参考タイム

立烏帽子
駐車場

(5分)

千引岩

(30分)

越原越

(35分)

御陵

(20分)

烏帽子山

(20分)

御陵

(20分)

越原越

(30分)

池の段

(15分)

立烏帽子

(15分)

立烏帽子
駐車場
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」


紅葉の比婆山縦走’08

立烏帽子山駐車場−(千引岩経由)−御陵−烏帽子山
−<引き返し>−御陵−池の段−立烏帽子山
08/10/18
広島県庄原市西城町/比和町

立烏帽子山の紅葉 
 2ヶ月ほど山から遠のいていたが、紅葉の美しい時期となったので久し振りに山を歩くことにした。

 新しい山に行く元気(?)がないので、馴染みがありながらしばらく登っていなかった比婆山に登ることにし、高低差が少なくてブナ林を満喫できる立烏帽子山駐車場から千引岩経由で御陵−烏帽子山、引き返して御陵−池の段−立烏帽子山というコースにした。

 これは以前のレポートと全く同じコースで、良いところ取りの縦走路である。

 天気は良いようなので、霧の中のブナ林でも歩こうといつもより1時間出発を早めることにした。

 庄原ICを下りてすぐを左折、すぐの交叉点を右折して国道に乗り西城町方面に北上する。西城町中心部を過ぎ、比婆山の案内があるところで左折(鳥居有り)。道なりに進み、二手に道が分かれたところを思いっきりハンドルを切って右折する。ここから山道となり、離合が難しいところが所々あるので注意。ほぼ山頂部に着き、道が二手に分かれるので左折する。右に行くと竜王山に向かう。まもなく立烏帽子駐車場に到着。いつの間にかバイオトイレが設置されていた。しばらくここに来なかったが、いつ頃出来たものだろうか。
立烏帽子山駐車場から出発 
 期待していた霧は全くなく、見事にカラッと晴れていた。三次までは霧が出ていたが、庄原に入ると霧がなかった。

←立烏帽子山駐車場を出発
 
 
<比婆山MAP>

 赤い線が今回歩いたコースです。
 はみ出ている部分はドラッグしていただくか、縮尺を変更してください。
ブナの紅葉 
 さすがに早い時間帯なので、人は少ないが、それでも車は2〜3台停まっている。楽ちんコースなので、ここは早い時間帯に訪れても必ず先客がいる。

 今日はハイカーというよりネイチャーフォトグラファー(^^)のつもりで歩くので、カメラ関係はフル装備で全てのレンズを持ってきた。と言っても4本だけなのだが(^^;

 魚眼レンズ、標準〜望遠の高倍率ズームと、望遠ズーム、それに花用に標準マクロレンズである。

 懐が暖かいのなら高級レンズでも使いたいところだが、腕が未熟なのでこれくらいの装備がちょうど良いだろう。

 カメラの話はさておいて、準備体操をして歩き始める。

 大きな木製看板の裏から歩き始め、すぐの分岐を右に折れる。左は立烏帽子山に登る道である(左の写真)。
比婆山の紅葉 
 ここから千引岩を経由して御陵を目指す。

 このトラバース道はブナ林の中を歩く気持ちの良いコースで、アップダウンも少なくて歩きやすい為、歩くペースを作るのにちょうど良い。

 紅葉は枯れたものからちょうど良いもの、まだ緑色のものと範囲が広く、私的には見頃だと思われる。来週くらいが色は深くなるが、枯れた葉っぱが目立つので。。。まあその辺は個人の趣味である。

 今日は空が気持ちの良い青空なので、紅葉もよく映えている。
比婆山の紅葉 
 朝が早いので、朝日が林間に差し、木漏れ日が美しい。

 これで霧があると雰囲気が良いのだが。。。と少し残念に思いながらも、青空に映える紅葉はやはり気持ちがよい。
樹間から比婆山御陵を見る 
 展望のないコースなのだが、大木が倒れたようで、樹間から御陵が見えるところがあった(左の写真)。

 朝日に照らされて紅葉が鮮やかである。遠くから見る限り、向こうの紅葉の具合も良いようだ。

 倒壊した木のお隣のブナの大木もツタでいっぱいに覆われているのでいずれ倒れるだろう。大木が倒れて林間に日が差すと、別の個体が生長してくるだろう。

ブナの紅葉 
ブナの葉っぱ
ブナの老木に生えたキノコ 
 道は緩やかに下り、谷を渡って進んで行く。

 巨木といえるほどのブナは見られないが、幹周り2mオーバーの木は結構見られ、樹形は箒型で形の良いものも多い。

 ←中には枯死して苔むし、キノコが生えているブナもある。
 このブナは幹回りも太く、このトラバース道の中でも有数の大きなブナである。
比婆山のブナ 
 越野越に到着。

 ここを左に行けば池の段で、帰りはここから曲がるが、今は直進して御陵に向かう。

 今までは水平もしくは下り坂だったが、ここからは山登りとなる。と言っても傾斜はそれ程きつくはない。坂を上り少し歩けばベンチのある場所に到着。

 ここには登山道沿いで見られるブナでも最大クラスのものがあるが(左の写真)、数年前の台風で傷み、今は枯死しているようだ。
オオイタヤメイゲツかな? 
 この周辺は空が明るいので、倒木が集中したのかも知れない。

 この森はブナの純林として国の天然記念物に指定されているが、純林といってもブナだけしかないのではなく、ミズナラやカエデなどが混じっている。ただブナが多いのは確かで、幹周り2m以上の大木、中には巨樹クラスがあり、一方で若い木も多い。

 巨樹が倒れるくらいには若い木が大木へと生長しているだろうし、今はギャップ(森の空間)になっているところから若い木が立っているだろう。うまく森が循環している訳で、同じ年齢の木ばかりだと、森が成り立たないのである。

ニシキギの仲間
ユキザサ 
  ←ユキザサが透明感のある赤い実をつけている。全部実が残っていることはまずないが、これくらい残っていれば良い方かな。

 ↓ウリハダカエデの葉っぱ。虫食いでボロボロだが^^、透過光と色づきのグラデーションがきれいだった。日当たりの良いところでは、リンドウが寒そうに咲いていた。
 ウリハダカエデ
門栂 
 ブナ林を抜けて日当たりの良いところに出るとまもなく御陵で、その前に門栂と呼ばれるイチイの木の所に来る(左の写真)。

 樹形はきれいだが、葉の茂りが少なく、少し樹勢が衰えているのかな?

 少しぬかるんだ平坦路を少し歩くと巨石のある御陵。
 他の山にある巨石とは違った神聖な雰囲気のする場所である。今流行の言葉で言えばスピリテュアルとかになるのだろうか(笑)。

 巨石の周囲からはブナが囲むように聳えているので余計に神聖な印象を受ける。

 少し休憩した後烏帽子山に向けて歩き始める。烏帽子山に行くのは随分久し振りである。
ブナの巨木 
 一旦下って登り返すが、大したアップダウンでもなく、周囲の森が気持ち良いので快適な道である。

 ブナの大木・巨木もあり、樹形のきれいなものも多い。朝の斜光で森が静謐な雰囲気に包まれている。

 紅葉の時期なので登山者が多いはずだが、他の人たちより1時間くらいは行動が早いので、すれ違う人は少なく、撮影にはゆとりをもって臨める。
烏帽子山から吾妻山 
 登りとなり、道が左右に分かれるが、吾妻山の展望があるので左(西側)の道を歩くとやがて展望が開け、吾妻山の紅葉した山肌が見えるようになる(左の写真)。

 大膳原を経ての吾妻山、そして背後の猿政山の景色はなかなかのもの。

 少し霞んでいるので色がはっきりしないのが残念だが、これだけ見えれば充分である。

 ただ、写真に写すときれいに発色しないのは残念なのだが。

 まもなく広い烏帽子山山頂に到着。すでに何組かの登山者が腰を下ろしている。
烏帽子山から毛無山、伊良谷山、牛曳山、御陵

 烏帽子山からの展望は良く、比婆山全体を見渡すことが出来る(上の写真)。
 光線の関係で紅葉した山肌が鮮やかに表現できないが、山頂部の紅葉はほぼベストのようで、きれいに色づいている。
 ここ数年は紅葉があまり良くなかったが、今年は台風が来なかったせいか、比較的きれいなようだ。

 少し早いがここでお弁当にする。周囲の木々が以前より生長しているせいか、昔よりは見晴らしが悪くなっただろうか。
 
ミズナラアキノキリンソウ 
 少し休憩してから今度は池の段に向けて歩き出す。

 時間が経っているので、朝とは違って光がよく林床に注ぎ込み、森が明るくなっている。

←ミズナラの黄葉とまだ咲いているアキノキリンソウ
オオイタヤメイゲツブナ
ブナの大木葉っぱ 
 この時間帯になってもすれ違う人が少ないので、意外とこのコースを歩く人は少ないのか?と思いながら歩いていると、御陵を越えた辺りから少し人が増えてくる。

 越原越に到着し、ここから池の段に向かう。

 ここからの坂道が今回のコースの中では最初の急登になるので、少し息が切れるが、ブナの大木を撮影しながらゆっくりと登る。ミヤマシキミ
チゴユリカエデの仲間?ウリカエデ? 
 チゴユリ(一番左側の写真)がよく目立つようになり、ユキザサも混じる。どちらも葉っぱがよく似ているが、紅葉の仕方もよく似ていて、鮮やかさはなく、緑から黄土色のグラデーションの落ち着いた色合い。

 ユキザサの赤い実は落ちたものが多いが、チゴユリの青黒い実は割と残っているものが多い。

 今日はあまりカエデの仲間の紅葉がイマイチで、まだ緑色のものも多いが、ウリハダカエデだけはよく色づいており、色が鮮やかだけによく目立っている。左のカエデの葉っぱは小さくてかわいかった。

 木々の中を抜けると池の段山頂部である。
池の段からの景色 吾妻山〜御陵

 池の段から立烏帽子山にかけてはホツツジがよく群生しており、秋は葉っぱが赤く色づくのできれいである(冒頭の写真)。比婆山の紅葉でも、ここの紅葉が一番ではないだろうか。時々背後の比婆山や吾妻山を振り返りながら、ゆっくりと最後の急坂を登る。
 
池の段からの景色 吾妻山〜御陵池の段からの景色 御陵〜立烏帽子山

 山頂に到着すると、多くの人が腰を下ろしている。
 立烏帽子山駐車場からは少し歩けば良いだけなので、他の山に寄らず、ここまで来て帰っても十分満足だろう。
 私もここで腰を下ろし休憩。少しお腹が空いたので、おやつ用に持ってきていた菓子パンを出して食べる。
 今日は天気も良いし、風があってもあまり寒くない。念のためジャンパーとフリースを持ってきたのだが必要なかったようだ。
 
池の段からの景色 立烏帽子山〜竜王山 池の段三角点方面
ススキと紅葉ススキと紅葉

 ススキが風に揺れているので、紅葉の色を背景に撮影(上の写真)。少し枯れたようなくすんだ色合いであるが、いかにも秋の景色といった風である。
 
池の段を振り返る 
 パンを食べてから周囲の撮影をして、今度は立烏帽子山に向かう。

 冒頭の写真のように立烏帽子山のホツツジの紅葉もきれいなのだが、池の段の山肌を彩るホツツジの色づきも鮮やかで良い。

 左の写真は少しだけ立烏帽子山に登って振り返って撮影。
立烏帽子山中腹から池の段を見る 
 一旦下って登り返すが、比婆山最高峰とはいえ、標高が高い位置にすでにいるので、少しの間の急坂を我慢すれば山頂に到着する。

 途中で振り返ってみる池の段、吾妻山、御陵の山並みもきれいである。
立烏帽子山から竜王山方面を見る 
 山頂まで行くと吾妻山や御陵などが見えなくなって展望が限られるが、竜王山方面がきれいに見える(左の写真)。

 
ブナの大木 
 山頂からは少し急な道をジグザグに下って行く。

 ここも大きなブナがあるが(左の写真)、これまでに大きなものを見ているので殊更に感動することはない(^^;

 何回かスイッチバックして駐車場に下りる。多くの車が停まっていて賑やかである。これから登る人もある。
コミネカエデ 
←コミネカエデ

 日陰のせいか色づきは悪い。

 久し振りのコースであるが、紅葉の状態も良く、お天気も良かったので楽しく歩くことが出来た。写真の出来はまあご覧の通り。距離は少し長いが、きついところも少なくブナ林をゆっくりと味わえる良いコースである。
 

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