例によって旅行会社のチラシの登山ツアーの欄で見つけた「開聞岳・韓国岳登山」に申込を行った。
さすがに広島→鹿児島は遠く、それほど車に強くない私は途中で気分が悪くなり、気分のすぐれないなか開聞岳の麓の駐車場についた。
開聞岳を見上げると、922mとそれほど高い山ではないのに山頂部(実際は5合目辺りから上)は雲の中に隠れ、隠れていない部分は朝日に照らされて赤く色づきだした。さすがは有名な山だけはあると感心しながら、まだ登山開始まで間があるので周辺に植えてあるアジサイなどを見て回った。
この山は(あまり見られないことだと思うが)尾根というものがなく、”富士”の名の通り円錐形の山である。火山地形であるコニーデ型の火山の上にトロイデ型の火山が乗っている(←逆かもしれない)おもしろい山であり、登ってみるとその境目が岩の様子から判別できる。
また、おもしろいことに登山道はループ式になっている。鉄道では山頂に向かって直登するのをアプト式、ギザギザに登ってゆくのをスイッチバックといったと思うが、人間が通る登山道にもこの方法がよく見られる。しかし、グルっと回って登る山は私の経験ではここしかない。
登山道は一本道でまず迷うことはないが、登山道の入口となる2合目から少し登ったところの十字路では標識も出ており、まっすぐに進めばいいのだが、標識を見落とすと別の道にゆくので注意(私の経験からいうと下山の時一瞬考えてしまった)。
最初はさすがは南国といった雰囲気の道で、鬱蒼としたジャングルのようなところを登ることになる。道はしっかりしているものの小さな礫が多く、下りには注意が必要である。展望地としては4合目、5合目で木々が開け、長崎鼻方面が見渡せる。
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