【行程】
3日目後編

引作の大クス

花の窟神社

ゴリラ岩

獅子岩

鬼ヶ城

大又のカツラ

尾鷲神社
の大楠

志摩観光
ホテル
TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

秋の東南紀・伊勢紀行 2008年10月31日〜11月3日
和歌山県・三重県

<3日目後編>11月2日 −引作の大クス・花の窟神社・鬼ヶ城・大又のカツラ・尾鷲神社の大楠・志摩観光ホテル
引作の大クス
 海岸沿いの国道42号線を北上して御浜町まで行き、道の駅ウミガメ公園を過ぎて少し行ったところから左に折れて引作地区に入り、案内標識に従って進むと三重県最大のクスノキ、引作の大クスが待ち構えている。

「引作の大クス」

 幹回り15.7m 樹高31.4m 推定樹齢1500年
 県指定天然記念物

 神社の境内にあり、大きな樹冠をもった巨大な樹で、ちょうど扇を拡げたようなきれいな樹形をしている。さすがは三重県最大と言うだけはある。


 根元から少し上がったところから5つに分岐し、1本は折れてしまったようだ。お社の方に上って見ると太さがよく分かり、樹形の大きさで惑わされていたがかなり太い。幹周り10mを越える樹はやはり違う。

 主幹の一つは折れてしまっているが、樹皮の剥がれもなく樹勢は良いようでまだまだ長生きしそうだ。 
 解説によれば、付近一帯がクスノキの森だったそうだが、明治時代に伐られることになり、それを知った南方熊楠が柳田国男に働きかけてこの樹だけは伐採を免れたようだ。御神木を伐るというのは宗教精神的に抵抗が大きいと思われるが、時代が大きく変わって人々の信仰形態に変化があったのかも知れない。南方熊楠については同様な話を聞いたことがあるが、この木のことだったのか、他にもあるかもしれない。

 引作の大クスを後にして再び国道42号線に戻って海岸沿いに走る。次の目的地は花の窟神社。駐車場有り。

 車を止めて神社の境内に入って行くと、鬱蒼とした森の中を抜けたところに高さ70mという巨大な岩が行く手を阻む(下の写真)。
 

引作の大クス
12:55

花の窟
神社
13:30
花の窟神社花の窟神社

 この神社では御縄掛け神事というユニークな神事が行われるそうで、170mもの大綱を片方は岩の上のご神体に、もう片方を境内にある松の御神木に渡すそうである。どうやってあんな高いところに縄をかけるのか見てみたいものだが、10月にその行事が行われるそうだ。
 なお、この神社は「紀伊山地の霊場と参詣道」のうちのひとつとして世界遺産に登録されている。
ゴリラ岩 
 車に戻ってもう少し国道を進むと車がたくさん停まっている場所があり、とりあえずそこに車を入れる。海岸に出ると、どこまでも続くかと思われる砂浜と太平洋。瀬戸内海にはない景色である。

 ふと見れば小山に顔のような岩があり、これは通称ゴリラ岩と言うそうだ(左の写真)。そういわれればそう見えないこともない^^ 


 
獅子岩
13:55
獅子岩 
 ゴリラ岩を過ぎて少し進むと獅子岩がある(左の写真)。駐車スペース有り。

 高さは約25mで、こちらは明らかに猛獣か猛禽のような形相である。自然の造形美というのは凄い。口の表情が鋭くて格好いいが、少しずつ角度を変えてゆくと獅子に見えなくなってくる。ハマエンドウ


←浜辺に降りた時に咲いていたハマエンドウの花
鬼ヶ城
14:20
鬼ヶ城 
 再び車に乗って北上し、トンネルを抜けてすぐに右折すると鬼ヶ城の駐車場。駐車場入り口で500円を徴収される。ちょっと寄るだけなので惜しい気もするが仕方あるまい。

 お土産屋が続く中を歩き、海岸の遊歩道に出る。余計なことだが、お土産屋の通りが寂れた商店街のようで悲しい感じがする。これでやっていけるのかな?

 海岸に出ると巨大な岩が待ち構えている。

 岩のアーチをくぐると、巨大な岩が口を開けていて、訪れたものを飲み込んでいるかのようである(左の写真)。
鬼ヶ城から 
 海の浸食と風化がおこしたアート作品である。

 岩はざらざらして滑りにくくいが、浸食には弱そうな感じ。


 ←海を見ると地平線が広がっている。
 えっ?地平線ではなくて丸いって?そりゃぁ〜地球は丸いから(笑)
鬼ヶ城 
 次の予定が押しているのだが、少し物足りないのでもう少し先に進んでみる。

 こちらも巨大な岩盤があり、遊歩道を通る人が小さく見える。

 一番奥まで行きたいところだが時間がないので適当なところで引き返す。なお、風が強い日は気をつけた方がいい。鬼ヶ城

 鬼ヶ城を後にして次に向かうのは大又のカツラ。
 林野庁の森の巨人たち百選に選ばれたカツラの巨樹で、今回はこれを見てみたかった。

 鬼ヶ城から国道42号線に乗って尾鷲方面に向かい、道の駅熊野きのくにを行き過ぎる。事前にインターネットで調べて場所を印刷しておいたが、明確な目標物がないのでなかなか見つからない。。。近くにいた地元のおばちゃんに聞いてもきょとんとされる。仕方なく道の駅まで戻りだいたいの場所を聞く。最初に迷って車を停めたところが怪しいと進んでみるが、ちょうど地元のおじいちゃんがいたので訊いてみると、もう少し先だという。
 経験的に言えば、こういった文化財的なものは女性より男性の方が詳しいのである。もう少し進めば、ありゃりゃ、ちゃんと林道入り口に案内標識があるじゃないか(^^;最初にもう少し進めばすぐに見つかっていたのである(笑)
 ここから林道を500m上るが、車輌は進入禁止になっているので車を置いて歩く。
 
大又のカツラ
15:40
大又のカツラ 
 道端にたくさんのアケボノソウが咲いているのを見ながら舗装道路を上り、行き当たりの広いところまで行く。驚いたことに家族連れがここまで入ってきている。地元の人かな?家族連れで巨樹巡りをする人はそうそう会わないのだが(^^?

 手前に比較的まとまった感じのカツラの巨樹があるが、目的の木は少し奥に行ったところにある。

「大又のカツラ」

 幹回り10.06m 樹高32m 推定樹齢300年 森の巨人たち百選

 幹が倒壊し、周囲も雑然としているが、なるほど、幹周りは太い。倒壊していなければもっと堂々たる姿だったと思うが、今は自然に溶け込み、朽ちるのを待っているかのようでもある。

 雑然としていたからか印象が薄く、その時は期待外れな気持ちになったが、後から撮った写真を見ればなかなかの巨樹。樹勢があまり良くない感じがしたので、実際の大きさよりも小さく感じたのだろう。

 歩いて車に戻り更に国道42号線を東進する。この路線には他にも大きな木があるのだが、もう夕方が迫っており、あと1箇所、尾鷲神社の大楠を見て今日のお終いとする。
 
 尾鷲市中心部に入り、「坂場」の信号で右折。少し走るとこんもりとしたクスノキらしい樹冠が見えてくる。神社前に来ると道路にクスノキが覆い被さっているようになっている(下の写真左側)。神社の駐車場有り。
 
尾鷲神社
の大楠
16:20
尾鷲神社の大楠尾鷲神社の大楠 
「尾鷲神社の大楠」

幹回り10m 樹高30m
推定樹齢1000年 県指定天然記念物

 入り口は夫婦楠になっていて、どちらも大きく元気な様子。広島で言えば、被爆樹である新庄の宮の夫婦楠と雰囲気が似ている。

 境内にはもう1本大きなクスノキがあり、これも順調に育っていけば夫婦楠を凌駕する大きさに生長するだろう。境内には他にも大きなクスノキがある。

 最後によい樹に出会えて満足!

 ここから今日の宿泊地である賢島に向けて進む。高速を使った方が早いのだが、大回りになるので、下の道路を進む。昼間なら風光明媚な道なのだろうが、すでに暗くなっているのでアップダウンのある道でしかない。

 19時頃宿泊場所の志摩観光ホテルに到着。
 ご存じの方にはピンと来ると思うが、フランス料理で有名なホテルで、ここのスープの缶詰がお土産屋で売られていたりする。

 お値段は高いが今晩はフランス料理のフルコース(下の写真)
 前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザート。中でも一番美味しかったのは伊勢エビのスープ。これでもかという位、伊勢エビの旨味が詰め込まれている。魚料理のソースも美味しかった。反面、ステーキは普通。というより、オーソドックス過ぎたのかも知れない。ステーキは高級店に行かなくても結構美味しいところがあるので、舌が慣れているのかも(←ホントかぁ?)。ワインは白ワインをチョイス。ステーキ以外は魚介系が多いし、少し辛口の方が料理に合う。むろん、万がつくワインは頼まないが(^^; 
 
志摩観光
ホテル
伊勢海老のジュレ伊勢海老クリームスープ 
 海の幸と野菜 伊勢海老のジュレ(左)

 伊勢海老クリームスープ(右)
魚のポワレ料理 
 本日の魚 マリネのポワレ 赤ワインソース(左)

 口直しのシャーベット(右)
ステーキ料理 
 ビーフステーキ(フィレ)シャトーブリアンソース(左)

 デザート(右)

 翌日は旅行最終日なので、地図とガイドブックを広げて行き先の確認をしてから就寝する。
 

<最終日>安乗埼灯台・二見浦・夫婦岩・伊勢神宮内宮
 

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