TONARIの 色撮り撮りの「山 行」

徳島 百名山・百名瀑

百名山「剣山」/百名瀑「轟九十九滝」「大釜の滝」「雨乞の滝」+α
02/7/19〜21
徳島県

 3.<剣山@>

ハナウド 
 標高1000mはゆうに越えた場所を車で走り、これでもかこれでもかと思うほどの長い登りが続き、トンネルを抜けてすぐようやく見の越に到着する。
 
 昼食をとった四季美谷温泉から約2時間半。
 
 着いたのは15時半過ぎで、登山リフトの最終16時半までには間に合った。駐車場は広いものの、この時間でも6割は埋まっていた。
 
 登山リフトは往復1800円。標高差は約300mとのこと。ちなみに見の越は標高1410m。
 リフト沿いに花が見られ、植え替えたのかキレンゲショウマ(の蕾)も見られた。約15分で西島駅に到着する。
 
  西島駅の周りはユウスゲ、クガイソウ、イヨフウロウなどのお花畑になっていた。
 
  今日は一の森ヒュッテに泊まるので行場を経由する道を選ぶ。リフトを降りた側に地図があるのでだいたいのコースを確認して出発する。
 
レイジンソウ 
 最初は急坂で少しこたえる。
 
 夕方の赤い光で、花の撮影にはあまりコンディションは良くないが、本当に痛そうなトゲアザミなどを写しながら登った。
 
 展望は悪くはないのだが、多少暗くなっているしガスがかかっていた。
 
 クガイソウの群生がところどころにあり、トゲアザミ、メタカラコウ、タカネオトギリソウ、ハナウド(冒頭の写真)、ヒメフウロウなどが見られた。
 
 横を向き向き登っているとちょっと変わった花を見つけた。小さなトリカブトのような花で、おそらくレイジンソウだ(左の写真)。
 
 伶人草と書き、雅楽の楽師である伶人がかぶった立烏帽子に花が似ているからなのだそうだ。結局この場所でしか見つけられなかった。
 
 西島駅から約20分で、行場への分岐となる刀掛の松に着く。団体さんが休憩していたので、挨拶もそこそこに通り過ぎた。
 
 ここからの道は森の中を通るので気持ちがよい。水平もしくは下り坂が多いので本当にこの道でよいのかと疑いたくなるが案内標識があるので間違いはない。行場付近は分岐がいくつかあるが、一の森をひたすら目指せばよい。
 
キレンゲショウマ 
 大きな岩がそびえ立つところにやって来て、ここら辺が行場だろうと思っていると、剣山を代表する花キレンゲショウマの群生が現れた。
 
 まだ蕾ばかりだが全部咲いていたら見事であろう。この日は3つだけ開花したものを見つけた。
 
 我々の後ろのほうを歩いていた他の人も「あった!あった!」と走り寄ってきたので落ち着いて撮影できず、結局1枚しか撮れなかった。
 
 キレンゲショウマは剣山で多く見られ、他県でも見られるが、自生地は限られており、広島県では戸河内町のとある場所に咲いているそうである。採取して自宅で育てようとする山野草愛好家には永遠に見つかって欲しくはないものである。
 
 キレンゲショウマは少し早かったようだが、ヤマアジサイが多くとてもきれいだ。広島の山で見るヤマアジサイと少し違って、小さくまとまった感じで色合いが美しい。他には咲きかけのギンバイソウがところどころに多く見られた。アカショウマも登山道沿いを飾る。午前中に通ればもっと趣がよいのだが仕方あるまい。
 
 一の森に近づくにつれシコクシラベと思われる大樹が現れる。独特の樹肌で苔むした感じがよい。
 
 刀掛の松から約30分で追分への分岐につく。更に25分で一の森と二の森のコルに到着する。
 西島駅から一の森までは約1時間半程度の道のりだが、今日の強行日程で疲れていたので足が重い。
  
ヤマアジサイ 
 山頂からの夕暮れでも見ようかと淡い期待を抱いていたが、その期待を裏切り空は今にも降り出しそうな様子。空気に湿気が帯びているので一の森の頂上には寄らず直接一の森ヒュッテに向かう。
 
 あと5分との表示に勇気づけられながらもその5分が異様に長い。ようやく着くとヒュッテの周りはクガイソウやイヨフウロウのお花畑になっていたが、既に暗いので撮影は断念しヒュッテに入った。
 
 結局疲れていた割には予定通り1時間半で到着した。
 
 ところで、山小屋を利用する場合は遅くても15時までには入りたい。高い山は午後に天候が崩れる場合が多いからである。遅れる場合は電話しておくのがよい。
 
 一の森ヒュッテにはお風呂があり、一人用の小さなものであるが、汗を流せるだけましではあった。
 食事は豪華とはいかないが、量がありお腹がふくれた。富士山の山小屋で食べる子供用の量の半分もないカレーより遙かにましである。部屋は3段ベットだった。8時には就寝。
 

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