TONARIの 色撮り撮りの「紀行」

アルペンルート立山登山
黒部峡谷富山の旅
2005年9月8日〜9月11日
長野県・富山県

室堂より立山雄山 
 旅行会社の広告を見ていると「立山黒部アルペンルート」の文字をよく見る。

 扇沢から日本最大規模の黒部ダム、標高2450mの室堂、美女平などを経て立山駅へと続く、トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ、高原バスで結ばれた山岳観光地である。

 
 
 一度行ってみようと思いながら行けずにいたが、今回初めて訪れることになった。むろん遠いこの地に訪れるのであるから、アルペンルート以外にも黒部峡谷も予定にいれ、近くの巨樹の情報も収集。ちょうど仕事でばたばたしていたので情報収集が十分でなく、多少不安が残ったが、ある程度は旅慣れているので何とかなるだろうと出発。

 9月8日〜11日の3泊4日の計画となり、有休を2日連続してとる。休みの間に同僚に出来るだけ迷惑をかけないように仕事をこなした。だから余計に情報収集の時間が限られることになった訳である。

 
<9月8日(木)>−黒部ダム〜室堂
06:23 JR広島
   
(のぞみ42号)
08:45 JR名古屋
09:00
   (しなの5号)
11:02 JR松本
11:07 (鈍行)
12:03 JR信濃大町
12:40 (路線バス)
13:10 扇沢
13:30(トロリーバス)
13:45 黒部ダム
    (徒歩)
14:40 黒部湖
   (ケーブルカー)
14:45 黒部平
   (ロープウェイ)
15:15 大観峰
   (トロリーバス)
15:25 室堂
   <散策>





 
 9月8日木曜日、朝一番の新幹線のぞみ42号に乗り込む。昨年、飛騨高山に向かったときと同じ新幹線となる。
  新幹線のぞみで広島から名古屋まで約2時間20分。
  名古屋で乗換え、松本まで、しなの5号で約2時間。
  松本で乗換え、在来線を信濃大町まで約1時間。
  信濃大町の駅前で弁当を食べながらバスを待ち、立山黒部アルペンルートの入口、扇沢までバスで20分。
 広島からの移動時間は、乗り継ぎの時間を入れて約7時間という長時間になる。やはり遠い場所である。

 なお、JRにて立山黒部アルペンルートの切符を事前に購入しておいた。これを買っておくと各乗り継ぎ場所で切符を買う手間は要らずスムーズな移動ができる。出発地によると思うので皆さんの最寄り駅からの値段は分からないが、往復の電車代コミで4万円弱だろうと思う。

 まず、アルペンルートの(長野県側)入口、扇沢からトロリーバスに乗る。

 普通のバスを上からつぶして扁平にしたような灰色の無機質なバスで、環境への影響を抑えた電気自動車だそうだ。たぶん、自然環境への影響云々よりも、ガソリン車やディーゼル車の場合、トンネル内に排気ガスが充満すると困るからだろう。通常は排気口が造られるのだが、巨大な山脈に穴を空けているので、長大なトンネルの換気が出来るような排気口を造る事は出来ないのではないかと思う。

 立山黒部アルペンルートは人気の観光コースなのでシーズン中は多くの人で賑わうはずだが、夏休みが終わったことと、紅葉には少し早いという中途半端な時期のためか、思ったより人がおらず、次の便を待つほど待たされることはなかった。並ぶのが嫌な性質なのでありがたかった。

 トロリーバスは走り始めて少ししてからトンネル内に入り、ここのトンネル工事についての説明のアナウンスを聞きながら15分ほどで標高1470mの黒部ダム駅に到着する。見晴らし(?)が良いかなと一番前に座ったが、(当然といえば当然だが)景色がないので、単調で暗いトンネルを見てもあまり面白味はない。

 黒部ダム駅に着いてから進む道は、直接ダムに行く道と、展望台に上がる道の2つに分かれる。
私は後者の方へ進んだが、約220段の階段を登り少し歩くと展望所に着く。山登りしている人間にはどうといったことはないが、単に観光で来ているだけの人で運動不足の人にはきつい登りかもしれない。
階段を登りきるとようやく無機質な灰色の世界から抜け出すことができる。
黒部ダム 
 一番上の展望台から見える黒部ダムは、これまた当然だが、テレビやパンフで見るそのままの姿である。今日は天気もよく、広い範囲が見渡せる。
 
 黒部ダムは日本一の大きさを誇るだけあって迫力のある巨大なダムだが、広島県には第2位の温井ダムがあり、それを知っているので他の人よりは感動が薄いかもしれない(^^;

 下に下るには売店の中を通り過ぎ(人が多いときは混雑するのでは?)、階段を下ってダムに近づく。一番下の堰堤より下のところまで下ると、放流した水が舞い上がり、霧雨のように降り注いで来る。

 
黒部湖
 ダムの堰堤上に上がり、黒部湖駅に向けて歩き始める。

 ダム湖である黒部湖は鮮やかなグリーンで不思議な美しさがある(左の写真)。

 遊覧船も出ているので時間がある方は乗られると良いだろう。

黒部ダムから立山を見上げる 
 空には青空が広がり気分が良くなる。

 高い山は天気が安定しないだけに、晴天の時に訪れることが出来るのが嬉しいものである。

 黒部ダムからは明日登る予定の立山の山並みを見上げることが出来る。明日は山頂から今いる黒部ダムと黒部湖を見下ろすことになるだろう。
黒部ダムと虹 
 ダムの真ん中あたりになって下を覗き込むと虹が出ていた。

 この位置から撮っても絵にならないので、「もっと早く出てくれよ〜」と思いながらパシャリ。まぁ、撮っただけという感じである(^^;
(左の写真)

 
黒部ダムから赤沢岳 
 今日は人が少ないのだろうと思うが、時間が経つに従い人が増え、多くの団体さんとすれ違う。

 後ろの赤沢岳を振り返って見上げながら堰堤を渡りきり、黒部湖駅に到着。ここから黒部ケーブルカーに乗る。
黒部平から見る赤沢岳 
 急な坂に斜めに横たわるケーブルカーに乗って約400m上の標高1828mの黒部平に到着。
 
 次のロープウェイの時間が迫っていたが、せっかくなのでちょっと外に出て景色を堪能。

 正面に迫る赤沢岳が印象的だった(左の写真)。

 
 ロープウェイに乗り、黒部平と標高差約500mの標高2316mの大観峰へ。支柱がない方式のロープウェイで一気に高度を稼ぐ。見晴らしは後ろ(下側が見える方)が良いが、他の人との兼ね合いもあるので、場所が取れそうだったら狙うと良い。
 後ろの方に赤沢岳などの後立山連峰の山並みが一望でき、また、黒部湖の全体も見えて景色が良い。
大観峰から黒部ダムと黒部湖を見下ろす 
 大観峰に付き展望台に出る。

 黒部平では人がごった返していたのに、時間帯によるのか、ここは人がほとんどおらず物寂しい。しかし展望は黒部平より高い位置にあるので断然眺めがよい。

 近くで見ると大きなダムも、こうして上から見ると小さなものだ。いや、それを取り巻く自然が大きいのである。

 なお、黒部ダムは左の写真の左下である。
 
 大観峰からは再びトロリーバスに乗り、明日登る予定の立山の真下に掘られた立山トンネルの中を進み、今日の宿泊地、標高2450mの室堂に到着。今日の宿はホテル立山であり、日暮れまでには時間があるので室堂周辺を散策することにした。
 
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2005年9月8日(木): 黒部ダム〜室堂
室堂散策
      9月9日(金): 立山登山(前編)
立山登山(後編)
称名滝
      9月10日(土): 黒部峡谷・洞杉
 

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