TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

四国西南の旅 (滝・海・川・巨樹) 2005年4月30日〜5月1日
愛媛県・高知県

滑床渓谷 
 2年前のゴールデンウィーク、別掲のように足摺岬、竜串、見残し海岸を旅行したが、今年は泊りがけで四国を旅しようということになった。

 どこが良いかと地図を拡げて、景勝地のマークを頼りに目的地を探す。「ここに行きたい!」という場所があれば、そこを中心にして行程を組むのだが、メインとなる場所も決まっていないのでなかなか決められない。

 いろいろ悩んでいると、日本百名瀑「雪輪の滝」が見つけ、ここをメインにしようとしたが、周辺におもしろそうなところがない...東に目を移すと四万十川...おや、鯉のぼりの渡しがある。
「よし、この周辺を回るのがよいだろう。」と思ったが、せっかく泊りがけなのでほかにも見たいし、巨樹巨木も見たい。

 そこでもっと範囲を広げてみると、西海町(今は海南町)に外泊石垣集落というのがあり、近くに海中展望船がある。


 という訳で、いろいろと行程を組み直しながら検討した結果、

 滑床渓谷→西海の海中展望→外泊の石垣集落→高茂岬→四万十川遊覧→日本一のモミ→こいのぼりの渡し→地吉の夫婦杉という行程になった。

 宿泊地は、ゴールデンウィークで予約が取りにくかったが、石垣集落にある民宿石垣荘が空いていたのでここに決定。
 

<4月30日>滑床渓谷

04:10
阿賀港

05:55
堀江港

06:25
松山IC

08:10
虹の森公園まつの

 まず、呉市阿賀港から午前4時のフェリーに乗って愛媛県堀江港に渡る。
 連休中とあってか、こんな朝早い便なのに大変混雑していて、船に乗れるかどうか分からなかった。何回も船の中で車列を入れ替えてようやく乗ることができた。
 堀江港から約30分で松山ICに乗って西予宇和ICで下り、国道56号線を南下、宇和島を経由して国道320号で松野町の滑床渓谷へ向かう。
 道の駅は、宇和島から20分ほどの広見町に「広見森の三角ぼうし」があり、4km進んだ松野町に「虹の森公園まつの」がある。

 道の駅虹の森公園まつので小休憩後、滑床渓谷を目指す。道の駅から約30分、狭い道を進み滑床渓谷の駐車場に車を停める。滑床渓谷散策の起点、万年橋は5分ほど坂を登ると到着する。
8:45
滑床渓谷
滑床渓谷 
 滑床渓谷は日本の滝100選に選ばれた雪輪(ゆきわ)の滝があり、今日はこれが目当て。シャクナゲも咲くようだが、時期が違うのでこれは無理だが、新緑の季節であるので、滝、渓谷、新緑を楽しむことにする。

 起点となる万年橋から川沿いに探勝路を進む。地図が置いてあり、それを見ると、渓谷と山登りをセットにしたコースもあるようだ。

 滑床(なめとこ)の名があるとおりナメラ滝が多く、大きな岩の上を緩やかに流れる姿は優しくもあり(冒頭の写真)、スケールの大きさが感じられる。

滑床渓谷のゴーロ 
 こういった緩やかな流ればかりかと思えば、巨大な岩がゴロゴロ転がっているゴーロがあったり変化に富んでいる(左の写真)。
09:35
雪輪の滝
雪輪の滝 
 シハイスミレ、タチツボスミレ、ヒメレンゲなどの草本の花だけでなく、ヤマザクラ、ツバキなどの木本の花も咲いていた。
 ヤマザクラは散り始めで、花びらがサラサラと優雅に舞ってきれれいだった。
 カエデの大木も多く、今の新緑も良いが紅葉も素晴らしいのではと思う。

 三筋の滝、鳥居岩、河鹿の滝、出合滑、遊仙橋、百岩などを経て目的の雪輪の滝へは万年橋から約40分。

 雪輪の滝(左の写真)は、見上げんばかりの垂直かとも思える巨大な岩を、水が緩やかに流れ落ちている。正確に言えば緩やかなはずはないのだが、水量が少ないのと、水が流れ落ちる岩が大き過ぎて”緩やか”という印象を覚える。

 今まで見た100選の滝の中では、水量がないので迫力はないものの、自然の雄大さを感じる滝だった。

 左の写真は展望台に上がって撮影。水の表情がはっきりしないので、写真に撮るには難しい滝だ。
10:05
千畳敷
千畳敷の流れヒメレンゲ 
 20分ほど先に進み、千畳敷で休憩し、ここで折り返す。奥にもまだまだ見所はあるが、時間の関係上ここまでが限界。

 千畳敷の名前の通り大きな岩があり、端に滑らかな流れがある(左の写真)。

 岩の隙間にはヒメレンゲ(右側の写真)や、ケイリュウタチツボスミレ(?)が咲いていた。
新緑 
 滑床渓谷は大きな渓谷なので、全てを見るつもりなら丸1日は必要だろう。

 山登りと組み合わせることも出来るので、季節やコースによっていろいろと楽しめる渓谷のようだ。五月中旬にはシャクナゲが咲いているらしい。

 朝早いうちは歩いている人は少なかったが、帰る頃にはたくさんの人と行き違いになった。登山の格好をしている団体さんもいたし、軽装の観光客もいた。

 遊歩道は整備されているが、登山靴のような靴のほうが歩き易いだろう。

ウリハダカエデ 
←万年橋の近くでウリハダカエデの花がたくさん垂れていた。
11:05
万年橋
山桜と新緑 
←ヤマザクラと新緑


 森の国ホテルという雰囲気のよいホテルが入口にあるので(なかなか予約が取れないらしいが)、そこを起点にじっくりと歩きたい渓谷と感じた。

 なお、野生のサルがいるので、特に女性の方は注意。男性と一緒にいかれるほうが良いでしょう。
11:15
滑床渓谷駐車場 発

11:40
広見森の三角ぼうし

 滑床渓谷を出発し、道の駅広見森の三角ぼうしに入って360円のうどんをすする。
 四国のうどんは、本場讃岐(香川県)でなくてもおいしいのだが、ここはまぁ普通。こしがあるうどんであるが、何も知らなければ「讃岐うどんだ!」と思うかもしれない。しかし、高松に住んでいたことがあるので、この程度のうどんはスーパーで売っているのは知っている(^^;

 むかしは道の駅なんてもんはなかったので(昼食はどこかに町の食堂があるからまだしも)、トイレが一番困り、あっても汚いものが多かった。現在は各地に道の駅が出来てトイレの心配が要らなくなったのは(特に女性や子供は)ありがたい。

 お腹が膨れたら、次の目的地西海町に向かう。

1.滑床渓谷
2.西海・外泊石垣集落
3.四万十川 

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