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TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 |
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古鷹山 |
00/ 5/21 |
広島県安芸郡江田島町 |
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山登りに言ったというと、必ず標高を訊く人がいる。
標高何千何百メートルと言えば聞こえはいいが、実際に登り始める登山口がかなり上の方なので、標高差4,5百メートルといった山は多い。
しかし、山に登るなら出来るだけ高いところに登りたいと考えるのは人情というものである。
が、標高は低いが良い山は結構ある。今回紹介する古鷹山もそういった良い山のひとつである。
広島湾に浮かぶ江田島は、海軍と関わりが深く、海軍兵学校が置かれ、現在も自衛隊の幹部候補生たちが訓練をしている。
そこの生徒(?)が訓練に使うのが古鷹山で、山頂へ走って登り、走り下るそうである。残念ながらそんな体力はないので歩いて登ることにする。
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登山口は旧海軍兵学校から少し行ったところで、音戸の瀬戸を車で渡って来るなら、旧海軍兵学校を通り過ぎて少しいったところの分岐で左に曲がり、数分で登山口の駐車場に着く。
有名な山なので駐車場も整備されており、5台くらいは十分に駐車できる(数ヶ月後にこの原稿を書いているので記憶は確かではないが10台はとめられたかもしれない……)。
しかし、私が着いたときには既に満車状態で、辛うじてスペースが空いていたのでそこに駐車する。
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この山はゆっくり歩いても1時間なので、それほど構える必要はない。
登山口から舗装された道を民家を見ながら登って行き、途中で右手に入り比較的急な登りを登る。花はあまり咲いていなかったが、ツツジのなれの果てのような白い花が咲いていた。
あまり花は咲いていないと思っていると突然鮮やかな黄色い花が目に飛び込んだ。同行者に訊けばエニシダというそうである。
最初の内はところどころにまばらに咲いていたので、出来るだけ群生しているところを探して写真を撮っていたが、登るにつれ登山道のそこかしこに黄色い花が溢れ出し、このエニシダが最盛期の時に来たことが分かった。
また、かなりにおいも強く(香りと表現はしないが)、登る途中この臭いだけがあたりを覆っていた。決して心地よい臭いではないが、不快という感じでもない。エニシダの他は終わりかけのくたびれたツツジだけで、クローズアップで楽しめる時期はとっくに過ぎているようだった。
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古鷹山はその名が示すとおり、鷹が羽を広げた形をしている。
つまり真ん中に小さなピークがあり、その両側にそれより高いピークがある。展望は登ってきた方向から見て左手のピークが良い。
左手のピークが古鷹山の主峰で、右手が三角点のあるピークだそうである。
展望は江田島の町と江田島湾、呉湾などが見渡せる。近くに痛んではいるが赤いツツジがあったので、その赤をもらって、旧海軍兵学校とフレーミングする。
この山は人気がある山なので私の他にも数グループ登ってきており、一人で登っても寂しい思いをすることはないだろう。
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今回の山行は、満開のエニシダの一言に尽きる。特に花を期待もしておらず、ただ景色がいいから登ろうと思っただけのことで、これだけひとつの花が最盛期を迎えたところに登るのは珍しく、ラッキーであった。しかし、写真の出来自体はもう一つで、割とフレーミングの難しい花である。
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あまりにエニシダに驚かされたので、これを中心に書いてしまったが、この古鷹山は、手軽に登れ、かつ景色がよいので、山に登りたいのにあまり時間がないときや、散歩気分で登りたいときなどにうってつけである。あくまで呉市近郊の人間にとってだが……。
無論怪我をしないよう十分注意が必要である。この古鷹山以外にも瀬戸内には低くても展望の良い山がたくさんあるので機会があったら紹介しよう。 |
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