21:06 三原
08:16 東京
09:41 郡山
11:20 奥岳
11:27 ゴンドラ
11:33 山頂駅
12:10 五葉松平
13:05 山頂
14:00 発
14:38 五葉松平
薬師岳経由
15:32 山頂駅
15:43 奥岳
TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

紅葉の会津紀行 03/10/9〜10/13
福島県

安達太良山の紅葉 
 東北の紅葉はすばらしいと人から聞く。広島の紅葉とは格違いとも。

 例によって急遽、出発の一週間前になって、会津の山に登ろうという話が湧きあがり、それでは安達太良山、吾妻山、磐梯山に登ろうということになった。

 三連休を利用し、一日だけ有給休暇を使い、4泊5日の計画を急いで練った。

 
 1日目は移動日。2日目は安達太良山、3日目は一切経山・東吾妻山、4日目は磐梯山・五色沼、5日目は鶴ヶ城に行って帰広することとした。

 1日目は会社を定時に終え、JR三原駅から寝台特急「あさかぜ」に乗り東京へ。運賃は往復で5万円強...。ツアーのほうがかなり安くなるが、自由な行動が出来ないので一長一短である。
 

 2日目(10月10日)

 2日目は東京から東北新幹線で福島県のJR郡山駅へ行き、駅のレンタカーに乗る(ない場合があるので予約しておいた方がよい)。こちらの地図は大まかなものしか持っていなかったので不安だったが、幸いレンタカーにカーナビが着いていたので助かった。

 郡山ICから東北自動車道に乗って二本松ICで下り、安達太良山の登山口としてポピュラーな奥岳登山口に向かい、郡山駅から1時間少しで奥岳登山口に到着する。平日だというのに多くの車が停まっているのにびっくり。
 
ロープウェイからの紅葉 
 安達太良山に登るにはいろいろなコースがあるが、時間の関係上、もっとも行程が短いゴンドラ利用のコースをとることにする。

 いつもなら朝早く登り始めるのだが、遠くから来ているので昼前から登るとなると最短コースを取るのがベターである。
 
 ゴンドラ(あだたらエキスプレス)は、片道900円、往復1600円、麓の岳温泉宿泊者は100円の割引がある。片道6分で薬師岳に到達することが出来る。ゴンドラから見る紅葉も良いので、山に登らずともこれだけでも一見の価値があるように思える(上の写真)。
 
登山道より安達太良山山頂を望む 
 山頂駅に着くと団体さんが登り始めるところで、その後方についていった。薬師岳への分岐で団体さんが薬師岳の方に向かったので、これ幸いに安達太良山方面に進む(結局ちょっと先で合流する)。

 最初は木の杭を埋め込んだ道でちょっと歩きにくく、やがて粒の大きい砂利道になったり木道になったりする。登山者が多いため登山道は大きくえぐれており、木道を設置する工事が続けられているらしい。

 道がえぐれているせいもあろうが、五葉松などの木々が覆い被さって少々歩きにくい所もある。また、ハクサンシャクナゲが多く見られ、花の時期は白い花がたくさん咲いているだろう。

 ずっと木々に囲まれているので視界がなくて面白味のない道が続くが、時折展望が開け、紅葉した安達太良山の斜面が目に入る。

 40分ほど歩けば開けた五葉松平に到着し、山頂から斜面に続く紅葉が広がり、多くの人がここで休憩をとっている。午前中であったらもっと輝く紅葉だったろうと想像する。
 
 五葉松平を過ぎてすぐに表登山道と合流する。ここからは滑り易いえぐれた道が続くので注意が必要。しかし、高度を上げるに従い、視界に入る範囲も広がるので歩くのが楽しくなる。

 道もガレ場と変わり、道を覆っていた五葉松も低くなる(というより道幅が広がったからか)。代わって他の木々が混じってきて、ハクサンシャクナゲの木はなくなる。花はほとんど見ないが、リンドウのつぼみをいくつかみつけた。昼を過ぎても開かないと言うことは花の時期は終わっているのだろう。
 
草紅葉の斜面 
 開けたところで安達太良山の斜面を一望できる場所があり、鮮やかな紅葉が広がる。特に日の光を浴びて輝く黄色が鮮やかで、常緑樹の緑色がそれを引き立てている(冒頭の写真)。また、左の写真のような草紅葉もありきれいだ。

 紅葉の盛期から見ると、中腹あたりの紅葉が一番きれいで、山頂近くは既に終わっている。1週間後には登山口付近まで紅葉が下りてくるだろう。

 途中、他の登山者が立ち止まっているのでなんだろうと思っていると、何と雷鳥がいた。望遠レンズに交換している間に茂みに隠れたので撮影できなかったが、初めて見られて良かった。
 
 だんだん傾斜がきつくなりペースを押さえながら一歩一歩登ってゆく。今日は空気が澄んでいて遠くまでよく見える。平日でも紅葉のシーズンで有名な山であるので、ひっきりなしに他の登山者とすれ違う。

 五葉松が点々と覆う山肌に、ススキが輝きながらそれを縁取るかのように並んでいる様もなかなか良い。別名乳首山と呼ばれる安達太良山山頂が大きく見えると、あともう一踏ん張りだ。
 
安達太良山山頂 
 ゴンドラを下りてから約1時間半で山頂部に到着。ここからの展望も良いが、一番高い”乳首”に向けて登る。

 一部鎖場もあるが、鎖がなくても登れるので恐れることはない。

 
山頂より鉄山方面の尾根を見下ろす 
 ”乳首”の上からは360°の大展望が広がる。磐梯山、吾妻連峰、蔵王連峰などの名だたる山々、近くは和尚山、鉄山。猪苗代湖、秋元湖などの湖。他の登山者の話によれば、尾瀬の燧岳が見えているという。また、これだけ全方位の展望が開けているのはあまりないことだという。

 鉄山方面は未だ火山活動しているだけあって荒々しい様相を見せている(左の写真)。

 昼食後、鉄山方面への尾根道をちょっと歩いてみた。”乳首”の雰囲気が変わり、こちらもなかなか格好がよい。

 元来た道を引き返すが、日の向きが変わり、下山時は紅葉の輝きがなくなってくる。しかし、それはそれで秋の山独特の趣がある。長距離の移動でちょっと疲れが出たのか、下山は少し疲れ気味。ゴロゴロ石にいい加減嫌気が差してくる。
薬師岳からの展望
 
 登りの時は団体さんを避けて行かなかった薬師岳に寄る。
 後で後悔したが、ここからの展望は大変すばらしい(上の写真)。安達太良山の全体が一望でき、盛期を迎えた紅葉が山肌一面に広がっているのである。残念なことに日が陰っているので紅葉の輝きがない。登りの時に通っていればと悔やんでならない。ゴンドラの駅からすぐなので、山登りをしなくてもこの光景をみることが出来るのである。急遽登ることが決まってリサーチ不足だったのが悔やまれてならない。

 後悔はあったが、すばらしい紅葉と展望を経験し満足いく山行であった。行程的には楽なコースを選んだこともあって問題なく登れた。次に来る機会があれば、ハクサンシャクナゲが咲いている頃登ってみたい。

 この日の宿泊は麓の岳温泉。桜の古木が続く道があり、桜の頃もよさそうだ。鏡が池碧山亭というところに泊まったが、窓から安達太良山の山頂が見える。仲居さんの話によれば、これだけはっきり山頂が見えることは少ないという。
 

2日目:安達太良山
3日目:一切経山・東吾妻山
4日目:巨樹めぐり・五色沼・小野川不動滝
5日目:鶴ヶ城・三春滝桜
 

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