TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

徳島 百名山・百名瀑

百名山「剣山」/百名瀑「轟九十九滝」「大釜の滝」「雨乞の滝」+α
02/7/19〜21
徳島県

 1.<轟九十九滝>

轟九十九滝 本滝 
 百選の滝だけあって案内板がポイント毎にあり、まず迷うことはない。案内に従い行き止まりまで進むと民家があり、その手前に駐車場がある。10台位は止められるだろうか。トイレもある。
 
 駐車場から20m程下ったところにある橋を渡り歩き始める。橋の上からは轟音を立てて水が流れているのが見える。
 
 急坂を登り民家や店の前を通り、本滝と二重の滝の分岐点に着く。まず右手の本滝への道を進む。
 
 やがて、耳に入る音が、川の音から滝の轟音へと変化し、鳥居と御神木の大木が見えるとその向こうに白い柱が見えてくる。
 
 日本の滝百選のひとつ「轟九十九滝」の本滝である(左の写真)。
川の流れ 
 落差57m。幅はそれほど広くはないが、両側から岩が包み込み、その中で龍が暴れているかのごとく落水している。
 
 轟音を伴って流れ落ちた水は滝壺にぶつかって水煙を上げ、その上から次なる流れがその水煙をたたきつけるかのごとく落水する。見事としか表現のしようのない豪快な滝である。まさに轟の滝の名にふさわしい。
 
 今まで見た滝の中でもっとも威厳と神々しさを感じる滝である。近くによって写真を撮ろうとしたが、矮小なる人間を寄せ付けないのか、瀑風が強く、レンズに水滴が付くので少し離れた位置からしか撮影できない。出来上がった写真を見たが、到底この雰囲気を伝えられ程ではなかった。
 
 撮影後、呆然と滝を見ながら立ちつくしていたが、強行日程のため時間の余裕がないので本滝を後に上流の滝を目指す。 
二重の滝 
 
 二重の滝へは急な階段を上ることになるがさほど距離はない。
 
 樹間から二つの大きな白い筋が見え、水の轟音が聞こえる。足場が悪いので気をつけて下ると二重の滝が堂々と待ち構えている。
 
 落差は15m程度で、このクラスの滝はさほど珍しくもないかもしれないが、何といっても水量が豊かで存在感が強い。遊歩道を少し登ったところで二重の滝に流れこむもう一方の滝もある。
 
イワタバコ 
 岩場にはイワタバコの花のつぼみがあった。
 
 盗掘するには沢登りや岩登りの技術に勇気と覚悟が必要だろう。自然の中にあってこそ引き立つのであるので、とるのは写真だけにしておきたい。
 
 名前は分からないが、岩場に紫色のギボウシに似た花が咲いていた。
 
 これだけの滝を魅せられるともっと上流の滝に期待を寄せるのは当然だろう。
 
 次は不動滝。まずまずの滝だが、前の滝のインパクトがあまりに強いので物足りなくなった。
 
 遊歩道は道幅も広く安心なのだが、ゴロゴロ石が多く、滑りやすいので登山靴のような底のしっかりした靴の方がよいだろう。
 
横見の滝 
 次は横見の滝(左の写真)。落差15m。
 
 直瀑の滝らしい滝で、これまた豪快な水量を誇る。
 
 次の船形滝はどれかよく分からなかった。
 
 次の丸渕滝はその名の通り丸い大きな渕をもっているが、渕だけでなく滝自体も見応えのある豪快な直瀑である(落差10m)。
鳥返しの滝 
 次の鳥返しの滝もまたすばらしい(左の写真)。落差20m。
 
 落差はまずまずだが、ここも豊富な水量を誇るきれいな直瀑で、滝壺も広く、懐の広い滝とでもいえばよいだろうか。
 
 最奥の鍋割の滝までは15分とあり、撮影に夢中になって予定時間をすっかりオーバーしていたので行くことを躊躇していたが、また来られるとは限らないので行くことにした。
 
 いったん流れから分かれ、3つに道が分かれる。左は駐車場に戻る道、直進は鍋割の滝への道、右は鍋割の滝への近道で多少道が急である。登りは近道を使う。山登りの15分は大した距離でないが、そうでないとこの15分は意外と長い。
 
 途中にも趣のある滝がいくつか見られ、九十九滝の名の由来に納得する。小さな祠のある鍋割神社の下に最後の鍋割の滝がある(落差15m)。木が邪魔になって写真的にはおもしろくないが、これもまた良い滝である。
 
 帰りは先程の3つに道が分かれたところから駐車場に向かう道をとる。来た道は滑りやすいところが多かったので、こちらが良かろうと思ったのだが、距離が長い。登りの時のようにあと何分で何々の滝と目的物がないので余計長く感じた。
 
タマゴタケ? 
 ただ良かったのは、高い位置から轟九十九滝のある王餘魚(カレイ)谷を見ることが出来たのと、きれいなキノコを見ることが出来たこと。
 
 植林の側の遊歩道を歩いたのであまり気付かなかったが、高いところから見ると広葉樹が多く、紅葉の時はよいのではないだろうか。
 
 人があまり通らないからだろうが、紅色のきれいな形のキノコ(左の写真)や珊瑚のようなキノコを見ることが出来た。
 
 ところでカレイ谷とはおもしろい名前である。
 巨大なカレイが住んでいたとの伝説があるそうだが、この山奥に海の魚のカレイがいたとは考えにくい。干物にしたカレイをこの辺で取り引きしたからカレイ谷というのだろうか。上流には鰻轟山(1046m)という山があり、この辺は魚に関係が深い場所なのか。御存知の方がいれば教えていただきたい。
 
 結局往復2時間半もかかってしまった。本滝から鍋割の滝まで1.6kmなので一般には1時間半もあれば往復できるだろう。やはり写真を写しながら行くと大幅に遅れてしまう。
 
 轟九十九滝駐車場を出て再び国道193号に合流し、北上する。狭い道の連続で国道かと疑いたくなる。広島県の方なら吉和村から匹見町に抜ける国道488号を思えば雰囲気的に似ている。
 
 1時間半で次の大轟の滝に着く予定が2時間もかかったので、まず昼食を摂るため国道193号から外れ、県道295号に左折し、四季美谷温泉の案内に従って進む。ここは宿泊施設もあり入浴も出来る。
 
 あめご料理もあるが簡単に済ましたいのでざるうどんを頼んだが、とてもおいしかった。やはり四国はうどんがおいしい。すだちがついてきたが、つゆに入れて食べるとすだちの爽やかさが加わっておいしかったのは意外な発見だった。
 
 ここで木沢村のパンフを頂くが、次の週に「つらら祭」があるそうだ。この真夏につららとはどのような祭をするのだろうか。
 
 次の目的地に向かう。
 

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