TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

天応烏帽子岩山 (408m) 02/2/11
広島県呉市天応町/焼山町

松葉と雪と青空 
 日本一高い(?)有料道路クレアライン(呉−広島間)を通ると、大きな岩を露出させた岩峰がいくつも見えるが、その中で最も威圧感のある岩峰が今回紹介する天応烏帽子岩山であり、広島のロッククライミング発祥地のひとつである。
 
 ルートとしては海側の天応の町から登る道もあるが、今回は尾根道を伝って山頂に至るつつじヶ丘からのルートを紹介する。

 
 呉の市街地から焼山地区に通じる県道31号を渓谷を見ながら進む。渓谷沿いの道を抜け、コンビニを過ぎて次の信号を左折する。基本的に道なりだが、団地の中を通るため一部迷いそうなところもあるので、つつじヶ丘の案内を見落とさないように進む。
 昭和高校が見えたらすぐにつつじヶ丘の駐車場に到着する。登山口はつつじヶ丘キャンプ場の中に入ってずっと真っ直ぐ行ったところにある中国自然歩道の看板からとなるが、今日は野外活動センター裏の幅広の道を取る。ちなみに中国自然歩道の看板の案内図は分かりにくいのであまりあてにしない方がよい。
 

重そうな雪を支える松の枝
 
 良く整備された広い道を軽快に歩き出すが、ところどころ雪が積もっているので雪を踏みしめる感触を味わう。
 
 同じ呉市でも海側と内陸とでは気温が異なり、海側に住む人間としては雪があるだけでちょっと遠くまで来たような感じを受ける。
 
 積もった雪を重そうに支える松の枝を両脇に見ながら歩き、中国自然歩道の標識が立つ分岐を過ぎて最初の右カーブを回ってすぐ左手に細い道があるのでこれを行く(標識は無いので注意)。すぐに左右に分岐があるのでここは左に行く。
 
 ここからいくらかは急坂になり、散歩から山歩きの雰囲気になる。雪化粧を施した緑の松の葉と、樹間から見える青い瀬戸内海、背後に見える白色の絵下山と、冬の登山の良さを感じながら尾根道を歩く。
 
尾根道から見る瀬戸内海 
 展望の開けたところが何ヶ所かあり、天応の町と天狗城山、似島、江田島の山並みが展望できる(左の写真)。
 
 県北の山の頂から見る山ばかりの景色も捨てがたいが、海がある景色もまた良い。
上山から烏帽子岩山と瀬戸内海を望む 
 いくらかアップダウンを繰り返し、三角点のある上山に到着する。
 
 海側に行ける道にいくらか入り、展望を楽しむ。
 
 上山からはこれから登る烏帽子岩山の山頂部側面がよく見え、鋭く突き出た烏帽子岩も分かる(左の写真)。
雪とマツボックリ
 
 上山から一旦下りまた登るが、展望がよいので疲れはあまり感じない。途中天応側からの道と合流して、すぐに山頂に着く。
 山頂からは似島から江田島、倉橋、呉湾、灰ヶ峰まで広範囲によく見える。
 
 風が強く、木に積もった雪を吹き上げているが、木々が風除けとなり山頂はさほど寒くない。展望の邪魔になる木ではあるが、風の強い山では大変ありがたい。
 
 呉市の人間としては是非とも登っておきたかった山であり、瀬戸内海の展望もすばらしく大変楽しい山行であった。登山口からは約1時間くらいで山頂に立て、道の状態もよいので、ハイキングのコースとしてもなかなかよいと思う。
 

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