参考タイム

安登駅

(25分)

ため池

(30分)

三本松公園

(50分)

馬の背休憩所

(25分)

仁王門

(20分)

玉すだれの滝

(5分)

弘法寺

(5分)

星降る
展望台

(15分)

氷池

(5分)

かぶと岩
展望台

(25分)

仏岩分岐

(30分)

どんどん
コース
分岐

(10分)

登山口

(20分)

川尻駅
TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

野呂山 (安登−弘法寺−川尻) 08/1/26
広島県呉市川尻町

雪と南天と町並み 
 子供の頃、遠足で山に登ることが時々あったが、今回紹介する野呂山もそんな山のひとつだった。

 小学生の頃に広石内からの長距離コースで野呂山最高峰の膳棚山に登ったこともあるし、川尻からも安登からも登っていて、主だったコースは全て歩いている。

 野呂山は瀬戸内に面している山としては兵庫の六甲山に次いで高い山であり、ほぼ海抜0mから約800mまで一気に上がるので登り堪えのある山である。

 久し振りに歩いてみようと思ったのは、ここ連日の寒さで野呂山に雪が積もっているのが見えていて、玉すだれの滝が凍結しているのではないかと思ったからである。また、野呂山は車で登れる山ではあるが、何回も登っているにもかかわらずレポートを載せていないこともあって、今回は歩いて登ってみることにしたのである。

 主なコースは広石内から、川尻から、安登からの3本。
 広石内からは膳棚山を経由する距離が長いコースなのでパス(笑)。川尻からはどんどんコースとかぶと岩コースの2本、安登からは(安浦の中切からの道と合流するが)弘法寺コースの1本がある。
 玉すだれの滝は弘法寺の下にあるので、今回は弘法寺コースで登って川尻に下るコースとする。実は安登からの道が一番短かったりする(笑)
 

野呂山マップ
<登山マップ>


赤い線が登山道
灰色の線が道路
青い線が川
等高線の間隔は50m


<コース概略>

JR安登駅から三本松公園を経由して玉すだれの滝、弘法寺へ。
かぶと岩展望台から下山してJR川尻駅に下る。

何の実?
 電車に乗ってJR安登駅に到着し、身支度を調えて出発。
 駅前の信号を渡って真っ直ぐ進み、すぐ道にぶつかるのでそこ右折。道なりに進んで回り込むように進む。やがて野呂山に向かう道となり、直進と右折に道が分かれるが、指導標にしたがって右折する。直進して団地の中を通り抜けても行けたと思う(子供の頃は直進したような...?)。次の突き当たりは左折して野呂山方面に進む。

 民家の中の狭い道なので少し迷うかもしれないが、小径に入らず本道を進んで行けば良い。

 やがて民家が無くなり、舗装はされているものの寂しい山道となる。ネズミモチやサルトリイバラの実、ビワの花などが咲いている。

 しばらくすると祠があって、すぐ先にため池のあるところに到着する。ため池を回り込んだところの左手に指導標があり、棚田の中の道を小さな川(水路)に沿って登ってゆく。だんだん谷から離れて急坂を登ってゆくと尾根道に合流するのでここを右折する。左に行けば団地の中を通って安登駅に繋がっていると思われる(たぶん...)。

 よく登られる山だけあって、道幅があって安心である。何せ遠足で来るのだから(^^;
サルトリイバラ 
 寒いので厚着をしてきたが、だんだん暑くなったのでセーターとマフラーを脱ぐ。汗をかくと風邪を引いてしまうので、こまめに温度調節をした方が良いだろう。

 雪が所々積もっているが、地道は露われているし、普通の登山靴で問題なく歩ける。

 まもなく舗装道路に出て三本松公園に入り、二手に分かれた道の右手のカーブした道を登ってゆく。途中トイレ有り。

 少し登ると御堂と池があり、中国自然歩道の大きな案内看板がある。ここからはそれなりに展望はあるので軽く休憩を取り、休憩後は案内看板の横を進むが、ここから山道となる。この辺からだんだん雪が増えてくる。
雪の積もった登山道 
 石の階段やお地蔵様などを見ながら登る。
 地道が露われている部分もあるが、上に行くに従って積雪が増え、ズボッと雪を踏みながら登ることになる。

 凍結はしていないので登りやすくはあるが、雪に足を取られる分、普段よりは体力を使う。数人の足跡はあるが、この寒い中登った人は少ないようだ。途中で一人だけ下山してくる男性に出会った。お地蔵さま
氷柱 
←道の端では氷柱が垂れ下がっているところがいくつか見られた。苔から垂れる水が凍ったものだろうか。

 ↓ネズミモチの実。これだけたくさん成っていると絵になる^^ネズミモチ
馬の背からの展望 
 沢の音を聞きながら進むが、次第に流れが無くなり、左の斜面が近くなってしばらく登れば馬の背の分岐に到着。馬の背へは50mしかないので、少し下って寄ってみることにする。

 馬の背には東屋があり、安登の町を手前に瀬戸内海の展望が広がる。今日は快晴とまではいかないが、割とよく見えている感じである。

 山頂付近からの景色も良いのだが、野呂山は行程の長い山なので、こうして途中に景色の良い休憩できる場所があるのは有り難い。ここまでは林道がついているので車でも上れるようだが、一般車は入れるのかな?(たぶんダメだと...)
氷柱 
 馬の背で少し休憩を取ってから出発。

 馬の背の手前あたりから傾斜が増していたのだが、これが更に延々と続いていて結構辛い登りである。

 辺りは雪が積もって静寂の世界。

 木々に覆われているので展望はなく、ただひたすらに登る。途中にあるお地蔵様に会うのが少し嬉しかったり(笑)

 時々立っている指導標にはキロ数が書いてあるので励みになるが、まだこんなにあるのかとげんなりもする^^

 道の脇に氷柱が出来ているところが何カ所かあるので、それらを撮影しながら登る。少し重いのに望遠レンズを持ってきているので、折角なのでレンズ交換をして撮影をする。

 山登りではレンズ交換をするのが面倒くさいので高倍率ズームを標準レンズにしているが、レンズ毎の描写の違いがあるので、重くても他のレンズを持ってくるのである。今回はカメラ本体も合わせて約2.5s程度を持ってきている。道理で体が重いはずである(笑)
雪の上の葉っぱ 
 雪の上には上から落ちた落葉樹の葉っぱ、ヒノキの葉っぱなどが落ちている。

 センスの良い方が撮ると絵になるのだろうが、なかなかそう上手く写真に切り取れる訳にはいかない。
仁王門 
 急坂が終わって道の方向が変わり、大きな岩が転がっているだろうところ(雪が積もってあまり分からないが)に来ると、仁王門がすぐ先にある。

 やっと着いたかという感じだが、実はここから更に登らなくてはいけないので、「着いた〜」と油断してはいけない(笑)。

 仁王門をくぐってまた雪に覆われた急坂を登ってゆく。


 今日は雪が凍結していないのでまだ歩きやすい。
 凍結している場合を考えて、念のために軽アイゼンを持ってきたものの必要はなかったようだが、しかし、雪山に登る時は装備を考えておきたい。
玉すだれの滝 
 辛い登りを終えたら分岐に来て、玉すだれの滝方面に直進する。

 周囲は開けて明るくなり、道も平行道になる。そろそろだろうと思いながら岩の間を抜けると玉すだれの滝に到着(左の写真)。

 滝見物のカメラマンが2人だけいたが、玉すだれの滝は残念ながら写真のように寂しい姿。

 氷柱が段になって垂れているのは良いのだが、滝の地肌が見えるし見栄えは今ひとつ。この寒さで融けているとは思えないので、水量が少なかったのかもしれない。

 まあ、これはこれできれいであるが(^^;
飛び石からの展望 
 道を回り込んで登って弘法寺へ向かう。

 飛び石の辺りは前の木がないので展望が開けている(左の写真)。

 飛び石をジャンプして、下界に向けて滑空できたらさぞかし気持ちの良いことだろう(^0^)
星降る展望台からの展望
雪に埋もれて
 弘法寺を過ぎて星降る展望台に下る。風が少しあるが、あまり強くないのでここで昼食にする。

 ここからの展望は良く、竹原・三原の辺りから倉橋島辺りまで広範囲に見渡せる(上のパノラマ写真)。石鎚山は雲の中か。

 正面に蒲刈、下蒲刈、豊島、大崎上島と新しく呉市になった島々が連なる。

 安登駅からここまで(休憩時間などを含めて)約3時間。標準タイムが無積雪期で2時間半程度なので、雪の中写真を撮りながら登ったにしてはなかなか良いペースで登ったようだ。
 
氷池

 昼食後は凍結した氷池を見に行く。かつてはこの池でスケートをしていたそうだが、今でも出来そうなくらい氷が張っている(上の写真)。氷の厚みはどれくらいだろうか。人が乗った跡があったが、無謀なことを。。。

 身体が冷えているのでビジターセンターの中に入って少し暖を取りトイレ休憩。体が温まったら再び氷池に行って池の周囲を回る。鴨がこの寒いのに池の中でガーガー騒いでいた。氷池を一周して今度はかぶと岩展望台に向かう。
 
雪の中の枯れ草
 
 山頂付近は車が通ったりしているので圧雪されて凍結しているところがあり注意。
 かぶと岩展望台に向かい、レストハウスに寄ってみる。ここには野呂山で活動されている芸術家の絵が展示されている。
 昨年呉市立美術館で『呉線沿線の美術』展が行われた時に展示されていたものもある。無料。
 
かぶと岩展望台付近からの展望かぶと岩展望台からの展望

 かぶと岩展望台で再び景色を堪能する。日が少し傾いているので、光る海となっていて少し趣が変わる(上の写真)。
 見える範囲は星降る展望台と大きくは違わないが、こちらは鉄塔が建ち並ぶ野呂山の最高峰膳棚山方面が見える。最高峰と言っても、行ってみてもあまり面白くはないのだが...。

 ちなみに、広石内から登ると膳棚山にまず登ってからこちらに来ることになるのだが、近年登られた方のレポートを見ると、犬が放し飼いにされているようで、少人数で、特に女性だけで登るのはやめておいた方がよいだろう。
 こちら側は林道工事が行われて、恐らく郷原地区から野呂山に登る道が出来るのではないかと思う。広地区と郷原地区の境にある二級峡から野呂山に向けて中国自然歩道があるはずだが、それは今どうなっているのだろうか。
 
赤松の大木 
 かぶと岩展望台を後にして下山に入る。遠足で来た時はこの辺で昼食にした憶えがあるのだが、みんな雪に埋まっているので感じが違う。

 雪に覆われた登山道をぐんぐん下る。凍結はしていないので、雪が適度なクッションになって下りやすい。

 仏岩分岐、岩海分岐まで降りてくると雪が少なくなって地道が露わになる。時間と気力があれば岩海を見に行ってどんどんコースで下っても良いが、今日は疲れているのでそのまま下ることにする。

 結構な急傾斜で、登るのは骨が折れることだろう。しかし、子供の頃はサッサと登った憶えがあるし...あの頃は元気だった(笑)この野呂山を登ることが出来れば、他の山はだいたい登れるはずである。

←瀬戸内の山のマツは、枯れたものが目立つようになっているが、まだ元気だった赤松の大木。しかし、枯れた葉っぱも混じるので、やがては枯れる運命か。
葉っぱと瀬戸内海 
 暑くなったのでセーターを脱ぎ、また暑くなったので上着を脱いで下る。肌寒くはあるが歩き続けているせいで体は熱いので平気である。

 植林の中の暗い道に入りしばらく降りると舗装道路に合流。ここでどんどんコースへの分岐とぶつかる。少しだけ下って再び山道に入って近道をする(舗装道路を下っても良いが遠回りなので)。左手の山肌に砕石場跡が見えてきて少し下ると再び舗装道路に出る。

 ビジターセンターに置いてあった野呂山の登山マップには登山者用の駐車場がこの辺にあるとあるが見当たらない。どこにあるのかな??
少し早い梅の花 
 舗装道路を下り、右にカーブしてすぐの左に向かう広い道に入る。少し下ると右側にガードが切れているところがあり、そこから階段を下りてそこから民家の中を道なりに下ってゆく。

 途中、梅の花が咲いているところもあった(左の写真)。

 やがて線路をまたぐ橋を渡り、すぐの狭い道に右折。線路に沿って進んでいくと川尻駅に到着する。かぶと岩展望台から約1時間半ほど。

 久し振りの野呂山であったが、やはり登りごたえのある山である。
 玉すだれの滝は水量が少なかったせいか少し期待はずれだったが、雪山を楽しむことが出来た。長い行程を歩く山は久し振りだったので筋肉痛になってしまった(^^;雪の中を歩いたので、余計足にきたのだろう。
 
 

Copyright(C)2001-2008 All Right-reseaved tonari