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TONARIの 色撮り撮りの「山 行」 | |||
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雲月山 | 01/9/29 | |||
広島県山県郡芸北町 | ||||
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初心者向けの山と言うのは、道がはっきりして、藪こぎがなく、かつ展望の良いことが条件になる。 初めての人がまず不安に思うことは道に迷わないかということ。 そして山歩きを続けるには最初に行った山の印象が大事であるから展望が良いことが必要となる。 |
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私は初めての人を連れて行くときの候補地としては吾妻山を第一候補としている。 最短で40分で展望のすばらしい山頂に立て、花の種類も多いので、天気が悪いのではない限り概ね満足される場合が多い。 今回紹介する雲月山は、初心者向けの山と紹介される場合が多いようなので一度行ってみたかった。 一番いい季節はススキの季節のようなので9月下旬を狙って行ってみた。 |
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戸河内ICを下り、道の駅で休止後国道191を北上する。深入山へ曲がる道を見送りひとまずサイオトスキー場を目指す。 右手にサイオトスキー場への案内看板を見てそのすぐ先で2手に道が分かれるがここは右の道を行く。 |
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後は道なりだが途中で狭い道になる。 朝早いので対向車はなくそのまま雲月山の駐車場に着く。駐車場は上と下の2つあるが岩倉山を帰りに登らないので下の駐車場に止める。 駐車スペースは十分にある。 上の写真は下の駐車場から岩倉山を見上げたもの。 下の駐車場からはこれから登る雲月山の全貌が見渡せて気分が爽快になる。 コースは岩倉山→高山→雲月山と登り、帰りは巻き道を通って駐車場に帰る。 |
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最初は車道を歩くが道端には多くの花が咲いている。 おや、オタカラコウがいるではないか。群生して咲いているのはヤマハッカか? 山を見上げれば波のうねりのように脈打つススキの原が広がっている。 |
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実はリンドウがいればいいと思っていたくらいなので、期待を持たせてくれるお出迎えに自然とペースが速まる。 上の駐車場で雲月山の標識と写真を撮って早速登り始める。 最初、ススキの多さに登山口が分からなかったので間違って峠まで行ったが、オタカラコウの群落とナギナタコウジュ、ミゾソバが咲いているのを見つけた。意外と植生豊富である。 |
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岩倉山の登山道は急傾斜で滑りやすいので登り専用がいいだろう。 植林で出来た町章を背中に高度を上げ、道に目をやるとウメバチソウ、ヤマラッキョウ、マツムシソウが咲いている。 しかし、この山のススキの原はすごい。 |
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風が強いので余計そう感じるがススキの海の中を進んでいるような錯覚を覚える。 |
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急斜面を登り終え岩倉山山頂に立つ。 芸北の山は未踏破の山が多いので(地図を持っていないので)判然としないが、天狗石方面と三瓶山が遠望できる。 2m近くのススキの横をかき分けながら進み、熊笹が多くなるとやがて下りに入る。 やはり急斜面で滑りやすいので注意して下る。振り向くとクマザサが光ってきれいである。 |
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高山への傾斜は先程より緩い。 ここら辺になってやっとリンドウが顔を見せてくれた。 時間が早いのでリンドウは花を開き切ってはいないのでもう少し時間を置いてから写そう。 |
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さて、ここからは一部ススキの藪こぎとなる。 2mものよく育ったススキの原なので、普通の山ならば無理せず引き返すが、右手に林があるのでこれに沿っていけば良いことは分かっており、そのまま頂上を目指す(冒頭の写真)。 |
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時折ススキの少ないところで(道幅が広いところで)ヤマラッキョウやウメバチソウなどが出てくる。 目当てのリンドウもやっと多く出てきた。 ちなみに私の2001年の年賀状は道後山のページで掲載してある猫山をバックにしたリンドウの写真を使った。 |
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多少のアップダウンはあるものの快適(時々ススキに行く手をふさがれるが)な道を登り、雲月山山頂に着く。 山頂から見渡すのは予想通りのススキの原。駐車場の車も肉眼でよくわかる。 観光地化されている山と聞いていたので登山者が多かろうと予想していたが、私の車しか駐車場に止まっていないのが不思議である。もっとも、早い時間帯に登って人が登る頃帰るのがいつもなので当たり前なのか。 ここで早い昼食を摂る。 帰りは来た道を引き返し、途中高山に登らず巻き道に折れて駐車場を目指す。 こちらは道が広い。(多分)ミヤコアザミが時々顔を覗かせ、マツムシソウの小さな群落が時折見られる。リンドウの咲く時期にいるセンブリは一株だけ見つけた。 |
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初心者向けと呼ばれるだけあって展望の良い山であり、行程も楽で、もう少し草刈がしてあって道幅が広ければ文句なしにお勧めの山である。 ちなみに、この山は風が強いので、この時期に行くなら(一部ススキをかき分ける事になるので)長袖の方がいい。 |
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<2002年6月22日撮影> | ||||
小雨が降る中、高山まで登って引き返しました。 秋はススキでいっぱいでしたが、きれいなグリーンに覆われきれいでした。 |
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一番多く咲いていたのが、このウツボグサ。 曇天なので、鮮やかな紫色が写真に表せた。 |
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ササユリは、咲き終わりのものと、つぼみのものが混在し、ベストな状態のものが少なかった。 左の写真のササユリが一番きれいだった。 |
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レンゲツツジもところどころ見られるが、それほど多くない。 ササユリかレンゲツツジのどちらかがもっと多くあれば間違いなく人気の山になるだろうが、マナーを心得ない観光客まで来るのでこの程度がちょうどよいのかもしれない。 |
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