<参考タイム>
登山口
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(40分)
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林道出合
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(15分)
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休憩所
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(50分)
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山頂
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(35分)
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丸掛山との
鞍部
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(15分)
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休憩所
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(35分)
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登山口
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TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 |
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熊城山 |
04/7/19 |
広島県山県郡大朝町 |
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私の別サイト「広島県の大樹」で巨樹巨木を掲載している関係で、夏の天狗シデの様子を撮影しておこうと思い、ついでにそこを登山口とする熊城山に登ることにした。
熊城は「くまのじょう」と呼ぶ。「じょう」が付くと獣の住処を指す場合があり、熊の住処のある山の意と思われる。
しかし、麓の天狗シデには天狗の伝説があり、熊野信仰との関係もあるかもしれない。 |
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大朝ICを下りて左折し、大朝町役場に向けて走ると天狗シデの案内が出るのでそれに従って進む。大きな左カーブを過ぎてまもなく右手に案内が出るのでそこを右折して道なりに進むと広い天狗シデの駐車場に着く。水洗トイレあり。細い道を直進すると熊城山の中腹まで車で上れる。
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熊城山map
赤い線が登山道です。 |
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まずは天狗シデに向かう。
かつては天狗シデのそばまで車で上れたのだが保護のため現在は通行止めになっている(たいした距離ではないが)。以前は落葉期に訪れたので異様な樹形が強調されていたが、葉の生い茂る今は鬱蒼とした森となっている(冒頭の写真)。
登山道は案内看板の横、天狗シデそばを登ってゆく。天狗シデの上に出たら木の標識が出ている。
エンジン音が聞こえると思ったら草刈りの最中だった。
道には砕石が撒いてあるので、山登りというより公園といった感じがするが、日当たりのよい場所に出ると草が道に覆い被さり歩きにくくなる。
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切り開かれたところにいろいろな木を植えているようで、赤い実をつけたナナカマドを多く見た。花はヤマジノホトトギス、ヒヨドリバナ、ノリウツギなどが咲いている。
日当たりがよい上に草がぼうぼう生えているので、夏歩くのはあまりお勧めできない(ここは草刈りをしないのかな?)。森の中を通るよう道をつければ夏でも苦なく歩けるが、植樹してそれほどの時間が経っていないのではそれも無理か。
徐々に高度を上げてゆくとだんだん展望が出るので気分的には良くなるが今日は(今年は、かな?)暑い。
上に道路が見えるとまもなく林道と合流。合流地点に大きなブナ(左の写真)があり、大きな空洞が出来ている。ガイドブックによれば、この洞を熊が冬眠に使っていたとのこと。
樹形は美しいが、裂傷が入り、葉の付き具合もあまりよくないようだ。
ここでちょっと休憩。ここからはしばらく舗装路を歩くことになる。 |
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山頂付近の露出した岩を見ながら舗装路を歩いてゆく。ヤマボウシの木が多く、実を多く見ることが出来た(左の写真)。花の時期は、花と目線が同じくらいなので撮影がしやすそうだ。
舗装路なので花はあまりないが、舗装の隙間からネジバナがスッと立っていてかわいらしい姿を見せている。また、谷筋にフシグロセンノウが群生しており、咲き始めなので色がきれいだ。 |
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山頂が近くに感じられるようになると見晴らしの良い休憩所に着く。きれいなトイレ有り。
ベンチに座って北東方面を見れば寒曳山がつぶれたように見える。下から見上げると形の良い台形の山容だが、同じくらいの標高から見ると普通のありふれた山に見える。その奥に石見冠山だろうか高い山が見える。
休憩所から下に下る道があるが、今日はパスしてこのまま舗装道路を歩く。すぐに広い駐車場に着き、もう少し奥に行くと舗装道路も終わる。草刈り作業の人たち車が停まっていた。
砂利道になってまもなく熊城山と丸掛山(櫛山)の鞍部に向かう道に出会う。帰りはここから下りてくるのでそのまま素通り。さらに進むと、先ほどの休憩所から下った道が再び合流する地点に着く。
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砂利道でも草を刈ってあるので楽だなぁと思っていると、草刈り作業の人たちに追いついてしまい、挨拶を交わして通り過ぎると草に覆われた道を進むことになってしまった。
道が広い分、木の枝が日光を遮ってくれないので結構暑い。ハイキング用に整備したのであろうが、草を刈っていないと敬遠されるだろう。 |
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日当たりが良ければ雑草がよく育つので、もっと自然に近い形、たとえば指導標だけはしっかり整備するとかのほうが良いように思う。
まもなく熊城山とモクレンの道の分岐になり、左の山頂への道に入る。
ここから山頂までが一番キツイ。と言っても距離は短いので問題はないのだが、傾斜よりも木陰がないことの方が辛い。広葉樹の森とあったので木陰を期待していたのだが...
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頭上に大きな岩が見えてきてようやく山頂が近くなったと実感する。
ふと足元を見ればヤマホタルブクロが咲いている。白いホタルブクロはよく見るが、赤いヤマホタルブクロはあまり見ない。
山頂が近いと思ったが、そうすぐには到達しない。ジグザグに登り、いい加減暑さにうんざりし出した頃、山頂部に到達。
予想通り展望は南東方面のみで他は木々で囲まれている。
道は右手にゆくと行き止まりになるので左に進む。
三角点はどこかと歩いていると、右手に踏み跡があり、奥に小さな空間があるので入ってみると三角点発見。いつもは三角点にこだわらないのだが、山頂からの展望がないと山頂に来た実感がないので三角点があるとその気分は味わえる。 |
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通常昼食は山頂で食べているのだが、どこで食べるか悩むので、今日は誰も来ないとふんで(木陰のある)道の上で昼食。風が通り抜けているので割と涼しい。
近くではヒヨドリバナにアサギマダラなどの蝶々が群がっていた(左の写真)。 |
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下山は鞍部まで下るので南に下る。下ると言ってもなだらかなので平地のような感覚である。ずっと植樹された木々のそばを歩いていたが、こちら側は昔の森が残っているようで、ブナなどの木が見える。
この山を整備しようとした時点でどのような状態になっていたかは知らないが、こういった自然林を残すように道をつけると良かったように思う。
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傾斜が幾分増し鞍部に向けて下ってゆくと、形の良い立派なブナの木に出会う(左の写真)。幹周り3m弱だがなかなかのものである。林道出合いのところの洞のあるブナとこのブナに出会えたのは収穫だった。
登りの時と違って木陰が続くので随分歩きやすい。
階段をどんどん下ると丸掛山(櫛山)との鞍部(栃畑)の少し上で標識が出るのでそこを左折。
直進して丸掛山に行っても良いが、今日は暑くて気力が萎えているのでまた今度とする。
再び日当たりのよい道となり雑草が道をふさぐ。漫才の花(笑...NHKの朝ドラをよく見る人は分かるかな?)が群れて咲いているのはきれいだが、目線までせり出すとやはり鬱陶しい。
砕石を撒いたぐらいでは雑草の生長を妨げることは出来ないようで、公園化した上は手入れを継続的にしないとあまり登られないように思う。 |
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後は来た道を引き返すが、休憩所に寄って顔を洗わせてもらう。飲料は不可だが顔を洗うくらいは良かろう。さっぱりしたところで木陰のベンチでひと休憩。今日は文句ばっかり言っているが、こういった休憩所の設置は大歓迎である。
全体的に公園化された山で、人の手が入り過ぎているきらいがあって残念なのだが、天狗シデから登ると行程的に意外と長く登り甲斐はあると思う。文句ついでにもうひとつ。これだけ整備しているのなら、なぜ山頂からの展望を良くしないのだろうか?自然林を伐採しないためというなら無数の植樹があるので疑問。山登りの楽しみのひとつは山頂からの展望であるので、ここまで公園化するなら、阿佐山方面だけでも見えるように少しだけ切り開いてもかまわないように思うがいかがだろうか?
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