあるので地形図は無くても良いと言えば良いのだが、バッテリーに限度があるのが難点であるし、広い画面で見られる紙の地図の方が全体を把握しやすい。磁北線の説明もしたが、理解したかな?

 植林地から再び傾斜がきつくなる。「標高何m?」「あと何分?」が繰り返されるが、今日は少しキツいのだろう。

 地形的にそろそろ山頂部に乗るかなと思うが、最後まで急坂は続く。展望ができる岩のところで小休止。少し登りにくいのだが、登ると展望が得られる。以前より周りの木々が成長し見えにくくなっていたが、深入山と聖湖は確認できる。

 あとは緩やかに下って登り返すと山頂である。
 山頂の大岩は相変わらずだが、葉っぱが落ちているせいか周囲が広くなっているように感じる。ここで昼食。

 あまり展望が良い山頂ではないのだが、落葉しているので麓の八幡地区が見下ろせる。その向こうには、あぁ、風車の列だぁ。しばらく来ないうちに風力発電の風車が立てられていた。

 聖湖登山道では人に会わなかったが、さすがに有名な山だけあって数組のグループでにぎわう。しかし、混雑というほどでもなく気が楽である。

 昼食後は雪霊水のある林道終点に向けて急坂を下る。ここが一番急坂かな。息子君はこの下りに難儀して「地獄。」と言っていた。

 この斜面にある大きなブナも健在のよう。時間が十分に取れるのならじっくりと向き合って撮影したいな。

 10分ほどで雪霊水のところまで下る。水を汲みに来ていた車が1台だけいる。久し振りに飲むがおいしい水である。

 ここからは林道を下って、広島県最大級とされるブナまで下ってゆく。この林道を歩くだけでも気持ちが良い。

 ブナの巨木は道のそばの広くなったところにポツンと立っているので、比較するものが少ないせいか小さく見えるが、広島県下最大級のブナである。

 実測値では他の山にもっと大きなものがあるようだが、アクセスのし易さはこの木が一番である。

 落葉して広々とした感じになっているので、先週が紅葉の見頃だっただろうか。元気そうなのでまた撮影に来よう。

 さらに下山するが大きな木は所々に見える。花も辛うじて咲いているものがいくつか。

 通り過ぎた車は1台だけで、再び出会ったので、雪霊水を汲みに来ただろう。

 息子君は山道での下りが辛かったらしく、舗装してあるこの林道を下りたいと言い出したが、林道は長いし、車のある所までかなり遠回りになると言ってなだめる。山道をうまく下るのにはある程度の経験が必要であるので頑張れ!

←林道出合のブナの大木のところまで戻り、聖湖側に向けて下ってゆく。

 息子君は苦手意識を持っているのだろうが、構うことなく先に下ってゆく。急傾斜ではあるが危険というほどでもない。何度か滑ってしりもちをついていたが、私も山登りを始めた最初の頃は、1回は転んでいた。今は滑ることはあってもしりもちをつくことはほぼない。

 「あとどのくらい?」と訊かれたので、地形図を出して周囲の地形からあと300mくらいと検討をつけた。地形図を読めるようになると現在地が分かるようになるので面白くなるのだが、息子君はそうでもないかな?GPSは便利だし、歩いた軌跡が記録ができたりするのだが、地形図を意識しながら歩けば、頭の中でも記録はできる。この山の登山道は地形図に破線があって分かりやすいし、そんなところから練習すれば良いのだが。

 遠くに光を反射するガードレールを見つけ、もう少しだと伝える。林間より車の姿が見えるようになるとまもなく登山口に戻る。

 ちょっとシンドイ面もあったと思うが、頑張って下山。これくらい歩けるのなら他の山も大丈夫である。

 紅葉を楽しもうとやって来たが、盛期は過ぎていて少し残念ではあった。
 しかし、久し振りの県北の山であり、ブナの山であり、楽しんで登ることが出来た。
 密になることもないし風通しも良いので、コロナを警戒してひきこもるより体を動かして、目を休めた方が良い。
  

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