<参考タイム>
登山口
|
40分
|
メタセコイア
|
30分
|
峠
|
40分
|
大岩
|
30分
|
山頂
|
60分
|
峠
|
50分
|
登山口
|
|
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 |
|
石見冠山 2 |
05/10/9 |
島根県石見町 |
|
|
一度登ってまた登りたいと思う山はいくつかあるが、そうは思ってもちょっと躊躇してしまう山もある。私にとって今回再び紹介する石見冠山もそういった山である。
標高800mクラスながら、周囲に高い山がないためとても見晴らしがよく、特に山頂からの「陸の松島」と言われる展望はすばらしい。少し遠くから眺めると端正な山容で登頂意欲も湧く。
それなのに登るのに躊躇してしまうのは、かなりの急坂が延々と続くからである。以前登ったときが暑い日だったからかもしれない。
しかし、このところ随分と秋らしくなり涼しくなったので、登ろうという意欲が湧いた(笑) |
|
|
|
大朝ICを下りて国道261号を北上、瑞穂町の道の駅を経由しながら進む。石見の町に入り、ガソリンスタンドを過ぎてまもなく、右手斜め前方に上る道があるのでそこに入り、冠山の案内標識に従って進む。この案内標識がないとたぶん迷うだろう。
登山口に到着し、路肩に車を止める。なお、車を止められそうなスペースがあるが、防火水槽があるのでそこは駐車しないように。また、消防車が入れるくらいの転回スペースを考えて停めましょう。
トイレは石見の町に入ると左手に産直市を開いている場所があるのでそこが利用できる。覗いていくぐらいの気遣いはあってよいと思うが...(^^;
|
|
<石見冠山MAP>
赤い線が登山道
灰色の線が舗装道路
青い線は川。
等高線の間隔は50m |
|
|
|
登山口の標識に従い登り始める。そばに杖が置いてあり、急な山を予感させる。
車道のそばにはミゾソバがかわいらしい小さな花をいっぱいつけていた(左側の写真)。
最初は植林の中の暗い道。
キバナアキギリの残花が多く見られるので、もう少し早い時期だとたくさん咲いていたのだろう。
他にはアキチョウジがいくらか見られるぐらいで(右側の写真)、やはりこの時期は日当たりの悪い場所では花が少ない。
|
|
植林の中を東へ向けてほば平行な道を進む。場所によっては北側の展望が得られる場所があり、紅葉していればここからの景色は綺麗だろう。
谷に近づきだんだんと道の方向が南へと向きを変え、沢沿いの道を登るようになる。
4回くらい沢を渡るが、水量は多くないので心配することはない。
|
|
花はあまり見ないが、代わりにたくさんの白いキノコが朽ちた木にびっしりとついていた(左の写真)。
前回も感じたが、この沢沿いは湿気がとても多いようだ。加えて風もないので、暑い日はそれなりの覚悟をして登らないといけない。
他には赤いキノコもあったが、タマゴタケほどかわいくなかったので割愛する(笑) |
|
周囲は鬱蒼とした針葉樹の林なので、暗く狭い感じを受ける。
ただ、林床を埋めるリョウメンシダが緑の海のようなので、下草が生えない砂漠化した植林地とは雰囲気が違う(冒頭の写真)。
リョウメンシダにとってはちょうど良い湿り具合、生育環境なのだろう。
シダが多いと鬱蒼として気が重くなるものだが、ここは雰囲気が良くて好感が持てる。あくまで私の印象だが。
ちょうど太陽の光が暗い森に差し込んできたので撮影(左の写真)。 |
|
チェックポイントの一つメタセコイヤの大木まで到達(左の写真)。
螺旋状に伸びる樹肌の模様が力強い。メタセコイヤは成長の早い木でもあるので、そのうち巨樹といえるほどの木になるかもしれない。
徐々に傾斜が増し、登るペースも遅くなる。
尾根の取り付きとなる峠まで40分というガイドブックの表示にクレームをつけたくなるぐらい時間をとる。もっとも、花が少なくても被写体を探しながら登っているのだから、普通の人より遅くなるのは仕方ない。
キノコは相変わらず多いが、その他には、トチバニンジンの実、タデ、ヤマシロギク、ヨシノアザミなどの花が咲き、1ヶ所だけだったがサラシナショウマの花が辛うじて残っていた。
|
|
傾斜は結構きつくなるが 峠手前の急斜面を覆うリョウメンシダの海もなかなか見応えがある(左の写真)。
|
|
峠の周りの少し開けた場所で休憩。
峠になるので風も多少吹いてくれる。少し涼しい季節とはいえ、この登りでは汗をかいてしまうのでこの風はありがたい。結局10分ほどの休憩を取った(花の撮影もしていたが)。
南側に少し下ると川があるので、そこで水の補給が出来る。水場だとガイドブックにはあるので大丈夫だと思うが、口をすすぐ程度にしておいたほうが良いかもしれない(私は実際に飲んではいないので...)。
|
|
休憩後、尾根に沿って登り始める。
緩やかな場所ももちろんあるが、全般的に急坂が続く。
峠までは暗い登りだが、尾根道は落葉樹が続いていて明るく、風も時々吹き抜けるので気持ちの良い道である。
傾斜がきつく登り応えがあるので、健脚を自負する方にはちょうどよいコースであろう。
ロープを張っている急坂があり、登る分には使う必要はないが、下りの時は必要な場合もある。
右手上方に山頂部が見え始めると、ようやく見晴らしの良い大岩に到着。
今日は空気が霞んでいていまひとつだが、急坂を登ってきただけにここからの景色は嬉しい。
ここで、後ろから登ってきた犬連れの方に追いつかれた。
犬が好きな人ばかりではないので、基本的に犬は鎖につないでおいて欲しいのだが、この犬は躾がちゃんとしているようだ。 |
|
大岩で休憩後、もう少し急坂を登り、平坦路になると山腹を回る道となり、山頂方向へ水平距離を稼ぐ。
谷に入ると東へ方向が変わり、危なっかしい丸太橋(慎重に!)を渡り、大変滑りやすい急坂を登り切ると鞍部に到着する。
ここは左右に道が分かれるが、もちろん右手(南)に登る。左手は瑞穂高原と案内あるが、どこへ行く道だろうか? |
|
急登続きのこの山もこの最後の急登を登り切れば終わり。
ブナの大木が現れたので撮影(左の写真)。
あまり大木があったという印象が無いのだが、今回は周囲を良く見られるだけの余裕があるのだろう。
|
|
最後の最後で一番傾斜がきつい。しかし、そこを登りきると展望の良い山頂である。
360度の視界が得られる大変見晴らしの良い山頂だったはずだが、以前よりだいぶ木々が高くなり、展望が悪くなりつつあるようだ。
「陸の松島」の写真を載せたかったのだが、だいぶ霞んでいたので何が写っているのか分からず、見るに耐えないので却下...猫山から見る景色に似て大好きな景色なのだが、また天気の良い日に来たい(期待)。
今日は霞んでいるのでどれがどの山かはっきりしないが、三瓶山、大江高山あたりは確認できるが、他は「たぶん...」という程度。山頂は狭いが、人が来ないのでここで昼食にする。
|
|
前回は暑さから行く気が失せていたが、近いので西峰に昼食後行ってみた。
ゆるやかな道を下って登れば5分程度で西峰に到着する。
途中、東側方面の展望の良い岩が何カ所かあるので、人が多いときはこちらに回っても良いだろう。
西峰からの展望は、周囲が切り払われている分よく見える。団体さんはこちらで休憩を取った方がよいだろう。
山頂部は日当たりが良いせいか花がいくつか見られる。
左の写真はママコナのようだが、普通見るものと違うようだ。 |
|
どこかで見たような植物だと思ったら、ホツツジが実をつけていた(左の写真)。 |
|
山頂でゆっくりした後下山にかかるが、急な山であるので帰りの下りはなかなか骨が折れる。登ってもきついので下るときは滑らないよう気をつけるので大変である。
普通下りの方が早いタイムで下れるものだが、この山はほぼ同時間かかってしまう。雨の日など道が濡れている場合は特に気をつけよう。
下っているときに、「そう言えばアケボノシュスランが咲いている時期だなぁ〜」と思い出したので、この花が咲いていないか注意して下る。
小さな花なので見つけるのは大変なのだが、何とか見つけることが出来た(左の写真)。時期的にはちょうど良いようで、独特な色合いの美しい花をつけていた。 |
|
最後の水平道を歩いていると、木の上のほうにソーセージがいくつかぶら下がっていた(笑)ソーセージの木ではなくアケビだった。まだ割れていない状態で、見た目は本当にソーセージがぶら下がっているように見えた。実はアケビの実がなっているところを見たことが無かったので、最後におもしろいものを見せてもらい嬉しかった(^^;
前回同様急坂に手こずったが、2度目となると様子が分かるので、心づもりがあったためか、思ったより辛くはなかった。尾根筋の紅葉は良いはずだし、空気の澄んでいるときにまた登りたいと思う。
なお、近くに断魚渓があるので、時間があれば寄ってみるといい。岩の間の樋の様な狭いところを水が勢いよく流れていて見応えがある。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C)2001-2006 All Right-reseaved tonari |