TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

窓ヶ山 01/11/23
広島市安佐南区/佐伯区

登山口のもみじ 
 紅葉の季節が終わると山はすっかり寂しくなる。
 
 ずっと県北の1000m前後の山ばかり登っていたが、これらの山はもう真冬の感覚で準備して登らないといけなくなる。
 
 というわけで晩秋から初春の間の山登りは、冬でも比較的暖かい瀬戸内側の低山がメインとなる。
 
 低山といえど三倉岳に代表されるように瀬戸内側の山には特徴的な山容を持つ山が少なくなく、今回紹介する窓ヶ山もそういった山のひとつである。
 
 さて、窓が山の登山道は大別すれば魚切ダムからと沼田方面からの2つで、細別すれば中国自然歩道との関係で上白川ルート、向山経由のルートとルートの取り方は様々。今回は(も?)楽ちんコースの沼田方面からの道を使う。
 

 
 広島西バイパスに入り、五日市ICへの案内が出るのでこれに従って進み、県道70号をアストラムラインを見上げながら走り続ける。
 ガソリンスタンドのところで湯来町方面へ左折する道があるのでこれを進み、高速道路の高架をくぐる。しばらく進むと、直進する道と大きなカーブが一緒になった所があるので(憩いの森の標識あり)、ここを直進。丁度工事中だったので私は迂回路を通ったが、おおむね道なりで良いだろう。
 広場になった第2駐車場を過ぎて少しで一番奥の駐車場に着く。うまく止めれば10台は止められるだろう。キャンプも出来るようでトイレ、テーブルのある東屋、水場があった。紅葉した立派なもみじの木があり思わず1枚撮影(冒頭の写真)。
 
林 
 歩き始めてまず目を奪われるのが左の写真のような光景。
 
 光量が少ないので写真が暗いが、植林の整然とした林と、その林床の黄色い葉っぱの黄葉(アジサイのようだが)がきれいだ。
 
 道は整備されているが階段が多いので結構こたえる。
 紅葉の方は終わりかけのようで鮮やかさはなかった。時折もみじは現れるが数は少なく、紅葉というより黄葉といった感じ。
 
 15分で最初の休憩所に着き、更に10分で尾根道に出る。
 少し展望の利くところがあるので立ち寄るが靄がかかって展望はあまり良くない。天気は間違いなく晴れだが、秋の透き通った空気感はなかった。ミツバツツジの葉っぱだろうか鮮やかに赤く染まっていた。
 
 
もみじの幼木 
 この後も階段が続く。
 
 途中魚切ダムから上がる東登山道が通行止めになっている旨の表示があった。
 
 登山口から40分、急坂を喘ぎながら登ると東峰に着く。
 
 ここからの展望は抜群とガイドブックにあるが、上述したように靄のため展望はあまり利かない。しかし、見える範囲も広く、空気が澄んでいるときの展望の良さを感じさせるものはある。
 
 展望はこの東峰が良いそうなので、山頂である西峰に行って引き返し、ここで昼食を摂ることにする。
 
 東峰からこの山の名前の由来となった窓(=キレット:そそり立ったピークに挟まれた鞍部)への下りは少し注意が必要で、急斜面が続く。鎖場もあるが敢えて使うほどでもなく、急がず下れば問題ない。
 
 
東峰付近の大岩 
 岩場が多い山で、ところどころテラスのように飛び出た大きな岩があるので立ち寄ってみると良い。山頂が占領されている場合はこれらのテラスで食事も良い。
 
 「窓」に着くと、大きな岩を利用して岩登りの練習をしている人がいた。
 
 西峰への登りは急ではあるが東峰のそれより緩く、一部滑りやすい所もあるが問題ない。東峰から25分ほどで山頂(西峰)へ着く。
 
 相変わらずの靄で展望は今ひとつ。東峰と比べれば展望できる範囲は狭く、それほど広くない。
 
 休憩後東峰に戻り(今度は20分ほど)、昼食を摂る。
 
 さすがに花はあまり見ないが、実、特に赤い実を多く見かけた。
東峰から西峰を望む 
 帰路は階段が続く割には歩きやすく30分ほどで登山口に戻った。
 
 天気がよいので見晴らしが良かろうと登ってきた人もいく人かおり、靄さえかかっていなかったら気持ちの良い展望が開けるのだろう。
 
 ゆっくりペースで東峰まで40分だから、近くの人は散歩感覚で登れる山のように思う。帰る途中で中学生か高校生か分からないが10人くらいの若者が登っていて、駐車場にはテントが張ってあった。
 
 先日の鯛ノ巣山もそうだが、地元に親しまれている山というのは気持ちがよい。
 

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