【行程】
3日目

潮岬
・潮岬灯台

橋杭岩

ホテル

那智大社

那智の滝
TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

秋の東南紀・伊勢紀行 2008年10月31日〜11月3日
和歌山県・三重県

<3日目(前篇)>11月2日 −潮岬・橋杭岩・那智大社・那智の滝
潮岬からの朝焼け 
 翌朝は早起きして朝日を見に、本州最南端の潮岬へ車で向かう。

 20分ほどで到着し、ある程度明るくなってから望楼の芝生と名付けられた草原の端にある展望台へ歩いて行く。

 今日は天気がどんよりして雲が多く、あまりご来光を期待できない天候であるが、それでも日が上るに従って空が茜色に染まってよい雰囲気となる(左の写真)。ただそれは数分の出来事で、すぐに色が無くなり暗い曇り空になる。

本州最南端の碑
←本州最南端の碑

 せっかくなので海まで降りてみようと道を探すが、釣り人が作った急坂があるだけで、危なっかしいので降りることはあきらめた。
ツリガネニンジン 
 草原の端にはツリガネニンジンやセイタカアワダチソウなどがきれいに咲いている。
 
 こんな朝早くから人は来ないだろうと思っていたが、それなりに人が歩いているし、芝生でテントを張っている人もいて割と人気(ひとけ)が多い場所である。これだけ芝生が広いと子供を遊ばせるにはちょうど良いかもしれない。
セイタカアワダチソウ
潮岬灯台
5:40-6:40
御綱柏潮岬灯台 
 ご来光は拝めそうにないので、近くの潮岬灯台へ車で移動。

 駐車場は有料になっていて「おいおい、ここだけで?」と思ったが、朝早いので”営業”しておらずそのまま置かせて頂く。

 少し歩けば灯台に着くが、当然門が閉まっていて中には入ることが出来ない。灯台の見学は有料でこれは理解できるが、駐車料金とダブルでお金を取るのはちょっと。。。ねぇ。ここに停めるのは灯台目的が多いのだからセット料金にするとかしたらいいのだが。

 それとすぐそばに「御綱柏(みつなかしわ)」という串本町指定文化財のマルバチシャノキがある(左の写真)。
橋杭岩
6:50-7:20
橋杭岩 
 潮岬灯台を後にして、次はホテルの近くにある名勝 橋杭岩へ。

 橋杭岩は、海から突き出た岩の柱が橋の杭のように見えることから名付けられた岩で、2〜3あるだけなら他の場所でも見るが、これだけ一列にならんでいるとユニークで面白い。

 何でも、弘法大師と天の邪鬼が一晩で大島まで橋を架ける競争をしたが、弘法大使が簡単に橋杭を立てた様子を見て負けると思った天の邪鬼がニワトリの鳴き真似をして夜が明けたと思わせ、そのため弘法大師が作業を止め、橋を完成させることなく杭だけで終わったのだとか。

 朝は波が少ないので海面が鏡のようになってきれいである。
橋杭岩橋杭岩

 ↑移動して別方向から干潟を大きく入れて撮影。
 雲の表情もいいのだが、もう少し太陽が見られたら良いのに。。。まあ、その場合は太陽光が強すぎて写真には難しい場合もあるが(^^;
 
橋杭岩 
 後から考えれば、潮岬には行かず、こちらでご来光を待っても良かったかも知れない。

 茜色に染まった空と橋杭岩との組み合わせも良かった気がする。
 橋杭岩
ハマアザミ 
 浜にはハマアザミが咲いていてきれいだった。

 モノトーンの風景なので、こういう花の赤や葉っぱの緑が加わると印象がずいぶん変わってくる。
 橋杭岩
ホテル
8:30

 ホテルに戻り朝食を摂ってから身支度し、ホテルを後にする。

 本日の予定は、まず有名な那智の滝に行って、私の旅行では付き物になっている巨樹巡りをしながら宿泊地の賢島を目指す。

 海岸沿いの国道42号線を北上し、那智山の案内が出たら左折する。道なりに進めば良いが、途中で大門坂があり、時間に余裕があればここから参詣道を通って熊野大社まで行くことが出来る。観光バスや自家用車が多く止まっていたので、ここから上る人も結構居るようだ。歩くこと自体は苦ではないのだが、たぶん今日も行程的に時間が足りないと思うので、大門坂を通り過ぎて奥まで行く。

 朝一で訪れたのに結構な人手で、すぐに駐車場に入れなかった。
 土産物屋付近の駐車場に入れて駐車代500円を払う。まあ、観光地だから取られるのは仕方ないか(^^;中には食事をしたらタダという所もあったので、よく見てみると良い。
 
那智大社
9:20
石段の入り口 
 土産物屋を見ながら少し上ると熊野大社への坂道がある(左の写真)。

 ここから石段が続く訳だが、このHPを見て頂いている方には山登りをしている方が多いと思うので、そんな方々にとっては大した坂道ではない。

 むしろこれくらいで音を上げていると体力が衰えているのでは?

 しかし、元気なはずの若者からちょっとしんどそうな声が聞こえたのがちょっと(笑)

 この辺のお土産としては、那智黒と呼ばれる黒い石を使った置物や硯などが定番。お菓子なら黒飴なども多い。

 一旦平坦になったところでお土産屋を見ていると、ちょっと他のお土産屋とは品揃えが違う雰囲気がするお店があるので見ていると、お店の人が「これは本物の那智黒で、余所のはプラスチックですよ。」と衝撃の情報が!!!←は言い過ぎだが、比べてみて、お値段も見て納得。

 500円程度の那智黒(とされる)の置物は多いが、同じ大きさでもこちらは1500円。パッと見は区別できないが、プラスチックの方は変に光沢がある。本物に拘りたければこちらの方がよいが、拘らなければ安いプラスチックでもよい。この辺はその人の価値観なので良い悪いは別だろう。ただ、本物が偽物に陶太されるのは個人的に良いことだとは思わないが。

 でも、この時は、お土産は那智の滝に行ってからと思っていたので、そのまま買わずに通り過ぎた。が、結局本物を扱っている店が他に無かったので、後から坂を上がって買いに行ったのであるが(笑)

 なお、本物と言っても、那智黒を粉末にしたものを樹脂で固めるという特許製法だそうで、厳密に言えば”本物だけ”ではない。本物が使われているのは確かだが。実のところ那智黒は板状に割れやすいそうなので、お土産に出すような立体的な造形を造るのが難しいとのことである。
 
木斛の大樹 
 ←木斛の大樹(県指定天然記念物)

 再び坂道となって少し上ると、巨樹好きのアンテナに引っかかるものが(笑)。

 お店の庭先にある樹形のきれいな木があり説明看板によればモッコク(木斛)の木のようだ。

 モッコクはあまり巨木化しないのだが、幹周り2mクラスの木は時々お目にかかる。
 風当たりがきつそうなところに立っているが、樹勢は良いようだ。

 更に階段を登るとまもなく那智大社に到着。

 大きなクスノキが下から見えたので心躍る(笑)
 しかし、クスノキに行く前に、きれいな樹形の桜の木を目の端に捉えた。天然記念物の桜で、それほど大きくはないものの枝振りが良く、花がないのでこちらは誰も気づいていない様子。秋に桜に目が行く人はあまりいないのは当然かな(^^;
那智の樟 
 天然記念物のクスノキは予想通りの大きさ。大きなお社と比べても引けを取らない存在感で、青々とした葉っぱをこんもりとつけている。こちらは多くの人が注目して写真を撮る人も多い。

 根元は空洞化していて、拝観料を払えば中に入れるようになっているが、お金を出してまでは見るつもりはないので入らなかった。ただ、大きな木の根元の空洞に入るというのは一種独特なものがあるのは確かである。
那智の樟
青岸渡寺 
 続いてすぐお隣の青岸渡寺の方へお参り。

 中に入ることもできるが、信心のないものには。。。

 
遠くに那智の滝タブノキ 
 お寺を出て広場に出ると、三重の塔が見え、その隣から那智の滝が見える(左の写真)。

 多くの人は景色の良いそちらを見に行くのだが、私は近くにあったタブノキを見に行く(右側の写真:県指定天然記念物)。

 幹周りは4mクラスのまずまずのタブノキ。

 先ほど見たクスノキが大き過ぎるのでこちらは小さく見えるが、タブノキも巨樹化するので、もっと大きくなればな〜と思う。
三重塔 
 坂を下り三重の塔へ。

 ここは入場料(200円だったかな?)が要るが、折角なので入ってみる。

 まずエレベーターで最上階に行く。
 那智の滝の展望が得られるが、鳥除けか転落防止のためか網が張ってあって、展望は良いがちょっと残念。滝方面にはそこだけ網をくり貫いてはいるがイマイチ。

 むしろ、1階に下りたところのベランダ(とは言わないだろうが)からの景色が、網がない分良いかも知れない。
スギの巨木 
 三重の塔を後にして、坂道を下って行く。

 三重の塔のそばにも駐車場があるが、こちらは足の悪い人とかが使うものだそうだ。

 石積みの杉の大木に囲まれた道をとぐんぐん下る。

 大門坂からの道に杉林があるそうだが、時間のない時はこちらだけでも雰囲気は分かる。

 左の写真の右側の木は太いスギの合体木である。どこかの神社にあれば確実に御神木になっているはずだが、大きな木が多いので注連縄もされることなく普通に石段のそばで聳えている。
那智の滝
10:50
那智の滝近くの石段那智の滝 
 舗装道路に合流し、鳥居の所から那智の滝に向けて下って行く。

 こちらも雰囲気の良い杉並木で(左側の写真)、下って行くと前方に木々の間から白い筋が見えてくる(右側の写真)。
那智の滝 
 鳥居のところまでは無料で滝を見ることができるが、ここから先は有料となっている。折角なので拝観料200円を払い滝のすぐ下へ向かう。

 展望台が作ってあり、そこまでしか行かないが、なるほど〜これが有名な那智の滝か〜比婆山の竜王山の所にある那智の滝も落差が大きいが、こちらは一気に流れ落ちているので趣が異なる。

 広島県ではこれくらいの落差というと常清滝があるが、常清滝と違って段がないので雰囲気が違う。

 左の写真は3枚の写真を縦に繋げたパノラマ写真。

 日が差してうっすら虹が出るが、写真に撮ると色が出ていなかった。

 下の写真は展望台からの風景。魚眼レンズ撮影なので遠近感が誇張されているが、もう少し滝が近い感じである。
 那智の滝
昼食
12:00発

 来た道を戻り、お土産屋さんを見ながら駐車場に向かう。

 少し時間が早いものの昼時は人で混むし、次の目的地周辺には飲食店がない可能性が高いのでここで昼食とする。
 私はざるそばを注文。盛り付けはきれいだが、このそばはただ温めただけだな(笑)観光地ではだいたいこんな感じなので怒りはしないが(^^;

 そばを食べた後は那智黒石の置物を買いに坂を登る。フクロウが好きなので上を向いたフクロウを購入。他には八咫烏が代表的。

 駐車場に戻り、次の目的地に行くため海岸に向けて来た道を戻る。
 
<3日目後編へ>引作の大クス・花の窟神社・鬼ヶ城・大又のカツラ・尾鷲神社の大楠
 

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