<参考タイム>

登山口

(50分)

林道出合

(60分)

展望岩

(10分)

山頂

(15分)

雪霊水

(40分)

林道出合い

(30分)

登山口


写真を撮りながらのゆっくりペースです
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

臥龍山 3 (聖湖口コース) 08/6/1
広島県山県郡北広島町(旧芸北町)

臥龍山登山道周辺の森 
 花は少なく新緑にも少し遅い時期であるが、今年はあまり山に登っていないので、何回も登っていて気の楽な臥龍山をいつも通り聖湖側から登ってみた。

 こちらは概ね傾斜が緩いので楽な印象がある。むろん急なところもあるが(^^;

 戸河内ICを下りて国道191号線を芸北方面に進む。芸北町に入って大規模林道の分岐を見送りさらに進むと、右手に標識が見えてくる。これは草が被っていて見落としやすい。その先下ったところの右手に空き地があり、そこが駐車場になる。
 前は登山口のすぐ近くに車を突っ込んでいたが、少し下の空き地がこちら側の登山口の駐車場ということになっているようなのでそちらに駐車した。支度を調え、車道を少し南に戻り登山口の標識の所から中に入る。

臥龍山マップ 
<臥龍山map>

赤い線が登山道。
灰色の線は舗装道路
青い線は川。
等高線の間隔は100m。

−コース概略−
聖湖口(左下のP)から登り、林道と合流して再び山道に入り、山頂に到達。
雪霊水へ下りて、そのまま林道を下り、山道との合流地点から山道に入り聖湖口に戻る。

※昔作った地図なので、不正確なところもありますが、概略を理解していただければ結構です。
コケイラン 
 木々の緑はまだ明るいが、新緑の初々しさではなく、深緑へと移り変わりつつある緑色である。

 最初は比較的傾斜の緩い道を登って行く。

 花の少ない時期とはいえ、ガマズミやオトコヨウゾメなどの花はある。少し登るとコケイランを発見(左の写真)。

 エビネよりシンプルな花だからだろうか、殆ど見ることの無くなったランの仲間では比較的よく見られるランである。

 持参したマクロレンズで狙うが、薄暗いせいかピントの山が見えずなかなか難しい。これは普通に撮った方が無難かも知れない(^^;

 どうもコケイランは一番良い時期のようで、あまり株数のない花だが、時々見つけることが出来た。
ホオノキ 
 倒木をくぐったり跨いだり、あの木は大きいな〜と近寄ってみたり、花よりも木に重点を置いて登って行く。ブナなどの巨木も時折見られる。意外とホオノキが多く(左の写真)、大きな葉っぱで空を塞いでいる。

 花を付けた物は分からなかったが、花はだいたい今頃の時期なので、下からは見えないだけだったかもしれない。
 遠くから見れば葉っぱのよく似たトチノキもあったかもしれないが、どちらも葉っぱの上に花を咲かせるので困りものである(笑)

↓ガマズミの花。コバノガマズミ?ミヤマガマズミ?
コバノガマズミ?
サワフタギ 
 もうちょっと咲いているかな?と思ったが、サワフタギはまだこれから。左の写真はよく咲いているもの。

 ここはサワフタギの木は少ないのかな?

フタリシズカ 
 ←名前はフタリシズカだが、”一人”が多い。あまり見つけられなかったのでこれからか。

 ↓ツクバネソウ。これだけきれいに柱頭とおしべがあるのは初めて見た。何年も山に登っていても、花の状態の良い時に出会えるとは限らないのである。ツクバネソウ
? 
 花は少ないと思っていたが、探してみれば意外と咲いているし、花が終わった様子も造形的にきれいである(左の写真)。これは何の花の跡だろうか?
サンショウ

←こちらはサンショウ。

 花はないが、よく展開した葉っぱが綺麗だったので撮ってみた。

 当たり前だが、サンショウの香りがする。
林道合流点にあるブナの巨木 
 今回はピント合わせのシビアなマクロレンズを使いながらなのでいつもより時間がかかり、林道に合流するのに50分かかった。

 ただ登るだけなら30分くらいの行程だが、そんなのはつまらないので(^^;

 ちなみにカメラ関係だけで3s弱の重量があり、結構重い。

 林道との合流地点にある大きなブナは相変わらずの姿で樹勢は衰えていない模様(左の写真)。
ギンリョウソウ 
 ここから舗装してある林道を少し登る。

 道の脇に白いものがあるな〜と近づいてみれば、ギンリョウソウが固まって咲いていた(左の写真)。気味が悪いといえばそれまでだが、意外とこの白い色はいい色をしている。初めて見た人は、これは花かと驚くものである。

 林道を少し登り、ヘアピンカーブを曲がって少し行ったところから右手に標識があるので、そこから再び山道に入る。
ブナの巨木 
 山道に入ったこの辺はミツバツツジが多いところで、三つの葉っぱが多く見られる。花はさすがに時期外れ。

 緩やかな傾斜の道を登って行く。

 この辺も大きなブナが散見されて、ブナが好きな人には、傾斜も緩いし、楽しい道であろう(左の写真)。
ツリバナ 
 平坦路になって少し下り、ヒノキの植林地に入ると五叉路になり、やや斜め左前方の道に入る(テープ有り)。左の道は雪霊水に向かう林道に合流する。右2つの道は作業路?

 しばらくは緩やかな道で徐々に傾斜を増してくるが、急登というほどの急傾斜ではない。ただ少し滑りやすいので注意。

 
ムシカリ 
 ツリバナ(左上の写真)、マユミ、ムシカリの実(左の写真)、ガマズミ、オトコヨウゾメ、ヤブデマリ(下の写真)などの木の花が見られる

 この時期は草本の花は少なく、他にはマルバノフユイチゴ、ナルコユリ、終わりかけのユキザサぐらい...おっと、ギンリョウソウは雪のように群生していた。
ヤブデマリ
聖湖を見下ろす 
 そろそろ登りに疲れたな〜と思う頃、ミズキ?やヤブデマリ、ムシカリなどが多く見え始めるとやがて平坦路になり、聖湖の展望が良い大岩のところに到着(左の写真)。ちょっと上りにくいので、余裕がある人は他の人の補助をしてあげること。

 岩の所にはツルアジサイがこびりついている。

 今日は空気が澄んでいるので、聖湖はもちろん西中国山地の山々が広く展望できる。昔はもっと広々と見えた気がするが、木々が大きくなったか。

 ここで小休止し、再び歩き始める。
ツルアジサイハウチワカエデ

 上の写真左はツルアジサイ。まだ蕾状態。 上の写真右はハウチワカエデ。新緑の緑が若々しい。風が強いせいか、この葉っぱが多く落ちていた。道を拓くのに枝を落としたのかも?
 
カマツカ 
←カマツカの花。

 こちらは人があまり通っていないのか枝が道に被さり狭くなっていて、ヤブ漕ぎというほどでもないが少々鬱陶しい(^^;

 この辺はウリハダカエデやハウチワカエデなどの木も多く、やはり紅葉が良さそうだ。

 今日はここまで他の人と会うことはなかったが、数組とすれ違う。展望の大岩まで行ってのピストンかな?

 10分ほど歩くと臥龍山山頂に到着。木陰が少なく、虫がたくさんいて五月蠅いが、少し我慢して昼食とする。
 他のパーティーとも出会うが、ここで食べる気はないようで、みな掛頭山への縦走に向かった。そうでない人は雪霊水のところから登ってきた軽装の人くらい。
 
トチノキ 
 昼食後下山する。
 雪霊水のところに下り、林道を下ってブナの巨木の所から山道に入り聖湖側の登山口に戻る。

 雪霊水へ下る道は急なので注意。

 ホオノキ、トチノキ、ブナの大木が多く見られる。

 トチノキは花が咲いているが、高いところにあるので写真を撮るのにはキツイが、ちょうどちょうど良い位置にあったので撮影(左の写真)。

 雪霊水のところには車が割と止まっていて、レジャーシートを拡げてお弁当にしている人たちも数組居られる。
 水筒のお茶を全部飲み干し、雪霊水を汲むことにする。

 ここは初めてなのか、「飲めるのか」と「大丈夫か」と心配する人が(^−^;
 広島のブナ林の水は美味しいのだが。。。でも飲んだら「美味しい」と言っていた(^0^¥
 がぶ飲みすると体質によっては中る人も居るかも知れないが、基本的に上流に人家も畑もないところの流水は飲めるはずである。わずかだが募金をしておいた。
 
?ヤマボウシ

 雪霊水を後にして舗装道路を下る。水を汲みに上がる車を時々やり過ごす。双眼鏡を持ったバードウォッチャーも車を路肩に停めて散策している。姿は見えないが、今日は何種類もの鳥の声を聞いた。どこかにいるはずだが、鳴き声の方向に望遠レンズを向けて探してみるがさっぱり分からない。
 花屋さん(商売の花屋ではなく、花を見たり撮ったりする目的で登る人のこと)が小さな花や目立たない花、隠れている花を見つけられるのと同じで、鳥屋さんは鳥を見つけるコツみたいなものがあるのかも。

 上を見上げると白い花があるのが分かるが、なにせ高い位置にあるので何の花か分からない(上の写真左側)。10m以上の高さがある樹冠が大きな木なので...ヤブデマリ?ミズキ?
 上の写真右側はご存知ヤマボウシ。まだ咲き始めでかわいらしい。
 
ヒメレンゲ 
←水の流れのあるところで見られるヒメレンゲ

 少し林道を下ると(一応)広島県最大のブナの木がある。これ以上の大きさのブナもあると聞くが、合体木を除けば最大クラスと思って良いだろう。数年前から見ているが、樹形も変わらず損傷もなく樹勢は健全のようだ。

 この他にも巨木と言えるくらいのブナを林道からでも見つけることが出来る。


 林道を40分ほど下ると、登山口との分岐に到着。軽く休憩して再び山道に入り下って行く。30分ほどで国道に合流し、駐車場まで下って今日の歩きはお終い。

 暑くもなく寒くもなく、森の中は風が走っているし気候的に心地よい日だった。夏でもほぼ木陰の中を進むので歩きやすい山である。思ったより多くの花にも出会えたし、やはりいい山である。
 
  

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