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TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 |
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天狗岩 |
02/11/17 |
広島県安芸郡坂町 |
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花がめっきり少なくなる冬場の山登りの楽しみは展望である。
広島県は中国山地のような1000m級の山がある一方で、瀬戸内海の多島美を満喫できる低山も多い。
そんな低山の中にあって、特に広島湾方面の展望が抜群なのが、今回紹介する天狗岩である。
実は天狗岩は、私が山に登り始めた最初の頃に登った山で、大袈裟な言い方ではあるが、私の山登りの原点となった思い出深い山である。 |
しかし、8年前に登ったときと状況はすっかり変わってしまっていた。広島呉道路クレアラインの開通で、登り口となっていた小屋浦の町に高架がかかり、どこから登ってどこに降りたか心許なくなっていた。 |
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呉の市街地方面から国道31号線を走りJR小屋浦駅を過ぎてまもなくループして山側へ渡る橋があるのでそこを左折。クレアラインにぶつかり、高架を左にして下り、住宅街に向かって左折(行き止まりの標識あり)し、高架下を通ってそのまま進むと右手に西谷登山口の標識がある(車はここで行き止まり)。交通量は少ないだろうから、路肩に止めさせてもらってもいいだろう。登山道を記載したパンフもあるので参考に取っておく。
実のところ、登山口がはっきりしなかったので、クレアラインのすぐ手前左に仮駐車場とあるところがあり、その中に駐車させてもらった。高架下のトンネルを潜り、民家の側を登ると西谷登山口に出会う。登山口まで数分。
<登山口案内図> |
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天狗岩へは、JR小屋浦駅を降りて東に進み、川にぶつかったら左折して川沿いに進むと絵下山に向かう道と出会い、そこから天地峠を経由して登るルートもあるが、前回(といっても8年も前だが)、半分ヤブ漕ぎ状態で登ったので、今回は西谷側から登ることにした。
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紅葉は予想通り終わっており、葉っぱはかさかさに枯れ、登山道に絨毯のごとく積もっている。
山道をカサカサ音をさせながら登るのも案外楽しい。と思っていると、急な階段が現れる。尾根に取り付くための急登で、上着を着ていると汗ばむほどだ。
展望は木々の間から多少垣間見える程度だが、クレアラインや瀬戸内海が見えると高度を上げているのを実感する。
ところどころベンチが置いてあるのだが、展望は木々に塞がれあまり望めない。おぼろげな記憶ではもっと展望が良かったように思うのだが…。
花はヤクシソウ、アキノキリンソウくらいでちょっと寂しい。木の実は散見されるが、知識がないので何の実かは分からない。これからは木の実も覚えなければ…。 |
適度に休憩をとりながら、登山口から約30分で尾根に取り付く。
まだ展望は望めないが、葉っぱが落ちているので木々の間から広島湾が見えるようになる。 |
これからは尾根道の縦走となり、いくらかアップダウンを繰り返す。大きく見て2つのピークを越すことになるが、実感としては3〜4つ位だろうか。尾根の取り付きから数分で展望の良い岩のテラスがあり、その少し上にも展望の良い岩がある。クレアライン、小屋浦の町、瀬戸内海、江田島などが見渡せ気分が晴れる。今日は空気が澄んでいるので、海の色も大変きれいだ。
相変わらず展望の利かない尾根を歩き続ける。以前は瀬戸内海の展望を満喫しながら歩いた記憶があるが、8年も経てば木々もだいぶ成長していて当たり前だ。
やがて前方に天狗の面を横にしたような岩が見える。これが天狗岩で、その下の斜面にも巨岩が並ぶ。7〜8人の若者がすでに岩の上にいた。ここから下って再び登れば山頂だ。少々急だが、山頂が見えると元気が湧く。尾根の取り付きから約40分ほどで頂上だ。
山頂の展望はすばらしいとしか言いようがない(冒頭の写真)。この展望だけは昔とあまり変わっていないようだ。
広島湾は青く、似島、金輪島、宮島、江田島などの島々が浮かび、三角州には多くのビルが建ち並ぶ。背後には遠く吉和冠山や、深入山も遠望できる。秋と冬はこうした展望が大変いい日があり、その日に登れたのは幸運だったと感じた。
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昼食後、若者のグループが天狗岩から去ったので行ってみる。
広島市方面が多少隠れるが灰ヶ峰から天応烏帽子岩、古鷹山などが見渡せる。瀬戸内の山は何といってもこの展望がすばらしい。
今日は空気が澄んでいるので、かすかではあるが、石鎚山が見える。 |
下山は来た道を引き返す。光の当たり具合が変わって、海の色の鮮やかさがだんだんなくなってきた。登りでは気付かなかったが、ヤマハッカがまだ花をつけていてびっくりした。
8年前と登山道の雰囲気は変わっていたが、山頂から見る瀬戸内海の美しさは変わりなかった。次はいつ登るか分からないが、いつまでも美しい瀬戸内海の展望台であり続けて欲しい。
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