TONARIの 色撮り撮りの「その他」

広兼邸 02/4/7
岡山県川上郡成羽町中野

桜と広兼邸 
 高いビルやマンションがどんどん建つ現代にあっても、昔の町並みを保存している場所は竹原市、柳井市、上下町、勝山町など各地にある。
 
 今回紹介するのは、かつてベンガラで栄えた岡山県成羽町の広兼邸(左の写真)である。
 
桜と広兼邸の石垣 
 広兼邸は、山の斜面に作られた城と言うべき威容を誇り、その石垣は大変立派である。桜が山城の威厳を引き立てるかのように咲いている。
 
 入場料は300円で、吹屋の他の場所(笹畝坑道、ベンガラ館、郷土資料館)との周遊券は700円。
桜と広兼邸 
 広兼邸は映画「八墓村」のロケに使われたというが、威厳というか静寂感というか何とも言えない雰囲気が漂っている。
 
 庭には水琴窟があり、メロディーを奏でるかのように心地よい音色が聞こえる。
 
 蔵にも展示物があるが、蔵の土壁に無数の落書きがあった。金を払って入ってまで落書きをしたいかと怒りを感じる。おそらく犯人は若者だろうが、自分の大事なものに落書きされたらどんな気持ちになるかという想像力がないのだろう。
 
 さて、気分を変えて広兼邸周辺を少し歩いてみる。岩の間からスミレが顔を出し、無数のカキドオシが咲いているし、ネコノメソウも咲いていた。
 
 駐車場には野菜などを売っている市場があり、いくつか野菜を買ったが、野菜のほかに、お手玉を人形にしたものがあり(商品名はド忘れしてしまいました…)、今車に置いて飾っている。
アミガサユリ (バイモ) 
 次に笹畝坑道に行く。入場料は300円。酸化鉄と銅の鉱山で、トロッコの軌道を施設するなど近代的な鉱山だったそうだ。
 
 ひんやりとした冷気が漂い、夏場はよいだろうと最奥まで歩くと行き止まりになり、そこから先が酒造会社の貯蔵庫となっているのには思わず笑ってしまった。
 
 頭をかがめるような道が続きちょっと窮屈だが、よくこんな暗く狭い場所で働けるものだと感心する。人権云々を主張できない時世では仕方なかったのだろう。
 
 ちなみにアミガサユリがポツンと咲いていた(左の写真)。
吹屋ふるさと村の町並み 
 次に赤銅色(ベンガラ色)の町並み保存地区を少し散策。
 
 人通りが少ないのは個人的には好ましいが、これだけの観光客でやってゆけるのかと人事ながら心配になった。
 
 私がひそかに集めている和紙の人形のしおりがあったので、気に入った柄を選んで購入した。
 
桜 
 岡山に入ってからだろうか、普通に見られるソメイヨシノとは違う種類の桜がよく目に付いた。
 
 桜の種類は(も?)よく知らないが、白というか黄色っぽい桜がポツポツと咲き、存在感があった。
 
 駐車場のど真ん中に咲いていた桜だが、コケのつき方といい、なかなかの桜だった(左の写真)。
 
西江邸 
 県道33号に戻って左折し、少し行ったところに西江邸の駐車場があります。駐車場から道を渡り急な坂を登ってゆくと西江邸に着く。
 
 庄屋を務めた家だそうだが、ここも鉱山で巨万の富を得たとのこと。
 
 広兼邸のような石垣はないが、かなりの豪邸であることは疑いようもない。
 
 西江邸に登る道の途中に、左に行く道がある。左に行くと坂本小学校の跡があり、この周辺に植えられている桜がとてもきれいだった。駐車場からも見える。
 

 
 昼食は、哲多町に薬膳料理を食べられる場所があると聞いていたので、その店、食源の里祥華を目指す。33号を北上し、健康の森の案内が出たらそこを左折し、道なりに進むと見えてくる。
 
 私は1500円の薬膳料理を食べたが、赤米のお粥、薬草の天ぷら、モロヘイヤうどんなど、あまり食べられないものを食べさせてもらったが、なかなかおいしかった。近くに寄った際には食べてみると良いでしょう。
 

<アクセス>
 
 新見ICを下りて左折し、国道180号を南下する。線路を2回またぎ、二つ目の信号を右折し、県道33号に乗る。成羽町に入って少し行くと標識が出るのでそこを左折。道は狭いが、広い場所もある。対向車に気を付けながら進むと吹屋の町並み保存地区に着き、無料駐車場もある。
 広兼邸に先に行くのでベンガラ色した町並みを抜け、案内に従って右折する。やがて道は二手に分かれるが、左の道がよい。右でも良いが、道幅が狭く、山道に慣れた私でも神経を使う。
 笹畝坑道を過ぎやがて立派な石垣のある広兼邸に着く。駐車場は広いが、この時期は観光客が少ないのかちょっと寂しい。
 

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