TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

羅漢山 02/11/24
山口県玖珂郡錦町

落葉の中を歩く 
 展望の良い山に登ると、地図を広げなくてもどれがどの山か分かる山がある。灰ヶ峰、深入山、吉和冠山などがそうだが、今回紹介する羅漢山は、山頂に大きな白いレーダー観測所があるので見つけやすい山の代表であろう。

 羅漢山は広島県と山口県の境にあり、三角点の位置でいえば山口県の山ということになり、以前登ったときも、山口県の方が多かったように思う。

 登山ルートは、広島県側の板押峠、NTT無線中継所、山口県のハイランドロッジからの3つ。NTT無線中継所からは行程が短いので早く山頂に到達するが、面白味がないので、板押峠からのルートで登り中継所へ下る。


 広島西バイパスを通り宮内交差点で右折し、県道30号で吉和町を目指す。スパ羅漢でトイレ休憩し、少し進んだところで羅漢高原の案内に従って左折する。別荘地の入口の反対側に駐車できるスペースがあるのでここに止める。よそ見していると見過ごしてしまうが、右手に中国自然歩道の大きな木の標識があるのでこれを目印にすればよい。

 別荘地への道に入ってしばらく歩き、下る道と右手の山へ入る道に分かれるので後者に入る。舗装してあるが落ち葉に埋もって舗装は見えない。カーブのところで道が分かれるので、左の道に入る。道なりに進み30分ほどでキャンプ場に着く。途中、羅漢山の標識の向きが反対になっているものがあるので無視しよう。(下図参照)

(羅漢山登山道周辺案内)
案内図


 道の様子は、左手は明るい自然林、右手は暗いヒノキ林となっている。ヒノキ林は植林だが、林床はきれいで、枝打ちもしてあり手入れされているので、嫌悪感は湧かない。

 再び山の中に入る。自然林と植林に分かれた道だが、落葉しているせいか辺りは明るく、歩きやすい道なので、早朝のキリッとした冷気と相まって快適な歩きとなる。ヒノキ林と別れ、大きな岩が見えるようになると、男岩まではすぐ。

 羅漢山の名の由来は、羅漢を思わせる岩(羅漢岩)があることによるそうで、他にも巨岩が点在する。男岩もそうした巨岩のひとつで、観察してみるとなかなかおもしろい岩である。ゴツゴツしているが、表面は滑らかで滑りやすい。水で浸食されたような跡が幾筋もある。表面が濡れている場合は危ないので登らない方がよいが、そうでなければ気を付けながら登ってゆけば、すばらしい展望が開ける。正面に吉和冠山、その右手にクルソン岩も見える。振り返ればレーダー観測所がある羅漢山山頂が近くに見える。

 ところで、この男岩は、オオカミジョウが本来の名前で、オオカミが住んでいた洞穴の意のようだ。岩と岩の透き間には空隙があり、昔はここにオオカミが住んでいたのだろう。

 男岩から少し進むと、林の中にハイランド分岐の案内が出るが、踏み跡が見られない。そのまま進みやがてササに覆われた急登が待っている。私の身長よりも高くなったササが道に覆い被さり視界をふさぐ。その上急登なので、ササを漕ぎながら登るのは堪える。時折振り返って景色を楽しむが、気晴らしをしながら登らないと参ってしまいそうだ。
 
レーダー測候所 
 ようやくレーダー測候所の下に着き、すぐに山頂となる。キャンプ場からゆっくり登って1時間弱。

 さっそく山頂の展望台に登ってみる。今日は空気が澄んでいて見晴らしがいい。

 
 北側を向けば、安蔵寺山、小五郎山、容谷山、右谷山、寂地山、吉和冠山、恐羅漢山、十方山、深入山、レーダー観測所の左には大峰山(上の写真)、南側を向けば宮島、瀬戸内海が一望できる。遠くにひときわ高く見えるのは石鎚山だ。

 山頂で早い昼食を摂っていると、どんどん人が登ってくる。若者のグループもいる。私は県北の山を主に登っているので、有名な山を除いては自分たち以外の登山者に会わないことが多いが、南部地域はよく登られているようだ。それとも北部の山に登っていた人が、冬の到来とともに南下したのか。

 いい加減人も増えたので下山することにする。レーダー観測所に戻り、生山峠へ向けて下る。前方に紅葉の名所、赤い橋脚の深谷大橋が見える。以前橋の下まで降りたことがある。
階段道 
 こちらのコースは階段道が続く道で、北面のため日が当たらず寒い。

 山頂近くはリョウブの多い林だが、やがて手入れのされたヒノキ林の中を下り、もう着いたのかというくらいで(約15分)、NTTの無線中継所に着く。

 舗装路を少し下り、車道に出る。広い駐車場があるので、ここに車を止めて登ると早く山頂に着くが、山登りのおもしろさの点で言うと、あっけなさ過ぎてつまらない。

スギゴケ
 
 広島県に向けて道を下る。車道の歩きなので登山靴では歩きにくい。
 途中の生山峠にある説明板には、大蛇が岩に巻き付き大変生臭かったから生山峠となったと説明があった。今の道路の様子から見ると、上り坂の途中にあるので峠には思えないが、昔の道では峠になっていたのだろうか。ただ、歴史的には、生山峠は坂を登りきったところがそれで、今の標識とは違う場所だったらしい。NTT中継所から約30分で駐車した場所に戻る。

 なお、登山口周辺に野犬がおり、何かくれないかと近寄ってくる様子で、そう危険ではないと思うが、子供連れの場合は注意。

 久しぶりに登ったが、ちょうど空気が澄んでいた日だったので展望が最高だった。ササの急登が億劫だが、比較的簡単に登れて景色のよい、初心者にお勧めの山である。
 
 

Copyright(C)2001-2003 All Right-reseaved tonari