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TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 |
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東鳳翩山 (734m) |
02/3/16 |
山口県山口市 |
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読みにくい山名というのは各地にあるもので、山登りをしている人と地元の人以外は読めない名前が多い。
無理に音読みすれば当たる場合もあるが、福岡、大分両県にまたがる英彦山(ひこさん)のように、元々の名前が彦山で、天皇から「英」の名を与えられたというような例もあり、この場合は読めない人がほとんどだろう。
今回紹介する東鳳翩山も読みにくい山名のひとつだが、よく紹介される山で、山口市民に愛されている山というので登ってみることにする。 |
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廿日市ICで高速に乗り、右田ヶ岳の見える防府東ICで下り、国道262号を北上する。山口ICを通り過ぎ国道9号とぶつかるまで直進する。国道9号にぶつかったら左折し、トンネルを過ぎて2つ目の信号を右折する。瑠璃光寺への分岐を過ぎ道なりに進む。
錦鶏湖のそばを通るころ左前方に目指す東鳳翩山の山頂が見えてくる。湖の北端に駐車場があるが、今日はまだ直進し、右に大きくカーブするところに左に入る道があるのでこれを進み、その先にある錦鶏の滝の駐車場に車を止める。
この山へのアプローチは、メインの二ッ堂コース、錦鶏の滝を見て登るナマナマルート、坂堂峠を経由するコース、西鳳翩山との縦走コースなどがある。
今日のコースはナマナマルートで登って二ヶ堂ルートで下ることにする。ちなみにナマナマルートとは変わった名前だが、山口のテレビ番組で紹介されたコースで、その番組名からコース名をとったらしい。山口県の人間でないので真偽の程は分からないが…。
なお、このナマナマルートはちょっと初心者には勧められない。沢を渡る箇所で道が途切れるので、ルート探しが必要となるからである。テープが貼ってあるので注意すれば問題ないが、慎重に。
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駐車場から川沿いに舗装路を登って行く。
梅の花は散りかけだったがまだきれいだった。道端にはキブシ、ムラサキケマン、フキノトウ、スミレなどが咲いている。
サツマイナモリの花が群生と言えるくらい咲いている場所がいくつか見られた。 |
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錦鶏の滝の雄滝・雌滝の分岐にぶつかったら右折し、150mで雌滝に到着する。そこそこの滝だが、滝の趣という点では面白みはない。途中にある滝の方が趣がある。
分岐に戻り雄滝を目指す。落差60mの大きな滝で、水量が少ないものの、思わず見上げたくなる滝である(冒頭の写真)。末広がりに見える滝で高さを感じる。標準レンズではぎりぎり全体が収まるが、ちょっと窮屈な感じになる。
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さて、山頂へは雄滝への道を少し戻ったところに道があるので、雄滝を正面にして右側を登る。
椿の落花がチラホラ見える急坂を登り、雄滝が流れ出る付近まで登る。
これからは沢を渡りながらの登りとなるので、目印のテープを見失わないように進む。 |
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さすがに花は見ないが、フキノトウがひょっこり顔を出していた。
雄滝の上流には名前は付いていないものの立派な滝がいくつもあり目を楽しませてくれる(左の写真)。
某渓谷のように、何でもない景観に無理矢理のように名前を付けるより名前のない滝が静かに流れているのがよい。ちなみに「雄滝」「雌滝」と看板が付いていなかったことに好感が持てた。
沢にぶつかると道が突然なくなるので一瞬不安になるが、沢を渡り、ちょっと歩けばしっかりした道に出るので、少し歩いても道と思えなければ間違っている可能性があるので、元の道に戻り、テープを確認して登ろう。
基本的に沢を登り詰める道だが、沢も分かれているので、そのことだけを頼りにしないように。 |
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石組みの跡や、洞穴を通り過ぎ、急坂に喘ぎながら歩を進め、川の水が少なくなってしばらくすると尾根に取り付く。雄滝から50分ほど。
尾根に取り付いたら右折し、3分ほどで二ッ堂ルートと合流する。不意に合流したのでびっくりしたが、案内も何もないので、ナマナマルートを下山の時に使う場合は場所をよく覚えておこう。
ここからはよく踏まれた道を歩くことになるが、距離が意外と長い。ガイドブックでは尾根の取り付きから30分で山頂になっていたので油断していたが、結局50分もかかってしまった。
坂堂峠の分岐まではトラバース道で、一部急で滑りやすいところもあり注意。ツバキの落花もあり、花のない登山道に華やかさが加わる。植林の中の道で整然とした気持ちよさを感じる。
分岐から山頂まで0.5qで、ここからは尾根道となり展望が開ける。当日は黄砂の影響か展望が楽しめなかったが、空気の澄んだ日の尾根歩きは気持ちのよいことだろう。逆に夏場の強い日差しの中では辛かろうが…。
アセビの小さな花の集まりを見ながら登り、360°の展望に恵まれた山頂に至る。
さすがに人気の山だけあって登山者が多い。遠くの展望は得られなかったが、西鳳翩山への山の連なり、反対の坂堂峠方面の山の連なりがよく見え、山好きなら縦走したい欲求に捕らわれる展望だ。
下山は二ッ堂ルートを下る。こちらは道がよく踏まれているので楽に下りられるだろうと楽観していたが、こちらも意外に距離が長い。ジグザグの登山道の他に、まっすぐ下る近道があったが、行いけども行けども下に着かない焦りを感じる。展望がないのでどの程度下りたか分からないことが原因である。いい加減下りに飽きたころ不意に車道に合流する。
登り1時間20分とガイドブックにあるが、私は1時間10分ほどで下ったので、参考タイムはゆっくり目の人で2時間と考えておいた方がいいだろう。登るのは割ときつめのルートではないかと思う。
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二ッ堂の登山口に下り、車道を下る。
車道脇の畑にはオオイヌノフグリにヒメオドリコソウ、ホトケノザのお花畑があり、スミレもところどころ顔を出す。
山で花の写真を撮ることが多いが、この季節は山に入らなくてもたくさんの花がいる。シロバナタンポポやミツマタなども咲いていた。春の訪れではなく、春は始まっているのである。
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西中国山地を除いて低山の多い山口県の山だが、意外に山が深い印象を受けた。登山者が多く、親しまれている様子がよく分かった山行であった。
最近話題となっている落書きも、気付いた限りでは見つからなかったし、落書き犯が落書きをしようとしても登山者が多いのでその隙がないのだろう。いつまでも人々に愛され続ける山であって欲しいと感じた。
しかし、私の見たガイドブックの参考タイムは健脚を基準にしているようだ。これだから参考タイムというのは本当に”参考”にしかならない。
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