TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

紅葉の比婆山縦走 つづき

烏帽子山からの展望 
 
 烏帽子山に登る道が途中で二つに分かれるが、今回は左手の道を行く。こちらは吾妻山のなだらかの稜線を見ながら登れるからである。まもなく烏帽子山につく。
 
 
烏帽子山からの展望
 烏帽子山からの展望は360度で、とても眺めが良いところであり、弁当を食べるには良いところであるのでここに腰を下ろす。光線の状態が悪いので紅葉があまり映えていないものの、全山紅葉しており、これが紅葉のピークではないかと思う。
 
 吾妻山の方は遠くてはっきり見えないが紅葉しているようである。六の原を挟んで向こうに見える毛無山、伊良谷山、牛曳山は山頂付近は紅葉しているようである。
 
 
 
 烏帽子山の山頂は大勢の登山客が敷物をひき昼食を摂っていた。食事を終えるといつものように山頂周辺の被写体を探しに出かけるが、これといったものはなく、やはりブナ林の中が一番だったように思う。一応烏帽子岩とその背後に見える吾妻山をフレーミングする。
 
 
 身支度を終え再び比婆山に折り返す。
 
 やはり二度通ってもこのブナの林の中の道は気持ちよく、また数多くのシャッターを切る。スポットライト的に黄色く輝く葉っぱがあるのでマイナス補正で撮ったが少し色がとんでしまった。
 
 被写体を探しながら進んでいくとすぐに越原越に着いてしまう。池の段への道は急であるが1q弱の道のりなので30分もすれば山頂に着く。こちらの山の紅葉は今ひとつ色づきが少ないようであり、1週間後でも良いかもしれない。
 
 
 
 さて、池の段の高木のない山頂付近は赤色で飾られていた。樹林帯を出て展望が開けるとすぐホツツジの赤が出迎えてくれる。山頂へは後わずかに登らなくてはいけないが、最後の斜面はところどころにホツツジの紅葉が点在し山を彩っていた。
 
 ホツツジは単体で見るとそれほどきれいではないが、全体としてみると存在感がある。左方を見れば立烏帽子が赤、黄、緑と錦の衣装を纏って私たちを見ている。これは期待できると数枚写真を撮った後、急いで山頂を目指す。
 
 
池の段からの展望
池の段からの展望
 
 池の段は比婆山の山々の中で最も展望の良い山なので、あたりの紅葉を見渡せる。立烏帽子の衣装はもとより、比婆山、竜王山、そして遠く吾妻山の紅葉を見渡せる。少し光の状態が悪いが、立烏帽子の紅葉はまさに絶景で、久しぶりに美しい紅葉を見れた気分だった。
 
すすき 
 池の段山頂から尾根づたいに少し歩き、立烏帽子+池の段の構図となる場所へ移動し、撮影。今回は花が少なく、アキノキリンソウを2株見つけただけだったが、ここには1株だけリンドウの花があり、また小さなイブキトラノオが咲いていた。
 
 花は基本的に季節が終わっているのでメインとならないのでススキと青空でフレーミング。空の色に露出を合わせたので、ススキの輝きは出せないが、どのみち光線状態が良くないのでまず良しとしよう。
 
 ここでしばらく休憩をとり、のんびりと秋山を愛でる。
 
 
 
 池の段から立烏帽子まではその気で行けば10分、ゆっくりでも20分もあれば登れるので、ついでに立烏帽子まで登る。一旦下り、また登る訳だが、コルのところで池の段を振り返ると、ススキが逆光で輝いていたのでまた1枚撮る。
 
 
 
 どこのガイドブックにも立烏帽子は展望が良くないと書かれているように思うが、竜王山方面の展望は良くお勧めである。ただ、縦走途中の単なるひとつのピークといった扱いにみえ、比婆山山系で最も高い山という威厳が感じられないと言ったら、今回すばらしい紅葉を見せてくれた山の神様に失礼だろうか。 
 
 下りは急坂を20分ほどジグザグに下りていく。樹林帯の中なのであまり展望はないが、ところどころ竜王山の山肌が目を楽しませてくれる。日は西に傾き、山の陰に入ったので、紅葉の鮮やかさには欠けるが、これはこれでしっとりとした雰囲気の紅葉となるのでこれもまた味がある。最後まで楽しませてもらいながら立烏帽子駐車場へ戻る。
 
 
 
 今回のコースは高低差がそれほど無く、距離は少々遠いものの、楽しみながらの山歩きなのでそれほどの疲労は感じない。それに立烏帽子の紅葉を見れば疲れが飛んでいってしまう。
 
 後日中国新聞に立烏帽子の紅葉の写真が出ていたが、写真よりも実際に目で見ていただきたい。いかに高性能なレンズを使っても、「目」ほどすぐれたレンズはない。今回は日帰りでは珍しく2本のフィルム(40枚×2本)を使ってしまい、それだけ見るべきものが多かったように思う。
 
 このページを見て多くの人にこの紅葉を見てもらいたいと思う反面、これ以上人が増えると嫌だなというなが正直なところですが、やはり見に行って下さい!
 

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