TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

鹿児島旅行(龍門滝・蒲生の大楠・桜島) 2024年2月10日~12日
鹿児島県

<2月10日>
蒲生の大楠
 今の子らしく(?)学校から貸与されたタブレットでグーグルアースを見ているうちの子は、火山を見るのが好きなようで、この火山がどうのこうのと仕入れた情報を並び立てる。私自身はあまり火山に興味はないのだが、実際に火山に山登りに行っているし、広く薄い知識はあるので適当に話を合わせながら、おや?と思う所は論理的なツッコミを入れていったりする。そんなこんなで実際に活動している火山、鹿児島の桜島に連休を使って2泊3日で行こうという話になった。

 地元の駅のみどりの窓口がなくなり、在来線経由の新幹線きっぷの買い方がイマイチ分からないのでいろいろと調べ、JRがやっているE5489というサイトできっぷを購入。行程を組んだのが半月前なので、その時点では希望の時間の空席がなく、希望より1時間遅い新幹線となった。のんびりし過ぎたようである。

 きっぷの受け取りはみどりの券売機で行うが、事前のクレジットカード決済である。現金派なので、ネットショッピング以外では初めてクレジットカードを使ったような気がする。古い人間だと馬鹿にされそうだが、お金の管理は物を介した方が頭に入る。カードならネットで履歴を確認できるから管理しやすいと正論を述べる人も多いが、いちいちログインして確認する人間がどれほどいるのやら。数が多いと何に使ったか把握するのは難しいので、大きな買い物だけにするのが良いだろう...と話がそれた。

 広島駅に到着して新幹線口へ。いつぶりだろうか、久し振りだな~。お昼過ぎの到着なので駅弁を購入。いろんなお店が増えて賑わっている気がする。鹿児島中央駅まではさくらで行くが、さくらはのぞみと違って2列・2列なのでゆったりしており楽である。約2時間半の乗車時間だが、本を読んでいれば時間が経つのは早い。

 鹿児島中央駅から徒歩でレンタカー屋さんに向かう。広島駅前と雰囲気的に似ている気がするが、より都会的な感じである。レンタカー屋さんで受付をして軽自動車を借りる。2日間で保険込みで約2万円。

龍門司坂
 初日の目的地は日本の滝100選の龍門滝と、日本一の巨樹である蒲生の大クスである(冒頭の写真)。
 巨樹巨木撮影を趣味としているので、この樹には是非会いたかった。
 時間がたっぷりあるのなら他にも見ておきたい巨樹巨木はあるのだが、今回の目的は桜島なので、私の勝手は初日に終わらせることにした。

 時間短縮のため高速道路を使って加治木ICまで行き、カーナビに従って竜門滝に向かうが、事前に地図で見たのと道が違うなと思っていたら、次の予定の高倉展望台に向かう道を取っていたので、それならばと展望台方面を先に行くことにし、まずは行く予定であった龍門司坂の終点の退避スペースに車を停める。

 時間があれば下から登れば良いのだが、今日は時間がないので良いところ取りである。
 スギ林に囲まれた石畳の道で雰囲気が良い。時間があればじっくり撮影したい場所である。
 苔むした石は雨で滑りそうだが、濡れた雰囲気も良さそうである。
 きれいに整備されており、かつての主要街道として多くの人が行き交ったのだろう。
 
高倉展望台から桜島
 車で高倉展望台へ。

 一帯は森林公園的に整備されたところのようで、キャンプなども出来るようである。
 高倉展望台の案内に従って一番奥まで行き、駐車場に入る。展望台は少し坂を上がるだけで到着し、手前に加治木の町並み、錦江湾から桜島へと展望が広がる。

 ウッドデッキのような感じになっており、お弁当(にしては時間が遅いが)を食べている一団が腰を下ろしていた。広々とした所なので気持ちが良い。

 桜島方面が霞んでいるのと、逆光になるので写真的に難しいが、レンズ越しより自分の眼で見る方が気持ちが良い場所である。お弁当を食べるのに最適な場所である。
龍門滝龍門滝
 時間が押しているので、次の目的地の竜門滝へ。カーナビ通りに進んで駐車場に車を入れる。ここからも大きな滝が遠望できる。子供も「スゲー」と言っていた。少し道を歩き展望所へ。

 大きな一枚岩?をいくつかに分岐して流れ落ちる滝で、冬なので水量は少なめだと思うが、この規模にしては優雅な印象を受ける。

 日本の滝100選のはずだが、旅行雑誌には載っておらず、不思議な感じがする。駐車場もあるし、アクセスが悪い訳でもないし、危険性もないし、もっと取り上げられても良いと思う。

 川まで降りられる道があるので行ってみるが、その道のそばの導管からもの凄い勢いで水が流れ落ちていてビックリする。
龍門滝
 川の流れ自体は急ではない。飛び石のように石が置いてあり、対岸の方に渡ることはできるが、うちの子はおっかなびっくりだったので、途中で引き返させた。

 対岸まで行くと、見えなかったところまで見ることができ、光が差していたのでちょうど虹がかかっていた。

 帰りは川沿いに温泉施設方面に行き、川に降りられるところがあるので降りてみるが、ここからは滝は見えない。観光マップを見ていると、子供の姿が見えなくなり少し焦る。高学年なので大丈夫だと思うが、なかなか見つからず心配になる。しばらくしてから駐車場方面にひょっこり現れて一安心。いや~私もウロチョロするし、親に似たのかな。
武家屋敷通り
 本日の最大の目的地、日本一の巨樹である蒲生の大クスに向かう。
 時間があればこの道中にも魅力的な巨樹巨木があるのだが、子供に怒られそうなので目的を絞った。

 30分ほどで蒲生の町に入り、蒲生観光交流センターで車に置く。
 蒲生八幡神社にも駐車場はあるのだが、武家屋敷通りをちょっと見ておこうとこちらにした。

 直線の通りで、当時の面影を感じる構えを持つ家が続く。
 石積みがずっと続き、門のところで高くなっている。時間がないので100メートルほど歩いたところで折り返す。
蒲生の大クスで蒲生の大クス

 巨樹巨木好きでなくても日本一と聞けば訪れる人は多いようで、家族連れや若者も訪れていて、完全に観光地である。鳥居をくぐって少し歩くと向かって左手に大きなクスノキがあり、普通の神社であればご神木になっていて当たり前くらいの大きさであるが、目的の木はそれでは無い。

 お社に向かって左手にどんと鎮座し、堂々たる姿で悠然と構えている。これが日本一の巨樹である。
 推定樹齢約1500年、樹高30m、幹回り24.2mという。

 佐賀県武雄市の川古の大クスは見に行ったことがあり、あれも幹回り20mクラスなので、太さの印象は同じくらいである。
 ただ、樹勢はこちらの方が強く感じられ、落ちた枝などもあるがまるで関係ないくらいの様子である。
 
蒲生八幡神社のカヤ
 周囲には回廊が造ってあり、近くで見ることが出来るようになっている。写真的には邪魔なのだが、近くで見たいというのが人情なので仕方あるまい。正しい巨樹、という表現はおかしいかもしれないが、クスノキらしい巨大な森である。

 夕日に照らされて樹皮に赤味が帯びている。
 黒い実も確認できたし、新緑の頃、花の頃にも見てみたいな~クスノキの新緑は良いんだよな~

 観光客は大クスしか見ないが、他の木を探すのが巨樹巨木写真家である。

 お社に向かって右側に大きなカヤの巨木を見つけた。
 根元が斜めになっている分、根回りは大きいが、幹回りは5mくらいだろう。
 大クスがあまりに大きいので小さく感じてしまうが、このカヤも普通なら巨木として認識されるレベルである。葉っぱは良く茂っていて樹勢は問題なさそうである。

 神社を後にして駐車場に戻る。
 観光交流センターに「米丸マール」の写真があったのに気づいたうちの子が行ってみたいと言い出した。「マールって何だ?」とはてなマークが頭に立つが、爆裂火口の跡らしい。何も調べていなかったのでその場で調べてみる。
住吉池
 米丸マールは行ってもよく分からないようなので、近くにある住吉池というのも火口跡らしいので、カーナビにセットして車で行ってみる。

 キャンプ場として整備された広い場所で、展望台の案内があるのでそこに行ってみるが、そこから見ても、まあ、池である。高いところから見られるところがあったので登ってみるが、言われてみれば火口の跡に水が溜まった感じに見えるがよく分からないものの、衛星写真で見るとよく分かる。

 蒲生八幡神社から北西にある米丸マールは、現在は田んぼが広がっているが、衛星写真でみると、なるほど、火口の跡に見える。日本は火山が多いのだな。
フォンタナの丘の夕食
 予定外の見学を終えて今日の宿、フォンタナの丘かもうに向かう。

 宿の予約が遅かったので、あまり空いている宿がなく、温泉が良さそうであり、日本一の巨樹の近くにあるここにした。

 部屋のヒノキ風呂は、露天風呂ではないが外の光が入るので、気持ちがよく、水で薄める形にはなるが、他人の眼が入らないのでゆっくりできる。大浴場も良かったが、気楽に入れる部屋のお風呂も良かった。ユニットバスは当たり前だが、こうしたちゃんとしたお風呂がついている部屋に泊まったのは初めてのような気がする。

 料理は美味しく、使っている野菜が美味しかった。

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