TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

古鷹山 2 03/3/29
広島県安芸郡江田島町

ゲンカイツツジ 
 例年4月は桜を中心にして行動しているのでこの時期山登りはあまりしないが、春休みで甥と姪が遊びにやってきたので簡単な山に登ろうと思い、久しぶりに古鷹山に登ることにした。

 実のところ、翌日の日曜日に術科学校が一般開放されるので、桜の開花の様子を山の上から偵察(笑)しようとも考えていた。
 
 江田島に向かう途中の音戸の瀬戸公園の桜は赤くなっているので開花直前。一部の桜は開花していた。道沿いにもヤマザクラやモクレンなどの花が咲いていて、すっかり春めいていた。術科学校の桜はまだ蕾が多いようだがいくらかは咲いているようだった。

 古鷹山の駐車場はほぼ満杯。しかし、この車の量に見合うほどの人は登っていなかったので、近所の人が使っているようだ。トイレを済ませ、看板横の道を登ってゆく。ホトケノザ、オオイヌノフグリ、シロバナタンポポ、ハコベなどがたくさん咲いている。
 
ヤマザクラ 
 やがて急な石段の道となり、ヤマザクラの白い花を見ながら一気に高度を上げる。

 よく考えてみると、ヤマザクラの花をこれだけ間近に見たのは初めてだった。

 写真を撮っていると先に石段を登り終えた子供達に遅いとせかされてしまった。
ヤマザクラ 
 この急な石段を終えるとあとは急な箇所は少ない。いくらか分岐があるが、道なりに山頂方面に歩いて行けばよい。尾根に出るといくらか展望が開ける。 
オオシマザクラ
 ヤマザクラを見ながら登っていると前方に白い花をいっぱいにつけた木が現れた。

 ヤマザクラ同様、花と葉っぱが同時に出るオオシマザクラである。ヤマザクラと違うのは葉っぱが緑色ということ。

 故に遠くから見ると緑色に見えるサクラである。
ヒサカキ 
 山頂に近づくにつれ開花した桜は少なくなるが、蕾の状態のものや、咲きかけのものなど、今から咲くという勢いが感じられる。

 コンクリートで固められた階段の近くにはスミレが咲き、数は多くないがヒメハギなどが見られた。

 また、古鷹山の名物でもあるゲンカイツツジ(冒頭の写真)の鮮やかな赤い色が加わる。ゲンカイツツジは雄しべが10本あり、葉っぱが出る前に花を咲かせる。サクラ以外の木の花ではアセビ、ヤブツバキ、ヒサカキ(上の写真)などが咲いていた。

 バクチ岩付近になると展望が良くなり、江田島湾がよく見える。約1時間で鞍部に到着する。
 子供達にちょっと疲労の色が見えるので今日は左側の392m峰だけとする。
 平坦路をいくらか進み、やがて鎖が取り付けてある岩場となる。基本的に鎖を使わなければ登れないような危険な登りではないが、子供達にはちょっとした冒険のようで、鎖にしがみついて一生懸命登っていた。しがみついたら却って危ないのだが、何事も経験である(←ちょっと偉そう)。
 
山頂から江田島湾を望む

 子供たちも鎖場に難儀しながらも山頂に到達。鞍部から約15分。すでに数組が山頂で休まれていた。
 春霞か黄砂の影響か、晴れているのに展望がちょっと悪かった(上の写真)。しかし、それでもここから見る景色は気持ちがよい。早速偵察用に持って来た(笑)30倍の双眼鏡で術科学校のサクラの様子を調べてみた。満開というわけにはいかないが、ピンク色が確認できるのでそれなりには期待できそうだ。

 ヒオドシチョウが数匹乱舞しているのを見ながら、山頂で昼食を摂るった。

 下山時、鎖場では子供達の先に降り、滑っても良いように構えながら下ったが、たいした怪我もなく鎖場を終えた。古鷹山はちょっと階段が多いが、滑りやすいマサ土の多い瀬戸内の山では安心できる。

 なお、古鷹山はかつて山火事に遭ったことがある。はげ山になった山に緑を回復させようと、成長の早いエニシダを植え、また、ヤマザクラ、オオシマザクラなどを植えたそうだ。エニシダの花の季節も良かったが、サクラの季節もなかなか良かった。
 

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